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ほの研ブログ - 足助街歩き共想法 実施報告1

足助街歩き共想法 実施報告1

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
ShimizuK 2015-4-19 8:00
 ほのぼの研究所では、2014年1月来共想法と街歩きを組み合わせた手法「街歩き共想法」を、本拠地の関東地方で実施してきました。6回目は、2015年3月12日、愛知県豊田市足助町にて実施しました。
 これは中部地方での初の試みであるばかりか、名古屋大学、足助病院のご協力のもと、中山間地の観光地という地域特性の中での、健康づくりに熱心な住民の方々を交えての実施、名古屋大学未来社会創造機構が進める研究の一環として、認知症の予防法としての効果が期待される「共想法」の、名古屋大が開発する行動センシング技術や対話理解技術の適用可能性を検討する実験としてと、初めて尽くしの多角的なものとなりました。
足助町から11名(60代〜80代)、名古屋大学から3名、かねてより共想法に興味を持たれていた愛知県岡崎市や大阪府岸和田市からの共想法体験参加の方を含めた、ほのぼの研究所関係14名が参加しました。
こうした研究テーマは企業からの注目度も高いのでしょう、T社:3名、名古屋大学COIサステナブル基盤:4名(含むP社2名)、名古屋大学COI情報基盤:2名(含むF社1名)、H社:1名と、企業からの見学者も大勢ありました。
 前々日の雪が解けても、「春浅し」を感じさせる気温でしたが、お天気には恵まれました。

 受付にて各種測定端末機器を受け取る

10時、足助病院に集合して各種測定端末を受け取った後、名古屋大学の剣持先生の司会で、オリエンテーションが始まりました。名古屋大学の武田先生や未来社会創造機構の方、大武先生の挨拶の後、共想法(TBSテレビ『夢の扉+』のビデオ視聴を含む)や、タブレットによる写真撮影方法の説明がありました。
 11時、地元の参加者と顔合わせをして早速、「おすすめコース」、「欲張り散歩コース」、「伊奈街道ゆっくりコース」の3コースに分かれて、足助町旧市街の街歩きに繰り出しました。


 共通のスタート地点常夜灯前にて地元情報に精通した参加者の説明を聞く

地元の参加者は、高齢者の健康づくりに熱心な足助病院での公募に応じられた方々だけに、元気で活発な方々が多く、早速打ち解けることができました。

足取りも軽くいざ、街歩きに出発

町のあらゆることに詳しい生き字引のようなガイドさんがいらしたグループ、仲良くタブレットで写真を撮り合いながら、地元情報を披露し合ったグループ、メンバーのペースや要望に応じてゆっくり、でもじっくりと散策したグループと、それぞれが親交を深めながら、自然と歴史が美しく融合した足助町を楽しく巡ることができました。

塩の道づれ家にて昼食のおそばを待ちながら歓談

 昼食は、塩の道ずれ家というおそば屋さんでいただきました。かつて塩の道で栄えた頃を彷彿とさせる構えのお店で、鮎の甘露煮や蕗の薹の天ぷらなど足助の素材を活かしたものを添えたおそばは、大変美味で心まで休まり、ここでもまた地元のお話をたくさん伺うことができました。
 昼食後もしばらく街歩きを続けた後、足助病院に戻り、14時30分よりいよいよ共想法が始まりました。
 タブレットで撮影した各自「一押し」の観光スポットや、何気なくみつけた街中の発見について、話題提供され、それに質疑応答という流れはいつもどおりでした。しかし知らない土地へ赴いての共想法では、特に来訪者の話題に対して、地元の方々が歴史や恒例の季節行事、慣習などの情報を提供して下さることが多く、一緒に巡ったところや興味を持ったことに対しての興味が一段と高まり、時間と情報を共有する楽しさを味わい、笑顔の絶えないひとときとなりました。地元の方々や遠方から初めて体験参加をされた方々が初めての共想法とは思えないほど活発に話題提供をして下さったことは嬉しいことでした。一方、限定された時間内に話すことの難しさを痛感した体験者の声も印象に残りました。

地元の方々、体験参加の方々を交えての共想法実施風景

 16時の共想法終了後は、しばしお茶のひととき、甘いお菓子で本日の快い疲れを癒しました。
 そして、かたくり、桜、もみじの頃にはまた訪れてみたいという思いを募らせつつ、名残惜しい足助町を後にしました。 
 最後になりましたが、この街歩き共想法に対して参加者募集、街歩きコースの計画等、企画段階から多大なご尽力を頂きました名古屋大学情報科学研究科武田一哉先生、同環境学研究科研究員剱持千歩先生、足助病院早川富博院長先生並びに関係の皆様に厚く御礼申し上げます。有難うございました。
 なお、この街歩きの様子は、次週「足助街歩き共想法 実施報告2」にて引き続きお届けいたします。

市民研究員 根岸勝壽

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