ログイン | 新規登録
メインメニュー
  • カテゴリ 行事 の最新配信
  • RSS
  • RDF
  • ATOM

ほの研ブログ - 台東区生涯学習講座 実施報告

台東区生涯学習講座 実施報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
fri 2014-2-23 8:00
2014年2月8日(土)14:00-16:30、生涯学習講座「共想法体験〜写真を使って、会話をしよう〜」が台東区生涯学習センター5F研修室において、台東区教育委員会主催で開催されました。
  この講座は、高齢者施設ボランティアの養成を目指す、連続五回の生涯学習講座の第二回として開催されました。最終回の第五回では、実際に介護施設にて実習を行います。第二回の目的は、初対面の高齢者と効果的にコミュニケーションを図る方法の一つとして、受講者が共想法を学ぶことです。台東区研修担当の方が、大武美保子著「介護に役立つ共想法」を読み、共想法のことを知ったことがきっかけで、開催の運びとなりました。


複合施設、台東区生涯学習センター

以下、実施状況をご報告いたします。
参加者は、受講者5名(2名欠席)、生涯学習課研修担当3名、大武先生、市民研究員5名、合計14名でした。会場は、参加者が十分入れるような広さで、スクリーンも設置され、窓からの眺望も楽しめる、落ち着いた豊かな環境でした。
  この日の天候は開催日の夜半から当日は、天気予報通り、吹雪と積雪の荒天候に見舞われ、一時、予定通りの内容での開催が危ぶまれるような状況でした。研修担当の方からは、天候状況にあわせ、その時点、時点で、交通状況や参加者一人ひとりの状況を把握した対応や、温かいお茶のもてなし等、きめ細やかなご配慮がありました。


当日、会場からの雪景色

以下は当日の流れです。
13:30 研究員集合、講座用の資料の配布準備、椅子とテーブルを共想法用に配置、プロジェクタ設置の準備等を行いました。
  配布資料は、1.レジメ、2.ケアワーク2012年9月号「ふれあい共想法で認知症予防を」、3.アンケート2件(共想法体験、講演会に関して)、4.チラシ2件(真壁ひなまつり共想法、谷中で共想法)、5.ほの研通信15号と、最新版の資料でした。


講座用に配布した資料と回覧した書籍「介護に役立つ共想法

14:00 講座開始     
1.はじめのあいさつ 台東区研修担当の方より 連絡事項・紹介
2.講座、講師大武先生
以下、レジメに沿ってテキストや動画、その他の資料を活用し、進められました。
1) 配布資料確認、自己紹介(ほのぼの研究所市民研究員、受講者) 、動画上映
2)高齢者にとってのコミュニケーション
3)介護施設で初めて出会う高齢者の方と会話をするきっかけを作るひとつの方法である共想法、書籍「介護に役立つ共想法」回覧
4)共想法の実施手順、動画上映

15:00 休憩 
その間、写真を当日持ってきた方の写真をシステムに登録しました。
5)共想法体験 1人 写真1枚、話題提供時間1分、質疑応答時間2分
  1回目  テーマ 「谷中」、PC司会:田崎
  参加者:大武先生、研究員…田口、松村、永田、清水
  2回目  テーマ「近所」(台東区) 、PC司会:大武先生
  参加者 受講者…K.Tさん、K.Hさん、Y.N.さん、K.Sさん


受講者Y.N.さんの話題提供「言問橋からのスカイツリー

6)介護施設での実習に向けて、まとめ
7)質疑応答
3.終了あいさつ 台東区研修担当の方より 連絡事項
16:30 講座終了

  講座の前半、全員の自己紹介では、参加された受講者の方には、受講したきっかけや、期待するものなどを紹介していただき、交流が図られていました。傾聴を学んでいる方が多いことが分かりました。特に、大武先生とほのぼの研究所の紹介として、講座翌日の2月9日に放送されたTBS「夢の扉+」の「楽しい会話でさらば!認知症」の予告動画の上映も行いました。

  4)共想法の実施手順では、介護老人保健施設マカベシルバーピアの動画上映を行いました。熱心に受講されていた受講者の中からは、「興味があるが遠慮がちな高齢者は、共想法に参加しているのか?」、といった、的確な質問が出ました。この質問には、実施者の永田さんが、「そのような方は、まず見学頂いて、入院などにより欠員が出た時に参加頂けるよう、工夫している」、と具体的にお答えしました。参加者が自然に引き込まれた1時間だったのではないでしょうか。

  講座後半の5) 共想法体験では、写真が持ってこなかった受講者も会話に参加できるように、その方に適した話題のタイミングのところで、入ってこられるように、振ってみられました。そのことで、見学から参加へと話の輪が広がりました。共想法は、実施者の対応の仕方によって、皆が参加して楽しめることを、体験を通して伝えました。共想法を行ってからは、参加者一人ひとりの存在をより意識し、打ち解けた雰囲気が流れだしたように感じられました。


共想法後の打ち解けた雰囲気

  6)介護施設での実習に向けて、以下のまとめがありました。
(1)共想法という、良く知らない方とでも会話をしやすくする方法がある。
(2)写真を使うと、良く知らない方とでもスムースに話をすることができる。
(3)共想法を活用(応用)して、実習やボランティア活動に役立てることができる。

  7)質疑応答のところでは、受講者の方から、「共想法で提供された話題に対する質問について、話題提供者以外の人が答えてもよいのか?」といった質問がだされました。それに対して、大武先生は、話題提供をみんなで会話を楽しむための「呼び水」に喩えた上で、「呼び水から、参加者の皆さんで話を膨らませながら会話を盛り上げて行くので、一つの話題に対し、できるだけ多くの参加者が発言するのがよい」ということでした。講座は、時間があっという間にすぎたように感じられたのではないでしょうか。閉講後も残られて、先生と質疑応答が続き、そこでも、とても意欲的な姿に出会えました。


講座風景

  即日、受講者の方から、話題の200字要旨が、研修担当の方からは、今回の研修に対する熱い思いが寄せられました。天候は厳しかった替わりに、得ることが多い出前講座を行うことができました。今回の講座が介護施設での実習にお役に立つようにと祈っております。

  ここで余談となりますが、講座のお話があった時、ほのぼの研究所は、初の試みとして、街歩きと組み合わせた共想法を、台東区浅草で開催する案を練っていたところでした。その台東区からの連絡でしたので、びっくりしました。星の巡り会わせでしょうか。その後、浅草ではなく、谷中で開催することができました。詳しくは、「谷中共想法 実施報告」をご参照下さい。

  報告の最後になりましたが、今回の講座を開催するにあたり、多大なご支援とご協力をくださいました、台東区教育委員会関係の方々に、ほのぼの研究所一同より心から感謝とお礼を申し上げます。

市民研究員 清水きよみ

トラックバック

トラックバックpingアドレス http://www.fonobono.org/modules/d3blog/tb.php/375