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ほの研ブログ - 「今から始める認知症予防 ロボット体験会」講座実施報告

「今から始める認知症予防 ロボット体験会」講座実施報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NagahisaH 2024-7-28 8:00
 2024年7月2日13:30より、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の2F多世代交流スペースにて、ほのぼの研究所主催の2024年度初めての「今から始める認知症予防 ロボット体験会」を開催いたしました。この講座は、コロナ禍以降、オンライン中心の活動が中心になり、新しいお仲間にお目にかかる機会が減少してしまったのを取り返す意味あり、とかく文章だけではイメージの湧きにくい共想法をデモンストレーションや直接ロボットを使う体験を通して理解を深めていただきたいと、昨年度来、開催している講座の一環です。
 
 柏市社協福祉協会の岩田様と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、8月に開催する設立記念講演会や、街歩き共想法のご案内を含めた、ほのぼの研究所の活動のご紹介の後、60〜80代の市内在住者6名、見学者3名とほのぼの研究所の実施関係者全員が自己紹介を行いました。
 「入院中のご家族がロボット犬の声に反応するようになったので、ロボットに興味がある」、「認知症になりたくない思いが強い。介護ロボットについてはある程度知っているが、認知症予防にもロボットが使われることについて知りたかった」等、どの方もロボット、そして認知症予防と共想法との関連に興味を抱いてのご参加でした。

講座風景

 続く講話では、”認知症が進むと、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなる。「話す」「聴く」考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫するトレーニング」をすることで防ぐことを目指しているのが、会話支援手法:共想法である。”ということを、配布資料「共想法ガイドブック」をもとに説明しました。

 小休憩を挟んだ後、機器の不具合のため、予定していた研究員による共想法のデモンストレーションで司会ロボットぼのちゃんの活躍をご覧いただくのに替えて、「質問を考えることが大切であるも、なかなかそれを考えるのは意外に難しい」ことを体感していただくために、司会ロボットより小柄な対話ロボットミニぼのちゃんとの対話を参加者全員にご体験いただきました。
 これは在宅でもお一人で会話の訓練のできるロボットで、ミニぼのちゃんが発する30秒の話題写真の説明を聞いた後、4分間、AI搭載のミニぼのちゃんが、利用者の質問に答えてくれるものです。「健康に気を付けていること」「好きな食べ物」等のテーマの話題に対して、それぞれが順番に質問をなげかけると、最初はロボットと操作とのタイミングが合わなかった方も、次第になれて下さり、時には長々とした蘊蓄のある回答や、なるほどと思わせる回答に笑顔がこぼれてきました。



対話ロボット体験なさるご参加の方々

 体験後、「どのような仕組みでロボットが回答するのか」「複数人で行う共想法とこの対話ロボットとの脳の訓練の効果の違いは何か」等、今後の研究課題になるような質問も投げかけられ、皆様のロボットへのご興味は高まり、ロボットの進化が、認知症の予防に結びつく会話支援手法の進化に貢献する可能性も、ご理解いただけたようでした。
 
 事後アンケートでは、認知症予防に関心が高く、「今から始める」というタイトルに惹かれての来聴理由が上位を占めました。それだけに、対話ロボットの体験も興味を示されましたが、共想法と認知症予防との関係性をより詳しく知りたかった、共想法の実演も観たかったという声もあり、講座内容のバランスも課題だと思われました。
 
 最後にこの企画のためにご尽力いただきました柏市社会福祉協議会の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。

市民研究員 松村光輝 吉田美枝子

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