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ほの研ブログ - 行事カテゴリのエントリ

 2019年11月5日(火)13:30より、千葉県柏市の文化・交流複合施設パレット柏の多目的スペースAにて、「今からなら間に合う!認知症予防」講演会ビデオ観賞会を開催いたしました。これはさる7月5日(金)に同市柏の葉のさわやかちば県民プラザで開催した、ほのぼの研究所設立11周年記念講演会のビデオ記録を観賞していただくという、弊所では初めての「ビデオ観賞会」開催の試みでした。

講演会ビデオ観賞会のチラシ

 実は、当該講演会は喫緊の課題である認知症発症者の増加につれて、予防への関心の高まる中、テーマの「今からなら間に合う!認知症予防」の文言がご興味を抱いていただける契機になったとも思われること、また「コグニサイズ」の普及にもご尽力のマスコミでもお馴染みの国立長寿医療研究センターの島田裕之先生がご登壇ということで、皆様のご期待も大きかったとみえ、お申込みが締切りを待たずに会場定員をオーバー、勢い当日飛び入りお申込みの方々をお断りするという申し訳ない事態も発生いたしました。
 果たして、大変喜ばしいことに、参加の皆様からは、島田裕之先生と大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長の2人の認知症予防研究者の講話・対談の内容がタイムリーかつ大変わかりやすく、彼らの認知症予防にかける熱意が、認知症予防の必要性ややる気を喚起させたとして、ご好評もいただきました。そのため、当日ご参加が叶わなかった賛助会員をはじめとして、さらにより多くの方々とこの講演会の知見をぜひ共有させていただきたいと、企画した次第です。

 柏駅至近というパレット柏のアクセスの良さも奏功したのでしょうか、連休明けのおだやかな小春日和の昼下がり、都内、近県から、また当日お申込みを含めて、会場がいっぱいになる40名近い参加者をお迎えすることができました。

設立記念講演会ビデオ冒頭画面

 事務局の開会の挨拶と開催趣旨の説明に続き、先ず講演会1日のダイジェスト版ビデオにて概要をお伝えした後、早速島田裕之先生の「自分で行う認知症予防の方法〜この30年間の研究から見えてきたこと〜」の講話放映を開始しました。まず、現段階では認知症予防の薬物療法が未開発の中、認知症予防とは認知症発症を抑えるのではなく、(1)認知症発症遅延と(2)重症化遅延であることを述べられました。そして、ご自身の、またグローバルな研究データを駆使しながらの、複雑で難しい現状や認知症発症の実態、認知症予防に関する研究成果などの大変わかりやすい解説が進むにつれ、講話に引き込まれ、大きくうなずいたり、熱心にメモをなさる参加者が多くいらっしゃいました。

島田裕之先生の招待講演画面

 さらに、後半に島田先生ご所属の国立長寿医療研究センターが開発、普及に務められている運動と頭の体操を組み合わせた認知症予防手法「コグニサイズ」の初歩を会場の参加者と体験した場面になると、期せずして、ご参加の皆様全員が一斉に先生の指示に従って身体を動かし、声を出して体験して下さいました。画面と観賞会場の一体感に驚かされるとともに、何より思いがけないことでしたので、大変感激したことでした。

画面の島田裕之先生の指示に従って、コグニサイズをみんなで体験

 休憩を挟んで、大武所長が「頭の健康チェックのすすめ」と題した講話を行い、加齢による認知機能の低下は生活の仕方や脳血管系疾病の有無によって異なるが、その低下の傾きを緩やかにすることが予防の課題であるとし、血圧や体重と同様、加齢により低下する骨量、そして認知機能を測ることにより、自身の状態を知る勇気を持ち予防すべきだと述べました。またほのぼの研究所の設立の経緯を始め、活動の特長、内容、認知症予防の要点、そして認知症予防手法「共想法」について紹介しました。

大武所長の「頭の健康チェックのすすめ」の講話

 その後、島田先生、大武所長の2人の認知症予防研究者の熱い対談の様子をビデオでご覧いただき、島田先生から認知症予防のモチベーションを保つための秘訣を伝授していただいた後、「誰もが認知症は怖い。が、むやみに怖がることはやめて、一歩踏み出して認知症予防をすることが大事、認知症予防の怖さを忘れるほどアクティブに活動して下さい」というエールをいただき、ビデオ観賞は終了いたしました。

 最後に全員に、簡単な自己紹介と感想を披露していただきました。2時間強の短い時間でしたが、会場には画面を通して知見を共有したことで、和やかな雰囲気が生まれたようで、「次週の共想法継続コースを見学します!」という積極的なお声をはじめ、嬉しい評価やざっくばらんなホンネ、そしてこれからの認知症予防への意気込みなど、様々なお声を伺うことができました。
 その中で、ほのぼの研究所設立当初から講演会にほぼ欠かさずご参加・ご協力をいただいている賛助会員の方からいただいた「この講演会ビデオを拝見して、認知症予防がようやく政府が本格的に課題として取り上げるようになり、世界的に連携した調査研究にまで進んできたことを確認できました。時代が動いてきたと実感できて、感慨深いものがあります」との静かで凛としたお言葉には、長年のほのぼの研究所へのご支援への深い感謝の念を感じるとともに、心に深く浸みるものがありました。

 熱心な観賞中のご様子、そして終会後もしばらくご参加の方々との大武所長や市民研究員との歓談の輪が広がって行くのを目の当たりにして、初めての講演会ビデオ観賞会を実施したことに、ささやかな達成感を感じることができました。
 ここに改めて、お忙しい中貴重な時間をさいてご参加下さいました皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

(市民研究員 鈴木晃・長久秀子)

 2019年10月10日(木)13:30から千葉県松戸市のあいおいニッセイ同和損保松戸支社の会議室において、MS&ADインターリスク総研とNPO法人ほのぼの研究所共催による、「今からはじめる認知症予防」〜安全なカーライフを続けるために〜をテーマの、講演会・体験会を開催いたしました。

 あいおいニッセイ同和損保の保険代理店6社を含む関係者25名、MS&ADインターリスク総研の杉澤昇様、中井大介様、理化学研究所小暮純生先生、ほのぼの研究所大武美保子所長他3名が参加いたしました。

 はじめに、MS&ADインターリスク総研基礎研究本部シニア研究員杉澤昇様が、認知症発症者が交通事故を起こすケースが増えていることに触れ、会話を切り口に認知症予防を研究している大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長、理化学研究所チームリーダーを紹介しました。
 大武所長は祖母が認知症になったこと、専門は工学であるも、機械はどんどん進歩するが、人間の頭がどんどん衰えていくことを防ぎたいと、研究の動機と抱負を語りました。そして、損保関係の方にも理解しやすいように、車を例にとり、車が丁寧に使えば長持ちするのと同じように頭も丁寧に使えば長持ちするという考えから、頭が長持ちする使い方を研究していると述べました。そして、ほのぼの研究所は研究に参加した被験者の中で、予防に興味を抱いた人が共に活動している、参加型の研究組織であること、参加した理化学研究所の技術開発顧問の小暮先生と市民研究員を紹介しました。

大武代表理事・所長の「頭の健康チェックのすすめ」の講話

  認知症になりにくい暮らし方として「ふれあい共想法」をビデオで紹介しました。何を話そうか―写真を撮る―話す―会話の輪を拡げる―どう伝えようか考える―質問する―思いを共有する―普通の会話と違ってテーマを決める、など、共想法の特徴と効用についての話を展開、「考えることを避けない生活を送ること」が認知機能が下がりにくい生活のポイントであると述べました。さらに、一見当たり前に見えるものの、認知症を発症するとできなくなってしまう行動の事例を挙げ、共想法に定期的に参加することで、認知機能低下の底上げを図ることができることを具体的に解説しました。
 最後に「頭の健康チェックのすすめ」として骨粗しょう症有病率同様、認知症有病率は、加齢と共に上昇すると述べました。80歳代後半には40%、90歳代前半では60%と、加齢に伴う認知機能の低下は、現時点では避けられないものの、「頭の健康チェック」をする=「自分の認知機能を知る勇気」を持ち知ることを契機に、低い場合は訓練により機能が低下しないように努めることにつなげられるため、重要であると締め括りました。 

 次いで、MS&ADインターリスク総研上席コンサルタントで、認知症予防専門士資格をお持ちの中川大介様より、「高齢者安全運転検査」についての説明がありました。まず、加齢に伴い、認知機能が低下することはやむを得ないこと、現段階では認知症の薬物療法が確立していないこと、また近年高齢に起因する交通事故が増加していることから、認知症発症前の予防の重要性は高まっているという背景を述べられました。そして、運転免許更新時の認知機能検査を嫌い、免許を返納する人が増えていること、高齢者の交通事故が認知機能と身体機能の低下に起因する単独事故が多いという現実を踏まえた、高齢者に「いつまでも安全運転を支援するサービス」:「安全運転支援メニュー」の開発経緯が述べられました。
 MCI(軽度認知症)の段階で改善に取り組めば、正常に戻れるチャンスがあるので、スクリーニングで認知機能と身体機能の度合いを数値化して、危険要素の自覚を促し、MCIや認知症の疑いがある人を早期に発見することが、事故を防ぐことにつながると、認知症の早期発見と予防の必要性を強調されました。

中山大介様の「高齢者安全運転検査」についての講話

 お二人の講話の後、体験会に移りました。
 共想法には6名の損保関係者が体験され、「好きなものごと」をテーマに、「俳優 岡田准一」「お茶 綾鷹」「自社ビル」「柏レイソルのマーク」「国会中継」「一万円札紙幣一千万円分」など、ユニークな写真が持ち寄られました。若い方が多く、共想法にすぐになじまれて、笑いが絶えず、大盛り上がりでした。

若い世代も交えて、大盛り上がりの共想法体験

 もう一方では、運転適性診断と物忘れ相談プログラムにも挑戦しました。運転適性検査ではアクセルチェッカーでアクセルを踏み続けて、サインがでたら、すばやく、正確に、むらなく、アクセルを離すことをチェックしました。数値化された結果を見て、「納得!」といったお顔をされていました。

物忘れ相談プログラムを体験

 参加者の中には、認知症予防ということで興味を持っていただけたのか、ご自身のお母様とそのお友達を誘って下さった方もあり、総勢30余名和やかな雰囲気の中、無事終了することができました。
 開催に当たり、お骨折り下さったMD&ADインターリスク総研、並びにお忙しい中、貴重な時間をさいて下さったあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の関係者の皆様に、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

(市民研究員 松村光輝・魚谷茜)

2019年ほのぼの研究所設立記念講演会

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NagahisaH 2019-7-28 8:00
 2019年7月5日(金)13時30分より、柏市柏の葉のさわやかちば県民プラザ大研修室にて、「今からなら間に合う!認知症予防」〜充実した真の健康長寿を目指すために〜をテーマに、ほのぼの研究所設立記念講演会を開催いたしました。愛知県からお招きした国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター長 島田裕之先生の講話や『コグニサイズ』への関心のある方、また「今からなら間に合う!」のフレーズに敏感に反応された認知症予防に関心の高い方が多かったのでしょうか、お申込みは早々に定員に達し、当日は雨の心配もある生憎の曇り空でしたが、120余名の参加者で会場は埋め尽くされました。

 大武所長の開会挨拶に続き、さわやかちば県民プラザ 内藤 正寿所長より、ご来賓の挨拶を頂きました。発表されたばかりの認知症施策推進大綱について触れられ、認知症予防に取り組む講師やほのぼの研究所への激励と期待、そして人生100年時代における生涯学習実践の重要性を述べられました。次いで、MS&ADインタリスク総研の杉澤 登様より、法人賛助会員となられた経緯と、『共想法』への大きな期待を込めたご挨拶をいただきました。
 

ご来賓の内藤正寿さわやかちば県民プラザ所長
 

ご来賓のMS&ADインタリスク総研 杉澤 登様
 
  招待講演の島田裕之先生の講話のテーマは「自分で行う認知症予防の方法―この30年間の研究から見えてきたこと」。認知症の発症要因から予防まで、多様な興味深い研究データや研究プロセス、動向を織り交ぜながら、詳細な内容を大変わかりやすく解説して下さいました。

招待講演の国立長寿医療研究センター島田裕之先生
 

 最初に、現時点での予防とは、認知症を完全に抑えたり、治すということではなく、(1)認知症の発症を数年遅らせる(発症遅延)(2)認知症を発症しても悪化を遅らせること(重症化予防)であると定義されました。早期・軽症のMCI(軽度認知障害)への予防の取り組みで、4人に1人が健常の状態に回復した研究結果があることを踏まえて、できるだけ早期に自分の異状に気付き(認知機能検査・脳ドック等)予防策を講じることが重要だと説かれました。そして、予防に効果的とされるものは多数あるも、運動、生活習慣病管理、脳を鍛える、社会的交流が特に効果的であることも。そして、最も悪い要因とされる生活習慣:身体的不活動(運動不足)を改善するばかりか、認知機能を改善するとともに、脳にも良い作用のある方法として、所属の国立長寿医療研究センターが開発した『コグニサイズ』を紹介して下さいました。最後に参加者全員で初歩とはいえ、初心者には徐々に手こずってしまうコグニサイズを幾つか体験しました。果たして、今から!認知症予防を取り組もうと決めた参加者の心ばかりか、身体までが程よく熱くなったのでした。 

会場全員でコグニサイズを体験、うーん、意外と〜
 
 大武美保子 ほのぼの研究所代表理事・所長、理化学研究所チームリーダーの基調講演は「頭の健康チェックのすすめ」。加齢とともに低下する認知機能は、個人、脳血管系疾患発症の有無や生活の仕方等で異なるも、その傾きをいかに緩めるかが全ての人の課題であると述べました。認知症予防のためには、島田先生が異状に気付く-早期に検査を受けることを勧められたように、自分の今の認知機能を知る勇気が重要であると強調しました。そのためには血圧や体重を測るように、認知機能を測り、予防に向き合うべきだと述べました。併せて、認知機能と同じようなカーブをより早期から描く骨密度の計測も、特に女性参加者に勧めました。

 基調講演の大武代表理事・所長
 
 10分の休憩を挟んで島田先生と大武所長の「今からなら間に合う!認知症予防」と題した対談が始まりました。『共想法』実施時に使うことのある、発話量を計って絶妙に?進行を取り仕切るロボットぼのちゃん5号が、対談の司会を務めることになり、ヘッドマイクを装着しての対談となりました。

 絶妙に進行を取り仕切る司会ロボットぼのちゃん5号、対談で大役を果たす?
 
 まず、最前線の認知症予防研究者として、現在、非薬物療法で認知症予防に良いとされる手法は、エビデンス(証拠)が足らないとされていることに忸怩たる思いがあるも、世界でも、また日本でも大規模な臨床研究が始まっていることから、エビデンスを集めながら、発症遅延、重症化防止の意味の予防を推進していくという熱い思いが語られました。
 
  また、休憩時間に会場から収集した質問への回答も含めて、認知症予防のきっかけや継続するポイントについても語られました。予防のきっかけとなるのは、「自分の状態を知る」こと(脳ドック・認知症検査)。病気になると怖いという恐怖は最大のモチベーション。そして、予防活動継続の秘訣は、自分がやっているということを味わうためのモニタリング(記録)と、強靭な意思があっても1人では続けにくいので、仲間づくりが必要とのこと。

 最後に、島田先生から「誰もが認知症は怖い、むやみに怖がることはやめて、一歩踏み出して予防活動をすることが最も大事。認知症の怖さを忘れるほどアクティブに活動して下さい!!」という熱いエールをいただき、対談、そして講演会は終了いたしました。

 なお、多くの方々から回答をいただきました事後アンケートでは、講演会全体に高い評価を頂戴いたしました。またこれまでになく大勢の方々から、自由回答として、これからすぐに認知症予防活動を始めたい、自分の状態を知るために認知機能等を測ってみたいというお声を寄せていただき、「今からなら間に合う!」の効果があったのではと、嬉しく思っております。島田先生のアドバイスに沿って、長く継続いただきますようにと願っております。
 ここに改めて、ご多忙の中遠路はるばるご無理をお願いしてご登壇いただきました島田先生、並びにご参加の皆さまに感謝を申し上げる次第です。ありがとうございました。

市民研究員 長久 秀子

 4年目を迎えた柏市認知症予防講座を、柏市介護予防センター ほのぼのプラザますおにて、6月4日、18日、7月2日の3回に亘って大武美保子ほのぼの研究所代表理事・所長を講師として開講しました。
今年度は募集18名を大幅に上回る42名の応募者があり、抽選の結果33名の方に受講していただくことになりました。60歳代、70歳代前半の応募者が多く、認知症予防への関心が高まっていることを実感しました。


講座一日目は自己紹介でスタート

 毎回、大武所長の「共想法ガイドブック」や資料を用いた認知症や認知症予防に関する講話と共想法の実演、体験とが組み合わされたスケジュールで実施されました。  


大武所長の講話に熱心に耳を傾ける受講生

 共想法のテーマは「好きな物事」とし、1日目は研究員の実演をご覧いただき、2日目には受講生2グループに体験していただきました。「陶芸」「鉄道旅」「ひょうたん作り」「野菜づくり」等々、興味深い写真をもとに面白く愉快な話題提供と質疑応答が繰り広げられました。さらに、昨年同様、共想法に参加していない人も「質問を作ってみる」こともとりいれたので、さらに質疑応答が活発に広がり、講座会場が一体となって、和やかな雰囲気にもなりました。


受講生による共想法体験

 また、休憩時間前に講師から、「共想法の司会ロボット:ぼのちゃんをよく見ておいてくださいね」の声掛けがあり、休憩後、ぼのちゃんの目・口の形や、頭や洋服の色を当てるクイズが出されました。果たして、「え〜と」「う〜ん」「あれっ」などの声がもれ、注意を促されても、意外とよく見ても憶えてもいないこと(空間認識力や記憶力を働かせていない)ことがわかりました。
 3日目には残りの受講生の共想法体験に続いて、ゲーム感覚で認知機能の程度がわかるアプリを使って、「物語記憶」(エピソード記憶)の問題に参加者全員で楽しく挑戦してみました。そして、むやみに認知症を恐れるではなく、自身の今の認知機能の弱み・強みを知った上で、脳を鍛えることの必要性も実感していただきました。


ゲーム感覚で認知機能の程度を知るアプリを使って難問?に挑戦

 始めるだけでなく、「続けることが大切」との講師の呼びかけに、2名の受講生がすでにこの講座の受け皿になっている共想法継続コースに申し込みをされ、6名程の方が次回の継続コースを見学希望されていることは嬉しい限りです。また7月5日の設立記念講演会「今からなら間に合う!認知症予防」にも数名ご参加いただきました。
  
 事後のアンケートには、今講座に「満足」、「ほぼ満足」の好意的ご意見が多数寄せられ、受講生の皆様が大変熱心にご参加して下さっていたというスタッフの実感と重なった結果だけに、特に嬉しいことでした。
本講座運営にご尽力下さいました、柏市ならびに社会福祉協議会のスタッフの皆様、そして受講者の皆様に厚く御礼申しあげます。

市民研究員 魚谷 茜

 2019年4月継続コース共想法は9年目を迎えます。今年度の年間テーマは「感性をはぐくむ」。私たちは1年ごとに平等に年を重ねます。頑固にならず、協調できるゆとりを持ち、しなやかな心を育てたい、五感も色あせることなくピカピカにしていたいと思います。この大層な年間テーマは、歳を重ねても前向きにしっかり生きなさいと言われているのだと改めて気が付きました。
 
今年度のテーマから読み取った志を象徴するような伸びやかな大樹


 昨年に続き、6月から柏市主催の認知症予防講座(全3回)が開講します。ほのぼの研究所は全面協力、大武美保子所長が講師を務めます。そして、継続コースは講座終了者で共想法に関心を持った方の受け皿ともなります。
 また、見学者は近隣の公共施設に配架された案内チラシや新聞記事を見て興味を持たれた方、弊所講演会等で案内を聴いた方、企業からの研修者、大武先生の共想法をお知りになった大学関係者等多くの方が見学に来られます。共想法にお試し参加の後、参加意向があると、賛助会員となり、正式に継続コースに参加されることになります。


2019年度継続コースの案内チラシ(表)



2019年度継続コースの案内チラシ(裏)

 今年度も共想法は、新しく参加された初心者グループとベテラングループの2グループがそれぞれ別のテーマで共想法を実施します。初心者グループのテーマは「共想法で行う12のテーマ」即ち『1.身近な物の価値を見つけ出す2.行動したことから価値を見つけ出す3.行動を計画する』の3つの考え方に基づく基本的な12のテーマを、共想法に参加しながら学習して頂きます。
 ベテラングループに開設当初から参加している女性2名は、共想法に通算約100回参加いただいたことになります。その中の一人、90代で旅行好き活動的な女性は毎回の共想法に参加、頭磨き・脳磨きをして活発でお元気です。
 このグループのテーマは、回を追うごとに難易度が上がり、4月第1回のテーマは「音のある風景」でした。参加者は難しいテーマに正面から取り組み、それぞれの視点で個性ある写真が撮られ、実施1週間前には共想法パネルのセッションに送信します。 
 2枚の写真説明から始まる共想法は、撮った者のみが知る情報いっぱいの説明になります。撮ったときの情景を思い出しながら決められた時間内に饒舌に語り、興味津々の聞き手の好奇心を誘います。グループ全員の写真説明が済むと、次のステップ質疑応答で、次々質疑応答が繰り返されます。
 共想法の司会は、ロボット「ぼのちゃん」が行います。時間管理は厳しいものの、可愛らしい表情に癒されながら進行していき、終了時の「ぼのちゃん」の挨拶と会場内の拍手と参加者の満足げな様子に、全員が安堵するのです。
 
2019年初回の継続コース実施風景

 この後ランダムにスクリーンに映し出される写真が誰が提供したものかを思い出して当てる写真当てクイズを会場全員で実施します。続いて、会場の全員が共想法に参加した気持ちで聞いているとして、会場の全員が、「参加のポイント」を守って参加できたかを振り返る「共想法活動チェックリスト」の「話し方」・「態度」・「聴き方」の各項目に自己評価を書き入れます。自身の成長をうかがい知る資料になります。
 次回の開催日・テーマを確認して終会。帰り支度をして階下の多目的室のテーブルを囲んでお茶とお菓子をいただきながら談笑して寛いだ後、家路に向かいます。

 以下は、年度初めに大武先生から参加者に寄せられたメッセ―ジです。
【心を意識して動かし、自分事として聞く】年をとって記憶力が悪くなったと感じるのはマンネリ化したような気になって驚きや刺激が減るため、言い換えれば、記憶に残したい情報には、心を意識して動かし、楽しんだり悲しんだりしたら自然に記憶に残せます。
【他人の話を、他人事と思わず自分のことと思って聴きましょう】
【創造に基づいて、気持ちを汲む発言をするとよいでしょう】
【声や全身を使って気持ちを表現しましょう】
他人の話を、他人事のように聴くと、記憶に残りにくいですが、自分のことと思って聴き、一緒になってハラハラドキドキしたり、楽しんだり喜んだりすると、記憶に残りやすくなります。
 大変理にかなった日常生活に役立つ内容であることがわかります。継続コース参加者は、先生に見守られ、アドバイスを受けながら楽しく共想法に参加、お互いの話をよく聴いて実生活に活かし、かつ互いの生活力を高め合っています。

 今年度も大勢の方に見学にいらしていただき、共想法への参加体験を通して、その楽しさ、仲間にしっかり自分の話を聴いてもらえる心地よさを味わっていただき、お一人でも多くの方々にお仲間になっていただければと、願っています。
 市民研究員・継続コーススタッフ一同、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

継続コース担当 市民研究院 根岸勝壽・田口良江

 2019年1月29日、流山市生涯学習センター3F市民活動推進センター大会議室にて、2018年度ほのぼの研究所合同研修を開催しました。これは毎年1回、通期で活動を総括、課題を整理し、次期の展望や方針について、確認・討議するものです。
 大武所長ほか、理化学研究所の技術経営顧問、同技術開発顧問(兼ほのぼの研究所副代表理事)、協働事業者(埼玉県の認定NPO法人きらりびとみやしろ、茨城県の介護老人保健施設マカベシルバートピア、大阪府の有限会社野花ヘルスプロモート)、「お江戸共想法」の参加者、継続コース参加者有志、そして市民研究員の、合わせて18名が参集しました。

 午前の部は、この研修会をこの1年の活動と知見を全員で共有し、今後の発展につなげるための貴重な機会にしていきたいとの大武所長の開会挨拶で始まり、下記の順で2018年度の活動報告がありました。

大武所長の開会挨拶

≪2018年度活動報告≫
【きらりびとふれあい共想法30年度実施報告】

協働事業者 きらりびとみやしろ 野口宗昭さん・田崎誉代さん

 開始後8年目に入った健常高齢者を対象にした共想法を中心に、参加者の加齢に伴う問題点や、共想法操作機器、事業者の諸般の事情に伴って発生した課題とその解決方法、そして今後の展望が述べられました。それらは今後どの拠点や活動でも発生する可能性の高いものが多く、苦労がしのばれるとともに、身が引き締まる思いがしました。

【マカベ゙共想法報告】

協働事業者 マカべシルバートピア 永田映子さん

 2011年11月のスタートから7年が経過した共想法についての報告がありました。介護老人保健施設という特性上、平均年齢88.8歳である参加者に、楽しく、負担なく参加していただけるように様々工夫や細やかな配慮をして、一人だけで実施運営を継続させていることに大変感心しました。また、司会ロボットぼのちゃん5号導入時のエピソードも興味深いものでした。
 最後に、多忙で煩雑な業務に従事していながら、今秋開催の老健大会で7年間の共想法実施報告発表を目指しているという永田さんの熱い思いを伺い、頭が下がりました。

【のばな共想法】

協働事業者 有限会社野花ヘルスプロモート 正木 慎三さん

 協働事業者となって3年目。ケアマネジャーとして幾つかの業務を兼務しながら、地域ささえあい活動(岸和田みま〜も)の講座のひとつとしての「脳楽活動」と、野花が展開する各種介護施設スタッフ間のコミュニケーション能力アップのための活動との2本柱で共想法を展開している中で、共想法を根付かせる段階での、試行錯誤や課題が述べられました。多忙と知られている介護業務の中での共想法展開の難しさを改めて痛感したことでした。

 *以上の3協働事業者が展開している共想法は、事業者の特性や参加者の属性は異なりますが、例えば、写真を自ら用意しにくい超高齢者に、実施者が事前に写真を用意しておくマカベの写真共想法の手法を、参加者が固定していない岸和田の「脳楽活動」に採用するなど、手法の応用・改善につながる可能性も確認できました。

報告後に盛んに繰り広げられた質疑応答


【ほのぼのプラザますお 共想法継続コース】

田口良江市民研究員・根岸勝壽研究員

 2018年度から、柏市の認知症予防講座修了者の受け皿として、また、講演会などで興味を持った方々を受け入れる、途中からでも参加可能な新人コースが設置されて、長年共想法をしているベテランコースとの2本立てとなりました。田口研究員からは、年々難易度の上がるテーマにも果敢に取り組んで、さらに向上して下さっているベテランコース参加者への感謝を惜しまない一方、さまざまな属性の新人参加者の受け入れ対応には、課題が多いも、全力で前向きに取り組んでいる報告がありました。併せて、根岸市民研究員から、ぼのちゃん5号の使い勝手への改善要望が挙げられました。

【柏市認知症予防講座】(柏市より受託)

松村光輝市民研究員・魚谷茜市民研究員

 「質問力をつけて認知症予防」というテーマのもと、参加していない共想法にも参加したつもりで一緒に質問を考え、200字要旨も講座中記入する等、参加型の要素も取り入れた講座の評価は、「認知症予防を実践したい」意向の強い参加者が多かったこともあり、満足度も参加意向も良好でした。
 2019年度の受託も決定したため、さらにその評価と参加者数が上回るよう、楽しく気軽に参加を促すイメージの講座テーマ名設定や、講座内容をわかりやすく説明するチラシの工夫等が課題として挙げられました。 なお、修了生の数名が共想法継続コースの新人コースへ参加することになりました。

【「超かっこよく老いよう!」ワークショップ & 認知症予防無料講座報告】

清水きよみ市民研究員・松村光輝市民研究員;鈴木晃市民研究員

 前者は柏駅至近のパレット柏で初の開催で、実施人材発掘の目的も踏まえて、告知内容・方法、グループワーク採用等、工夫を凝らした結果、特に男性の参加が多く、大いに手ごたえを感じたとのことでした。
 後者は、自身の認知機能についてよく理解した上で、より効果的に認知症予防に取り組むことを意図した「よりよく生きるために、もっとよく識る」がテーマ。「認知機能の見える化で何がわかるの?」の講話の後に、グループワークでタブレット・パソコンを使用してゲーム感覚で認知機能の程度を知る「脳活バランサー・CogEvo」体験演習や意見交換を行う参加型に特化したため、参加者、実施者共に得ることが多かったようです。
 予想外の気力とパワーを要した「初めて」尽くしの2企画の報告は、事後に、担当者はもちろん、市民研究員も新しい知見とポテンシャルを大いに感じたことを思い出させてくれました。
 
【2018年講演会実施報告】

鈴木晃市民研究員・長久秀子市民研究員

 NPO法人設立10周年記念講演会と同クリスマス講演会の報告を、2017年度を含めた事後のアンケート結果や総括を踏まえて報告。2018年度に行った課題や仮説の検証結果と、今後の課題を述べました。節目の年の2つの講演会は、ご参加の方々に感謝の意を表することができ、好評を得ましたが、まだまだ力不足。ほのぼの研究所の「普及活動」の柱として、十分に機能するためには、開催の目的に即して、ターゲットとそのニーズ、トレンドにマッチした、参加を喚起するテーマを掲げて、効率よく運営する課題があると締め括りました。

参加者一同の記念撮影

【「お江戸共想法」実施報告】

お江戸共想法参加者 田村浩さん・今城悦子さん・京道隆夫さん

 記念撮影後を終えての、お待ちかねのランチタイムで一息ついた後の午後の部気蓮⊇蕕目見えのメンバーの報告からスタート。
 「お江戸共想法」は2018年6月から始まった理化学研究所革新知能統合研究センターの「健常高齢者の会話支援による認知機能訓練に関する研究」介入実験に参加した被験者有志の呼びかけで自発的に生まれた、総勢15名のグループで、名付け親は大武先生。
 12月より月1回、3グループに分かれて共想法に参加しています。介入実験参加中の3か月間、週1回十数回にわたり共想法に参加したメンバーだけに、共想法への思い入れや課題についての発表は、実施者としての市民研究員には大変新鮮に届き、初心に帰るとともに、参加者の声として大変参考になるものでした。今後交流を深めてお互いが切磋琢磨していけたらと思います。
 こうした共想法参加者の自発的なグループの誕生は、小暮、三宅両顧問が、大変好ましい結果だと評されました。

お江戸共想法の報告を聴く


≪2018年度活動報告&2019年度施策について≫ 
 以上の各発表を踏まえ、大武所長より、写真年表をもとに、2018年度の活動総括があり、続いて2019年の施策として、ほのぼの研究所のビジョン:「防ぎうる認知症にならない社会」に向けての1)続けつつ、やり方を変える、2)管理体制の構築、3)フォローアップ体制の構築、4)効果検証実験に基づく効果最大化、手順最適化、5)世話役タイプの方の発掘 の5項目が挙げられました。
 併せて、2018年度の理化学研究所における成果として、モノとしてぼのちゃん5号、対話ロボットの開発、手法として脳波やMRI等による認知機能計測技術、介入実験の結果解析に基づいた効果検証や理研内外での実験や共同研究が紹介され、さらに広がる2019年度の展望も述べられ、期待が膨らみました。

≪共想法の普及と社会実装に向けた取り組みについて≫ 
 小暮純生理化学研究所技術経営顧問から、和光市での高齢者への介入調査に向けての取り組みが緒に就いたという報告がありました。また、生命保険会社、損害保険会社、飲料会社等との連携や、共同研究構想に向けての検討の前向きな進捗状況も伺い、共想法のさらなる拡大・発展に期待を抱いたことでした

 ティータイム休憩後の午後の部兇蓮∋安霪禅徑化学究所技術開発顧問の、大武先生との出会いやご自身の研究を含めた自己紹介を皮切りに、それぞれの活動について質疑応答も交えながら全員が自己紹介等を行いました。

 終了時刻が迫っても、討議は尽きませんでしたが、今年度の最大の課題である「知識の構造化」のための知識の「種」を集めることができたので、それらを使えるように整理し、ほのぼの研究所のビジョンに近づけていきたいという強い思いを込めた大武先生の挨拶にて無事終会となりました。
 寒風がより強くなる中、一同で共有した熱い思いが吹き飛ばされないよう、家路を急ぎました。

(市民研究員 長久秀子)

 さわやかちば県民プラザ3階大研修室での講演会終了後、ご参加の皆様には1階のレストラン赤坂クー・ポールに速やかに移動していただきました。すっかりクリスマスモードに整えられた会場に、サンタ帽やトナカイのカチューシャ等を身に着けた40名近い方が勢ぞろいしました。テーブルにはサンドイッチ、プチケーキが並び、フリードリンクコーナーも。乾杯用のドリンクもサーブされ、開会を待つばかりです。
 定刻の16時15分に、司会の魚谷、根岸市民研究員の合図でクリスマス交流会がスタートしました。大武 美保子代表理事・所長は、ご参集のお礼と歓迎の意を述べ、一期一会の出会いを大切にしてご歓談いただきますようにと、開会の挨拶をしました。
 

大武所長開会挨拶

 次にほのぼの研究所三宅 徳久副代表理事からは、従来の仕事に少し時間的余裕ができそうなので、来年からは頻繁に柏市のほのぼの研究所の活動に顔を出したいと、嬉しいお言葉を戴きました。
 

三宅 徳久 ほのぼの研究所副代表理事

 まずは思い思いのテーブルを囲んでの乾杯の音頭は、住友生命保険相互会社の藤井 貴大様にお願いしました。「カンパ〜イ」の後は、瞬く間に同じテーブルの方々と打ち解けて、話が弾んでいきました。

 

歓談の輪

 

住友生命保険相互会社 藤井 貴大様の乾杯の音頭

 しばらくすると、名札の裏に1枚ずつしのばせてあったトランプのマークにしたがって、定められたテーブルに着くようにという指示が出ました。つまり、また異なるメンバーとの会話が弾むようにという仕掛けです。

 それに続いて、いよいよお待ちかねの景品当選発表とになりました。名札に入っていたトランプカードのマークと数字が読み上げられたら、相応の景品がプレゼントされる仕組みです。プレゼンターは大武所長です。

 景品は、法人賛助会員様、個人会員様、その他、関係者の皆様から、脳トレアプリ1カ月無料お試しクーポン、環境対応洗剤、缶入り緑茶葉、そして、鉢植えの花など、多種多彩に提供されました。ネーミングも「Me Too賞」、「ボーッと生きないでチコりま賞」、「空前絶後の錬金術賞」、「スーパーシニアフード賞」と、今年の流行語大賞をもじるなど、色々工夫されたもので、当選者には大喜びしていただいたり、クスっと笑っていただけたりしました。
 最後は、当たらなかった方全員が輪になってじゃんけん、「残り物には福がある」となかなかの優れものをゲットした方もいらして、楽しいひとときとなりました。改めて、景品をご提供下さった方々に御礼を申し上げます。
 

大武所長が景品のプレゼンター

 

かわいい鉢植えの花が当たりました!!


お励ましの挨拶を下さった上橋泉先生


 次の自己紹介は、遠来の方、帰宅を急ぐ方を優先して、持ち時間1人1分が目安でスタート、最後の市民研究員は1人30秒と短縮されましたが、来年の抱負を盛り込んで要領よく進みました。
 楽しい余興と談笑のひとときは刻々と過ぎて、夕闇が迫ってきたころ、市議会終了後急ぎかけつけて下さった柏市議会議員、ほのぼの研究所監事の上橋 泉様から、高齢者人口が増加中の柏市において、今後も介護予防への協力を期待したいという力強い励ましの挨拶をいただきました。そしてほのぼのとした交流会の最終章は、同じく上橋様による、今後の皆様の安寧とほのぼの研究所の発展を祈念しての元気な「いよ〜ッ」の掛け声の1本締めにて、無事終了となりました。
 ご参加の方々に心より御礼申し上げます。また次回、お目にかかるのを楽しみにしております。

市民研究員 田口 良江

 2018年12月11日(火)13時30分より、柏市柏の葉のさわやかちば県民プラザ大研修室にて、ほのぼの研究所NPO設立10周年記念クリスマス講演会を開催いたしました。講演会テーマは「質の高いエージングを共に目指す」をコンセプトとした「介護予防のイロハ」。
 当日は、師走に入っても続いていた暖かさに慣れていた身には少々つらい厳しい寒さが到来しましたが、介護予防に高い関心をお持ちの近隣の方々、病院・福祉、研究団体、企業等の関係者、70名あまりの方々がご参集下さいました。
  まず、来賓のご挨拶として、さわやかちば県民プラザ 藤田 武所長から、人生100年時代における生涯学習実践の必要性と、ほのぼの研究所への期待が述べられました。

 

藤田 武所長

 次に大阪府岸和田市からはるばるご参加下さった、有限会社野花ヘルスプロモート代表取締役 冨田 昌秀様よりNPO法人設立10周年のお祝詞と共想法との出会いや関わりについてご説明がありました。数年前から地域とも連携をはかりながら、ほのぼの研究所の協働事業者として、ご自身の施設等で認知症予防の手法として実践・活用するばかりでなく、スタッフ間のコミュニケーション能力の向上等にも役立てて下さっている事例の紹介もあり、大変嬉しいことでした。


冨田 昌秀様

 招待講演1は、東京都健康長寿医療センター研究所、高齢者健康増進事業支援室研究員 河合 恒先生より「地域で取り組む介護予防〜介護予防リーダーのススメ〜」と題して ご講話いただきました。

 

河合 恒先生

 研究所のフィールドワークや実習プログラムの開発等を通して養成された、地域で主体的に介護予防活動を行う人材:介護予防リーダーへの参加と育成が必要であることを熱く語られました。介護予防のターゲットは身体的&社会的フレイル(明確な病気とはいえない、加齢による生活機能低下)であるとして、国の介護予防の指針の移行にも準じて、専門家中心ではなく、「地域で」住民が「主体的」に進めるべきで、そのためには、地域住民がお互いに尊重し合い、協働しながら活動していくことが急務であることを、自治体の展開事例を挙げながら説かれました。なお、講義の中では、参加者全員が、豊島区で行っている、筋肉に軽く負荷をかけて立ち上がる「お尻上げ」体操を『くるみ割り人形』のメロディにのせて行うなど、笑顔で介護予防体験もすることができました。
 
 

参加者もそろって介護予防のための「お尻上げ」体操を体験

 招待講演2では、社会医療法人財団仁医会 牧田総合病院 地域ささえあいセンター センター長 澤登 久雄様が、「まちづくりのために今、自分たちができること〜おおた高齢者見守りネットワーク(みま〜も)の取り組み〜」と題して、その生い立ちから活動実態までが披露されました。
 長年携われた地域包括センター業務のご経験から、今後の超高齢社会においては、専門職による支援が必要な人を「点」で支えることには限界があるとして、地域で暮らすすべての人、地域で働くすべての人達と共に、「面」で支える仕組みづくりが始まりました。


澤登 久雄様

 そして、みま〜もは多くの地域の方々、企業、医療・介護施設、福祉団体等と連携する新たなネットワークモデルとして28年度の厚労省の労働白書モデル事業に取り挙げられるほどに成長し、さらに「のれん分け」として、地域特性に準じて、開会のご挨拶をいただいた冨田様の野花ヘルスプロモートが所在する岸和田市をはじめとする、幾つかの自治体でも展開されるようになったという、サクセスストーリーが語られました。澤登様の熱い思いと語り口に、そして紹介される元気な高齢者や地域の方々の笑顔に、参加者は引き込まれ、元気や勇気をいただいたことでした。


みま〜ものキャラクター:みま〜もちゃん、みま〜も君と司会ロボットぼのちゃん5号

 最後は、大武 美保子 ほのぼの研究所代表理事・所長、理化学研究所革新知能統合研究センター チームリーダーが、「認知症予防手法を高齢者と共に開発する取り組み」と題した基調講演で、ほのぼの研究所の10年の歩み、共想法の進化、そして高齢者と共に研究する意義を力強く語りました。
 なお、会場入口付近にはNPO法人設立以来の『ほの研通信』や講演会・講習会・イベントなどの案内チラシを数十枚貼付して、これまでの歩みもご覧いただきました。また、併せて、スクリーン脇には、共想法にいろいろな形でかかわってきたロボットぼのちゃん1号〜5号の写真掲示と5号の実物を展示も行いました。~

大武 美保子代表理事・所長
 

会場受付前に掲示した10年間のニューズペーパーと講演会・講習会等販促物


 今回の講演会において、改めて介護予防に対する正しい認識と知見を、そしてさらに進む超高齢社会において取り組むべき課題をご参加の皆様と共有できたことは、大きな収穫でした。 おかげさまで、事後のアンケートでは、それぞれの立場で、地域の人々と連携して進められている素晴らしい介護予防の活動や研究を知る良い機会であったこと、また地域連携の必要性を再認識した旨の自由回答が多く寄せられ、好評価をいただきました。
 最後に今講演会開催に際し、ご尽力をいただきました皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 
 

市民研究員 松村光輝

認知症予防無料講習会 実施報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
TasakiT 2018-11-18 8:00
 2018年11月6日(火)13:30より、柏市介護予防センターほのぼのプラザますお まなび館において「よりよく生きるために、もっとよく識る」と題した認知症予防無料講習会を開催しました。これは、「認知機能」そのもの、また自身の認知機能について、より深く理解した上で、認知症予防に取り組むことがより効果的であろうと考え、企画したものです。
 周知期間は約1か月と短いものでしたが、近隣の関連団体や福祉関係者向けの積極的告知が奏功し、当日正午過ぎからの突然の荒天にもかかわらず、関係者含めて70歳代を中心とした多世代、計34名が参集しました。
 ただ「聴いて帰る」というのではなく、参加者それぞれが自身の立場で得た知見を共有し、高めていくという、「参加型」の講習会にしたいと、参加者には予め指定した席次の4グル―プに分けて着席していただき、動線やレイアウト等も工夫もしました。

 まず、大武所長からの主催者開会挨拶に続き、講師の榎本哲先生が所属する、株式会社のトータルブレインケアの河越社長からもご挨拶をいただき、早速講話に入りました。
 3部構成の第1部は、つむぐびとプロジェクト代表・トータルブレインケア認知機能見える化研究所顧問の榎本哲先生の、「認知機能の見える化で何がわかるの?」。資料「認知機能って知っていますか?」をもとに、まずは、計画力、記憶力、注意力、見当識、空間認識力という5つの認知機能が、日々の暮らしにどのように関係しているかという説明がありました。


榎本哲先生の「認知機能の見える化で、何がわかるの?」の講話スタート


 その後、各グループに1台ずつ設置したタブレット・パソコンを使用してゲーム感覚で認知機能の程度を知る「脳活バランサー・CogEvo」体験演習に入りました。他のメンバーも賑やかに応援?しながら、数名が挑戦し、「注意分割機能」「エピソード(体験)記憶」「計画力」の3機能のゲーム結果について、年齢に照らして高めの得点-(特級)のレベルが画面表示されると、歓声や笑い声が挙がり、グループ全体が盛り上がりました。


初めはおそるおそるだった認知機能チェック演習が、間もなくエスカレート?!


 演習終了後は、5つの認知機能を低下させないための、生活のなかでのトレーニング方法や工夫についての丁寧な説明で、講話が締め括られました。
 
 10分間の休憩を挟んでの第2部は、大武所長の「認知症予防の最前線と『共想法』」と題する講話でした。『共想法』が、前の時間に演習で体験した、「注意分割機能」「エピソード(体験)記憶」「計画力」の3機能を活用する行動をすることで、長年の機能の使い方の偏りが引き金となるタイプの認知症を予防することを目指していると述べました。『共想法』の各プロセスにおける「話す」「見る」「聴く」「考える」の具体的行動が第1部の演習でもチェックに挑戦した3機能のうち、具体的にどれを鍛えるのに結びついているのかを定義づけて説明しました。

 引き続いて第3部は、参加者全員の自己紹介から始まりました。その後、グループごとに、講習や演習を受けての感想、日頃の認知症予防への意識などについて、話し合いました。グループ全体で演習を楽しく体験したこともあったからでしょうか、なごやかな雰囲気での意見交換となり、最後に各グループの代表がまとめを発表しました。認知機能を見ることができた演習の楽しさや、体験者からの共想法参加の充実感等を評価する声が多く挙がったのが印象的でした。


講評を聴く参加者


 最後にアンケートの記入のお願いと共想法やクリスマス講演会へ参加へのご案内をして、定刻の16時15分に終了致しました。

 事後のアンケートでは、「認知機能」「認知症予防の取り組み方」についてよく理解していただいた模様で、講習会全体に対しても、堅苦しくなく、新しい情報や知見が得られ、さらに『共想法』への理解が深まったとする嬉しいお声を多くいただきました。また、いつも接している高齢者の方々とは違う、とても活動的で若々しい方々との出会いで元気をもらえたという感想もあり、安堵いたしました。

 最後になりましたが、この講習会の企画立案のために、数カ月も前から重ねて打ち合わせにご協力を賜りました講師の榎本先生とその関係者の皆様に、心より感謝を申し上げるとともに、ご参加の皆様にも心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

 市民研究員 鈴木 晃

 2016年度から柏市より受託開講している認知症予防講座は3年目を迎え、大武美保子代表理事・所長を講師として、柏市介護予防施設ほのぼのプラザますおにて、6月19日、7月10日、31日の全3日間コースが開講されました。『共想法』は「話す」「見る」「聴く」「考える」「質問する」ことで、体験記憶・計画力・注意分割機能をバランスよく使うように設計されています。今回は受講者がどの話題にも質問ができるくらい関心をもってよく「聴く」「考える」トレーニングのために、「質問力をつけて認知症予防」というテーマを掲げました。定員18名に、20名の応募があり、応募者の中に毎年参加されている方が見受けられることは、嬉しいことでした。
 順調にスタートした1日目は、講話の後、市民研究員による『共想法』の実演を見て、見学者である受講生が『共想法』に参加したつもりで質問をするという試みを行いました。折よく、健康情報誌『健康365』の取材があり、早速10月号には掲載されましたので、『共想法』が周知される一助となるよい機会にもなりました。

熱心に聴講する受講生

 2日目は受講者が「好きな食べ物」をテーマに『共想法』を体験、見学者からは、楽しい質問や「ヤマトイモの簡単な食べ方をもう一度教えてください」という熱心な要望も飛び出し、初めての『共想法』とは思えないほど、共感あり、笑いありの和やかな雰囲気になりました。
 3日目は気温35度の猛暑にもかかわらず、大勢が参加、ご自身の話題を200字にまとめる作業にも挑戦しました。

 今回は、受動的に聴講するだけでなく、体験参加型の講座でもあったため、集中して参加いただけたようでした。そのためでしょうか、事後アンケートでも満足度に関して、高い評価をいただきました。
 本講座運営にご助力下さった柏市ならびに社会福祉協議会のスタッフの皆様、酷暑の中ご参加下さった受講者の皆様に厚く御礼申しあげます。

 なお、今年度より、柏市認知症予防講座修了者が、ほのぼの研究所が月1回のペースで継続的に実施している『ふれあい共想法』継続コースに、スムーズにご参加いただける仕組みを整えました。また別途、認知症予防に興味のある60歳以上の方のご参加、ご見学も募っております。以下サイトにてご確認の上、お申込み、お問い合わせ下さい。(新しいウィンドウが開きます)

市民研究員 魚谷 茜