ほの研ブログ - ほのぼの研究所 2014年度合同研修報告
2015年1月24日(土)、恒例のほのぼの研究所合同研修が、流山生涯学習センターで開催されました。1年1回関係者が集まり、通期を反省、次期のテーマ、課題をみんなで討議・話し合うものです。
大武先生、大日本印刷株式会社ソーシャルイノベーション研究所横田孝子さん、立教大学大学院在籍の宮坂洋子さん、協働事業者のNPO法人きらりびとみやしろ、介護老人保健施設マカベシルバートピアのメンバー、ほのぼの研究所市民研究員、そして千葉大学大学院大武研究室の山口健太さんの総勢14名が、熱く、時には愉快に語り合い、高め合うことができました。
先ず、大武先生が、今回の合同研修の目的と趣旨、以下の通りの午前・午後四部構成のテーマとスケジュール説明、そしてスケジュール管理を徹底して、積極的意見交換の場としたいという期待を述べられました。
午前の部1-ありたい共想法の姿を考える
午前の部2-2014年度の共想法 協働事業成果発表
午後の部1-2014年度と2015年度の共想法
午後の部2-総合討論
<午前の部1-ありたい共想法の姿を考える>
トップバッターは大武研究室の山口健太さんの「 共想法形式のグループ会話と認知機能の相関」「高齢者のグループ会話分析に基づく会話支援ロボットの開発 」についての発表でした。ほのぼの研究所にかかわる多くがその実験に参加・協力したこともあり、大変興味深い内容でした。
次いで、科学技術振興機構の調査事業を、大武先生と共に手がけている、大日本印刷株式会社ソーシャルイノベーション研究所の横田孝子さんから『高齢者が若者・次世代を支える持続可能な社会』ビジョンへのロジック作成」と題して、高齢者が若者・次世代育成領域に貢献するコミュニティを創生を目指す「共想法による多世代交流支援」に関する調査の進捗報告がありました。この調査の一環として行われた、全4回のワークショップには、市民研究員が毎回参加し、多世代、他分野の方々と意見交換しました。
立教大学大学院で学んでいる宮坂洋子さんからは、「コーチングに活かせる共想法の手法」のテーマで、専門家としてのコーチングの紹介と、共想法に興味を抱いた経緯や、取り組もうとしている研究について、お話しいただきました。
<午前の部2 -2014年度の共想法 協働事業成果発表>
協働事業を実施しているマカベシルバートピアの永田映子さんからは、2011年のスタートから3年経過した月2回のマカべ「お話の会」を実施する上での工夫や、苦労が披露されました。参加者にとっては、テーマ別にゴールに達するよりも、そこに達するという気持ちが大切であること、さらには、直近の半年間は参加者の状態が安定していたため、仲間意識が生まれ、交流が活発になる等の波及効果が認められるようになったという、喜ばしい報告がありました。
きらりびとみやしろからは、田崎誉代さんが代表して、「きらりびとの共想法この一年と新たな課題」と題して、健常高齢者のグループによる共想法(2か月に4回×3グループ)が4年を経過したことによる課題解消のために、様々な工夫を重ねている事例を述べられました。その中で、タブレット(ほのタブ)を導入したことで、チームに新しい刺激と活気がもたらされたと、こちらからも嬉しい報告がありました。
さらに、伊奈県民活動センターでの生きがい大学において、埼玉県から委託された共想法の体験授業(座学と共想法の体験)も実施し、多くの方々に共想法を知っていただく貴重な機会があったという報告もありました。
合同研修 実施の様子
<午後の部1- 2014年度と2015年度の共想法>
まずは、市民研究員の根岸勝壽さんから、実施者として活動できる人材育成の発掘を目指して、『夢の扉+』をきっかけに興味を持たれた方を含めた12名でスタートした、実践コースのカリキュラムと、その一環として実践された柏の葉スマートシティ、川口市のスキップシティでの「街歩き共想法」の実施報告がありました。
次に、「継続コースのこの1年」と題した、市民研究員の佐藤由紀子さんと田口良江さんから活動報告がありました。4年目を迎えた今年度は、夏・秋・冬の3学期制を取り入れたこと、そして、2大トピックとして、「ほのタブの導入」と「千葉大学学生の共想法への参加」が挙げられました。タブレットを各自所持することで、常に新しい話題を探す1日1話の生活習慣を身につけ、共想法の準備をする段階での、効果的な認知活動を支援できるようになりました。また、学生と共に行う共想法による世代間交流は、若い世代の気持ちや興味を知り、会話を交わすことで、気持ちが高揚し、大きな刺激や楽しみにつながったとのこと。「新たな試みとメンバーで世界が広がる」との結論は、言い得て妙でした。
その後、これまでの街歩き共想法の動画記録を確認した後、大武先生から数回の実施で手ごたえを確認した「街歩き共想法」をウォーキンググループ等他団体との連携、旅行社等との協働で、さらに進化・発展させていきたいという構想が述べられました。そのひとつとして、近々の名古屋大学との協働企画を3月に予定していること、その他団体との協働企画も検討中とのお話でした。
また、カルチャーセンターでは、受講者に実践を通して新しい話題探しに取り組んでもらう『会話のアンチエイジング』講座が開設され、研究員の何人かが講師として派遣されることも明らかになりました。
このように、これまでの自主活動から一歩進んで、有償化に向けて動き出し始める兆しが多々感じられ、研究員ひとりひとりの責任が大きくなっていくことを実感しました。
総合討論に用いられたホワイトボード
<午後の部2-総合討論>
最後の総合討論では、現在のほのぼの研究所の最大の課題でもある「新メンバー(参加者・実施者)をどうやって集めるか」を解決するために、これまでの社会経験、ほのぼの研究所経験を踏まえて、「共想法の向き不向き/効果、変化/探し方、広め方」を中心に、理想像・あるべき姿について、横田さんにファシリテーターをお願いして、ホワイトボードを活用してホンネで議論をたたかわせました。
これまで馴染みが薄かった方法も取り入れての濃密な研修は、多く成果を得て無事終了。冷え込みが増した寒風で、ほてった頭を少々冷やして、懇親会会場へと向かいました。
合同研修参加者
大武先生、大日本印刷株式会社ソーシャルイノベーション研究所横田孝子さん、立教大学大学院在籍の宮坂洋子さん、協働事業者のNPO法人きらりびとみやしろ、介護老人保健施設マカベシルバートピアのメンバー、ほのぼの研究所市民研究員、そして千葉大学大学院大武研究室の山口健太さんの総勢14名が、熱く、時には愉快に語り合い、高め合うことができました。
先ず、大武先生が、今回の合同研修の目的と趣旨、以下の通りの午前・午後四部構成のテーマとスケジュール説明、そしてスケジュール管理を徹底して、積極的意見交換の場としたいという期待を述べられました。
午前の部1-ありたい共想法の姿を考える
午前の部2-2014年度の共想法 協働事業成果発表
午後の部1-2014年度と2015年度の共想法
午後の部2-総合討論
<午前の部1-ありたい共想法の姿を考える>
トップバッターは大武研究室の山口健太さんの「 共想法形式のグループ会話と認知機能の相関」「高齢者のグループ会話分析に基づく会話支援ロボットの開発 」についての発表でした。ほのぼの研究所にかかわる多くがその実験に参加・協力したこともあり、大変興味深い内容でした。
次いで、科学技術振興機構の調査事業を、大武先生と共に手がけている、大日本印刷株式会社ソーシャルイノベーション研究所の横田孝子さんから『高齢者が若者・次世代を支える持続可能な社会』ビジョンへのロジック作成」と題して、高齢者が若者・次世代育成領域に貢献するコミュニティを創生を目指す「共想法による多世代交流支援」に関する調査の進捗報告がありました。この調査の一環として行われた、全4回のワークショップには、市民研究員が毎回参加し、多世代、他分野の方々と意見交換しました。
立教大学大学院で学んでいる宮坂洋子さんからは、「コーチングに活かせる共想法の手法」のテーマで、専門家としてのコーチングの紹介と、共想法に興味を抱いた経緯や、取り組もうとしている研究について、お話しいただきました。
<午前の部2 -2014年度の共想法 協働事業成果発表>
協働事業を実施しているマカベシルバートピアの永田映子さんからは、2011年のスタートから3年経過した月2回のマカべ「お話の会」を実施する上での工夫や、苦労が披露されました。参加者にとっては、テーマ別にゴールに達するよりも、そこに達するという気持ちが大切であること、さらには、直近の半年間は参加者の状態が安定していたため、仲間意識が生まれ、交流が活発になる等の波及効果が認められるようになったという、喜ばしい報告がありました。
きらりびとみやしろからは、田崎誉代さんが代表して、「きらりびとの共想法この一年と新たな課題」と題して、健常高齢者のグループによる共想法(2か月に4回×3グループ)が4年を経過したことによる課題解消のために、様々な工夫を重ねている事例を述べられました。その中で、タブレット(ほのタブ)を導入したことで、チームに新しい刺激と活気がもたらされたと、こちらからも嬉しい報告がありました。
さらに、伊奈県民活動センターでの生きがい大学において、埼玉県から委託された共想法の体験授業(座学と共想法の体験)も実施し、多くの方々に共想法を知っていただく貴重な機会があったという報告もありました。
合同研修 実施の様子
<午後の部1- 2014年度と2015年度の共想法>
まずは、市民研究員の根岸勝壽さんから、実施者として活動できる人材育成の発掘を目指して、『夢の扉+』をきっかけに興味を持たれた方を含めた12名でスタートした、実践コースのカリキュラムと、その一環として実践された柏の葉スマートシティ、川口市のスキップシティでの「街歩き共想法」の実施報告がありました。
次に、「継続コースのこの1年」と題した、市民研究員の佐藤由紀子さんと田口良江さんから活動報告がありました。4年目を迎えた今年度は、夏・秋・冬の3学期制を取り入れたこと、そして、2大トピックとして、「ほのタブの導入」と「千葉大学学生の共想法への参加」が挙げられました。タブレットを各自所持することで、常に新しい話題を探す1日1話の生活習慣を身につけ、共想法の準備をする段階での、効果的な認知活動を支援できるようになりました。また、学生と共に行う共想法による世代間交流は、若い世代の気持ちや興味を知り、会話を交わすことで、気持ちが高揚し、大きな刺激や楽しみにつながったとのこと。「新たな試みとメンバーで世界が広がる」との結論は、言い得て妙でした。
その後、これまでの街歩き共想法の動画記録を確認した後、大武先生から数回の実施で手ごたえを確認した「街歩き共想法」をウォーキンググループ等他団体との連携、旅行社等との協働で、さらに進化・発展させていきたいという構想が述べられました。そのひとつとして、近々の名古屋大学との協働企画を3月に予定していること、その他団体との協働企画も検討中とのお話でした。
また、カルチャーセンターでは、受講者に実践を通して新しい話題探しに取り組んでもらう『会話のアンチエイジング』講座が開設され、研究員の何人かが講師として派遣されることも明らかになりました。
このように、これまでの自主活動から一歩進んで、有償化に向けて動き出し始める兆しが多々感じられ、研究員ひとりひとりの責任が大きくなっていくことを実感しました。
総合討論に用いられたホワイトボード
<午後の部2-総合討論>
最後の総合討論では、現在のほのぼの研究所の最大の課題でもある「新メンバー(参加者・実施者)をどうやって集めるか」を解決するために、これまでの社会経験、ほのぼの研究所経験を踏まえて、「共想法の向き不向き/効果、変化/探し方、広め方」を中心に、理想像・あるべき姿について、横田さんにファシリテーターをお願いして、ホワイトボードを活用してホンネで議論をたたかわせました。
これまで馴染みが薄かった方法も取り入れての濃密な研修は、多く成果を得て無事終了。冷え込みが増した寒風で、ほてった頭を少々冷やして、懇親会会場へと向かいました。
合同研修参加者
市民研究員 佐藤和子