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ほのぼの研究所
Logo of FRIほのぼの研究所は、超高齢社会の課題である「認知症」を、高齢者を中心に全世代と共に考え、解決方法を提案する新しい学問を創り、「防ぎうる認知症にならない社会」を実現することを目的としています。その具体的な手段として、認知機能を活用する会話支援手法「共想法」の実践研究と普及を目指す組織です。「共想法」とは、出題されるテーマに沿って写真を撮ってきて持ち寄り、写真を見ながら「話す」「見る」「聴く」「考える」を行う会話支援の方法です。雑談と比べて、加齢と共に低下しやすい、言葉を取り出す時に必要な認知機能が向上するエビデンスが得られています。
書籍「脳が長持ちする会話」出版
Long Lasting Brain書籍「脳が長持ちする会話」が出版されました。
「脳が長持ちする会話」とは、「テーマを決めて、お互いの考えを聴く会話」で、結果としてそれぞれに「新しい気づきが得られる会話」です。どうしてそれで脳が長持ちするのか疑問に思った方は、是非本書を手に取って頂ければ幸いです。amazonで注文できます。
長持ち脳検定の開発
CYCLEーJKA SOCIAL ACTION2025年度 公益事業振興補助事業に採択され、「長持ち脳検定の開発」事業に取り組んでいます。本事業の目的は、幅広い年齢層、特に中年期以降の人々が認知機能を維持し、向上させるための「長持ち脳検定」を提供することです。e-Learning教材を活用し、生活習慣の改善を学ぶ機会を提供。認定資格の取得と賛助会員制度を通じて、継続的な学びの支援を行います。認知機能低下を実現し、より健康的な生活をサポートすることを目指します。
最新ほの研ブログ
  • 柏シルバー大学院研究...(2026/01/11)
     2025年12月9日10時より柏市の南柏駅前のウインズ南柏にて、柏市シルバー大学院研究課程1, 2年(40、41期)合同クラスの方々へ「脳が長持ちする会話ー認知症対策」と題して、出前講座を行いました。冬らしい冷え込みのある日でしたが、54名の方にご参集いただき、早々に会場は満席になり、立錐の余地もないほどでした。

    満員の講座会場
     
     柏シルバー大学院の方々には、何度か出講させていただいており、当ブログでもお馴染みですが、千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、学生により自主的に運営されています。在校生はしっかり設定されたタイムスケジュールをこなされ、まさに生涯学習を全うされています。

     講師は大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長が務め、アシスタントとして市民研究員の根岸勝壽、松村光輝、鈴木晃、吉田美枝子が参加しました。

     開会の挨拶の後、講師のご紹介があり、早速講話が始まりました。どなたも発症はさけたいとお思いの認知症だけに、興味を強く持たれて、一心に聞き入って下さっているようにお見受けしました。

    大武所長の講話
     
     認知症の定義や症状を語り、さらにその予防のためのアプローチ方法を説いた後、その手法のひとつとして、認知症の症状が出るのを防ぐために生活の中にどのようなことを取り入れたらよいかという観点から、講師が考案した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を高い確率で実現するための手法:「共想法」について説明をしました。

     設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答えることを行うもの。写真を撮影した時の体験について話題にすることで、体験記憶を、写真を見ながら、お互いによく聞き考えながら、質問することで、注意分割機能を、決められた時間内に話すことで、計画実行機能を、一連の作業を通して活用することになることを説明しました。そして、市民研究員4人の「好きな物事」をテーマにして、1人1枚ずつの写真に対して、話題提供1分、質疑応答2分を行う、共想法デモンストレーションを観ていただきました。そして、共想法のようなルールに基づく会話の方法を生活習慣として取り入れることが、脳を長持ちさせ、認知症になりにくくなることに繋がると述べました。

    共想法デモンストレーション
     
     また、有効な認知症予防に関する知識を身につけていただくこと、そして、認知症予防に繋がる脳が長持ちする生活習慣が普及することを目指して、近々展開される「長持ち脳検定」のご紹介にも、興味をお持ちいただけました。
     
     今回の講座は、前述のように熱心に聴講して下さった方々が多かったうえに、会場の造り上、講師とご参加の皆様と間合いが大変近かったこともあり、講話の最中にも、さらには講話終了後も、積極的にご質問が投げかけられました。そのため、質疑応答では、聴き手の皆様との交流が図られ、活気のある貴重で有意義な時を体験させていただくことができて、大変嬉しく思いました。

    会場からの質問に答える
     
     
     ご参考までに、質問の一部を紹介させていただきます。共有していただけると、幸いです。

    Q.抗酸化作用がある食べものとして、カレーがよいと聞きます。カレーライスを好物としていますが、認知症予防によいのでしょうか?
     A.-はい、カレーはウコンが入っていますので、抗酸化作用があり、細胞の酸化を防ぎます。ただし、お米や小麦粉など、炭水化物も多く含むので、体内のたんぱく質の糖化を促進する恐れがあることから、食べ過ぎには注意が必要です。
     
    Q.共想法は認知症の治療には使えますか?
     A.-目標としてはいるものの、元々予防が主な目的で開発したもので、治療に使うことは今のところ難しいことが分かっています。認知症になると、認知機能が下がってできなくなる活動を、できなくならないうちにやっておく設計になっています。認知症になって、共想法のルールに沿った活動ができなくなると、その活動をしたら得られるはずの効果が得られないことになるからです。
     認知機能の土台となる脳のネットワークが残存している前提で、そのネットワークを活用することで、ネットワークが強化され、認知機能が維持される仕組みです。認知症になり、神経細胞が減って、脳のネットワーク自体がなくなっていると、それを使う認知機能が発揮されません。このため、失われた脳のネットワークを使う活動ができなくなります。
     将来、たとえばiPS細胞の技術などを使って、認知機能の土台となる脳のネットワークに含まれるはずの失われた神経細胞を後から補った上で、脳のネットワークを活用する活動をすることができるようになったら、共想法により、失われた機能を回復するリハビリも可能になるかもしれません。

    Q.回想法は認知症の人もできるようですが、共想法は難しいのでしょうか?
     A.−介護施設などで、認知症の方を対象に共想法を実施した実績はあります。
     この場合、認知症の方ができるように、ルールをアレンジします。写真を参加者が撮影するのではなく、施設職員が参加者に聴き取った上で、写真を準備したり、テーマも、「秋に食べるならブドウかナシか」など、その場で考えて意見を述べるものに設定する、時間も、参加者自身が意識することが難しいので、司会進行役がさりげなく話者交代を促すなどの工夫で、気分よく会話ができることを確認しています。
     認知機能そのものを改善することは難しいものの、介護施設では、ゆっくり人に話を聞いてもらう機会が少ないので、「人に話を聞いてもらえる」、また「人の話を聞けるのは貴重だ」とご好評いただき、生きがいを感じると、亡くなる一週間前まで参加された方もいらっしゃいます。

     この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

    市民研究員 根岸 勝壽

     
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ほの研通信
ほの研通信は、ほのぼの研究所、略してほの研が発行するニュースレターです。2009年3月に発刊しました。年二回の発行を目指します。ほの研通信を発行する目的は、共想法を中心とする、研究拠点・ほのぼの研究所の研究活動状況と、活動を通じて得られた知見を、NPO法人ほのぼの研究所の賛助会員をはじめとする関係者の皆様、興味のあるすべての方へお伝えすることです。
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共想法をより深く学ぶために
2012年1月、共想法に関する世界初の書籍「介護に役立つ共想法―認知症の予防と回復のための新しいコミュニケーション」が出版されました。介護専門職のための総合情報誌「おはよう21」での連載をもとに、連載で書ききれなかったことを加えてまとめられたものです。 本書の特徴は、各地で開催された共想法において、実際に用いられた写真と話題が、全部で30件以上掲載されていることです。共想法を通じて繰り広げられるほのぼのとした会話の雰囲気を豊富な具体例から楽しむことができます。基礎的な考え方と共に、準備や実施手順と活用事例が述べられています。共想法の入門に最適の一冊です。

詳しくは、ほの研ブログ記事介護に役立つ共想法、出版をご覧ください。

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