ほの研ブログ - 行事カテゴリのエントリ
ほのぼの研究所では、2014年1月より共想法と街歩きを組み合わせた手法「街歩き共想法」を実施してまいりました。第8回目は、2015年11月15日、千葉県成田市の成田山周辺にて行いました。
この成田山街歩き共想法は、千葉大学普遍教育科目「地域NPO活動体験」参加者が、授業の一環として企画・立案・運営を行いました。 ほのぼの研究所は、「地域NPO活動体験」受入NPOとして、全般をサポートしました。
そして、初めての試みとして、多くの関係者が連携して取り組みました。具体的には、旅行計画に株式会社JTB千葉支店が、街歩き共想法の運営に千葉大学大武研究室が、その後の本作り企画に大日本印刷株式会社ソーシャルイノベーション研究所が、それぞれ関わり、支援する体制を取りました。
今回は企画・立案・運営に携わった「地域NPO活動体験」参加の学生より報告いたします。
バスで柏駅前を8時半に出発して早々、「地域NPO活動体験」参加者の学生が「旅のしおり 街歩き共想法 in 成田山」をもとに、スケジュールや3つの街歩きコース、共想法に使う写真を撮影・登録をするタブレット(ほのタブ)の使い方、写真の撮り方、共想法等、それぞれが分担した項目について説明を行いました。
あいにくの雨の中、柏を出発
「旅のしおり 街歩き共想法 in 成田山」
雨空は、1時間半ほどバスに揺られて成田山に到着してしばらくすると、曇空になり、11月にしては暖かい1日となりました。
市民研究員、共想法継続コース参加者、賛助会員等ほのぼの研究所の関係者、大日本印刷の方、大武研究室や私たち「地域NPO活動体験」の学生、総勢29名は旅の駅米屋観光センターで顔合わせをした後、10時過ぎから、「健脚コース」「お散歩コース」「ごゆるりコース」の3つのグループに分かれて、成田山の街歩きに出発しました。どのグループも気力・体力(脚力)に合わせて街歩きの楽しさを味わえるようにと、コース設計にも工夫しました。
色づき始めた成田山公園の自然を思い思いに満喫して、感動すると同時に、境内の建物やたたずまい、参道に歴史や文化を感じることができました。
成田山大本堂
池面に美しく映える色づき始めた紅葉
13時からは、共想法の実施場所である成田U-シティホテルに移動し、ランチバイキングをいただきました。おかずもデザートも充実していて楽しく選ぶことができたので、街歩きをしたメンバーと和やかなひとときを過ごしながら、ほっと一息つきました。
楽しいランチバイキング
14時半からいよいよ共想法が始まりました。今回の共想法は街歩きをしたコースのメンバー同士とではなく、予め決められた「世界の中の成田山」、「成田山の秋」、「成田山の今昔」という3つのテーマに分かれて行いました。
街歩きをした直後に話題提供する写真を選び、それを登録する作業には、通常の共想法の実施より少々てこずりましたが、その後は参加者の多くが共想法体験者だったこともあり、円滑に進みました。
鋭意、共想法準備中
多方向から話題が提供された共想法
同じテーマでも、色々な角度から話題提供されることに驚きました。また質疑応答もとても活発で、話の輪がどんどん広がって、会場全体が笑いに包まれることもありました。また、違う街歩きコースの参加者から新しい話題を提供されると、さらに成田山への興味が高まるのも感じました。
成田山街歩き共想法参加者全員集合
共想法終了後は、大武先生の講評のあと、街歩きのグループごとに集まり、飛び入りの大武研究室のOBを交えて歓談、同じ体験をしてきた同士で話が弾み、大変穏やかな時が流れました。
記念写真を撮り、16時半過ぎ、「今度はもっと赤く染まった成田山を眺めに来たい」という思いを胸にしながら、ホテルを後にしました。途中渋滞に少し巻き込まれましたが、無事18時過ぎに柏に到着しました。
今回の、私たち地域NPO活動体験参加者が企画した街歩き共想法を無事に終えることができたのは、大武研究室、ほのぼの研究所の皆様、そして株式会社JTB、大日本印刷株式会社の多大なるバックアップがあったからこそと思い、大変感謝いたします。本当にありがとうございました。
なお、成田山街歩き共想法については、次週より3週間にわたり、街歩きのコースごとに報告をいたします。
- 成田山街歩き共想法健脚コース実施報告
- 成田山街歩き共想法お散歩コース実施報告
- 成田山街歩き共想法ごゆるりコース実施報告
この成田山街歩き共想法は、千葉大学普遍教育科目「地域NPO活動体験」参加者が、授業の一環として企画・立案・運営を行いました。 ほのぼの研究所は、「地域NPO活動体験」受入NPOとして、全般をサポートしました。
そして、初めての試みとして、多くの関係者が連携して取り組みました。具体的には、旅行計画に株式会社JTB千葉支店が、街歩き共想法の運営に千葉大学大武研究室が、その後の本作り企画に大日本印刷株式会社ソーシャルイノベーション研究所が、それぞれ関わり、支援する体制を取りました。
今回は企画・立案・運営に携わった「地域NPO活動体験」参加の学生より報告いたします。
バスで柏駅前を8時半に出発して早々、「地域NPO活動体験」参加者の学生が「旅のしおり 街歩き共想法 in 成田山」をもとに、スケジュールや3つの街歩きコース、共想法に使う写真を撮影・登録をするタブレット(ほのタブ)の使い方、写真の撮り方、共想法等、それぞれが分担した項目について説明を行いました。
あいにくの雨の中、柏を出発
「旅のしおり 街歩き共想法 in 成田山」
雨空は、1時間半ほどバスに揺られて成田山に到着してしばらくすると、曇空になり、11月にしては暖かい1日となりました。
市民研究員、共想法継続コース参加者、賛助会員等ほのぼの研究所の関係者、大日本印刷の方、大武研究室や私たち「地域NPO活動体験」の学生、総勢29名は旅の駅米屋観光センターで顔合わせをした後、10時過ぎから、「健脚コース」「お散歩コース」「ごゆるりコース」の3つのグループに分かれて、成田山の街歩きに出発しました。どのグループも気力・体力(脚力)に合わせて街歩きの楽しさを味わえるようにと、コース設計にも工夫しました。
色づき始めた成田山公園の自然を思い思いに満喫して、感動すると同時に、境内の建物やたたずまい、参道に歴史や文化を感じることができました。
成田山大本堂
池面に美しく映える色づき始めた紅葉
13時からは、共想法の実施場所である成田U-シティホテルに移動し、ランチバイキングをいただきました。おかずもデザートも充実していて楽しく選ぶことができたので、街歩きをしたメンバーと和やかなひとときを過ごしながら、ほっと一息つきました。
楽しいランチバイキング
14時半からいよいよ共想法が始まりました。今回の共想法は街歩きをしたコースのメンバー同士とではなく、予め決められた「世界の中の成田山」、「成田山の秋」、「成田山の今昔」という3つのテーマに分かれて行いました。
街歩きをした直後に話題提供する写真を選び、それを登録する作業には、通常の共想法の実施より少々てこずりましたが、その後は参加者の多くが共想法体験者だったこともあり、円滑に進みました。
鋭意、共想法準備中
多方向から話題が提供された共想法
同じテーマでも、色々な角度から話題提供されることに驚きました。また質疑応答もとても活発で、話の輪がどんどん広がって、会場全体が笑いに包まれることもありました。また、違う街歩きコースの参加者から新しい話題を提供されると、さらに成田山への興味が高まるのも感じました。
成田山街歩き共想法参加者全員集合
共想法終了後は、大武先生の講評のあと、街歩きのグループごとに集まり、飛び入りの大武研究室のOBを交えて歓談、同じ体験をしてきた同士で話が弾み、大変穏やかな時が流れました。
記念写真を撮り、16時半過ぎ、「今度はもっと赤く染まった成田山を眺めに来たい」という思いを胸にしながら、ホテルを後にしました。途中渋滞に少し巻き込まれましたが、無事18時過ぎに柏に到着しました。
今回の、私たち地域NPO活動体験参加者が企画した街歩き共想法を無事に終えることができたのは、大武研究室、ほのぼの研究所の皆様、そして株式会社JTB、大日本印刷株式会社の多大なるバックアップがあったからこそと思い、大変感謝いたします。本当にありがとうございました。
(健脚コース)
千葉大学看護学部1年 對馬 愛果
なお、成田山街歩き共想法については、次週より3週間にわたり、街歩きのコースごとに報告をいたします。
- 成田山街歩き共想法健脚コース実施報告
- 成田山街歩き共想法お散歩コース実施報告
- 成田山街歩き共想法ごゆるりコース実施報告
2015年9月15日(火)13:30から、活動拠点である柏市の介護予防センターほのぼのプラザますおにて、ほのぼの研究所が実習担当をすることになった、千葉大学の「地域NPO活動体験」科目実習の一環として、「ほのぼの研究所の活動」に関する講座を実施しました。
千葉大学「地域NPO活動体験」については千葉大学「地域NPO活動体験」 をご覧下さい。
同日は長期的に共想法に参加して下さっている方々の継続コース 秋学期の初日でもあったため、ほのぼの研究所の主たる事業である「共想法」の実施場面を体感できる好機ともなりました。
実施会場 ものしり館は、孫世代ともいえる実習生6名を迎えて、継続コースメンバー7名と市民研究員8名とで超満員、授業開始前からいつもとは違う活気と賑わいが感じられました。
まずは、最初は2グループに分かれて、継続コースの方々の共想法。「夏の思い出」」をテーマに各自の2枚の写真とそれにまつわる話題が提供されました。話題探しで日々脳を活性化させているベテラン達が提供する話題は実に広範囲、かつ多種多様で、活動的で充実した日々を感じさせるものでした。その後の質疑応答も活発に飛び交い、笑いが絶えないものでした。当日から新規に参加されたメンバーも、旧知のお仲間のように和やかに会話の輪に入っていただくことができて、改めて「会話」の力を感じました。
共想法を熱心に見学中
続く座学は、実習生に加えて、改めてほのぼの研究所の活動へのご理解を深めていただくために、継続コースメンバーにも聴講していただきました。
まず、長谷川事務局長が、法制化の背景や経緯を踏まえたNPO法の概要、そしてNPO法人としてのほのぼの研究所の有り様を交えて、「NPO法」について説明しました。
次いで、『ほのぼの研究所のPRビデオ』も取り込んだプレゼン資料を用いて、ほのぼの研究所の成立経緯や、事業の核である共想法を中心にして、カテゴリー別に事業内容を紹介しながら、日々進化し続ける活動全体への理解を深めていただきました。
ほのぼの研究所活動についての資料抜粋
ティータイム休憩をはさんで、さらに「地域NPO活動体験」科目実習の目的である「街歩き共想法」の実施のために不可欠な、各プロセスに対応したマニュアルについて、これまで実施した街歩き共想法の具体例を挙げて説明が行われました。そして聴講者全員に確認のアンケート記入をお願いして、夏休み明けの心身には少々ハードな150分以上に及ぶスケジュールが無事終了、全員の張りつめた気持ちが一気にほぐれたことでした。
最後に実習生それぞれから感想を一言ずつ披露してもらいましたが、ほのぼのとした雰囲気ながら、実に活発に共想法に参加したり、精力的にパソコンを駆使して運営に携わる高齢者達から、会話(訓練)の必要性を改めて認識したり、活動に対しては意外性を感じ、イメージが向上したという声が寄せられました。
また、アンケートには、「ほのぼの研究所への理解や認識が高まった」というコメントに加えて、学んだマニュアルを参考に、「来たる11月の街歩き共想法企画を、ぜひとも楽しく有意義なものに作り上げていきたい!」という意気込みを感じさせるコメントも目立ちましたので、大変心強く思いました。どうぞ、皆様、 若い力と企業、そしてほのぼの研究所との連携企画をぜひご期待下さい。
先週よりご案内しておりました「成田山街歩き共想法」については、2015-11-15(日)成田山街歩き共想法のご案内 をご覧下さい。皆様のご参加をお待ち申し上げております。
千葉大学「地域NPO活動体験」については千葉大学「地域NPO活動体験」 をご覧下さい。
同日は長期的に共想法に参加して下さっている方々の継続コース 秋学期の初日でもあったため、ほのぼの研究所の主たる事業である「共想法」の実施場面を体感できる好機ともなりました。
実施会場 ものしり館は、孫世代ともいえる実習生6名を迎えて、継続コースメンバー7名と市民研究員8名とで超満員、授業開始前からいつもとは違う活気と賑わいが感じられました。
まずは、最初は2グループに分かれて、継続コースの方々の共想法。「夏の思い出」」をテーマに各自の2枚の写真とそれにまつわる話題が提供されました。話題探しで日々脳を活性化させているベテラン達が提供する話題は実に広範囲、かつ多種多様で、活動的で充実した日々を感じさせるものでした。その後の質疑応答も活発に飛び交い、笑いが絶えないものでした。当日から新規に参加されたメンバーも、旧知のお仲間のように和やかに会話の輪に入っていただくことができて、改めて「会話」の力を感じました。
共想法を熱心に見学中
続く座学は、実習生に加えて、改めてほのぼの研究所の活動へのご理解を深めていただくために、継続コースメンバーにも聴講していただきました。
まず、長谷川事務局長が、法制化の背景や経緯を踏まえたNPO法の概要、そしてNPO法人としてのほのぼの研究所の有り様を交えて、「NPO法」について説明しました。
次いで、『ほのぼの研究所のPRビデオ』も取り込んだプレゼン資料を用いて、ほのぼの研究所の成立経緯や、事業の核である共想法を中心にして、カテゴリー別に事業内容を紹介しながら、日々進化し続ける活動全体への理解を深めていただきました。
ほのぼの研究所活動についての資料抜粋
ティータイム休憩をはさんで、さらに「地域NPO活動体験」科目実習の目的である「街歩き共想法」の実施のために不可欠な、各プロセスに対応したマニュアルについて、これまで実施した街歩き共想法の具体例を挙げて説明が行われました。そして聴講者全員に確認のアンケート記入をお願いして、夏休み明けの心身には少々ハードな150分以上に及ぶスケジュールが無事終了、全員の張りつめた気持ちが一気にほぐれたことでした。
最後に実習生それぞれから感想を一言ずつ披露してもらいましたが、ほのぼのとした雰囲気ながら、実に活発に共想法に参加したり、精力的にパソコンを駆使して運営に携わる高齢者達から、会話(訓練)の必要性を改めて認識したり、活動に対しては意外性を感じ、イメージが向上したという声が寄せられました。
また、アンケートには、「ほのぼの研究所への理解や認識が高まった」というコメントに加えて、学んだマニュアルを参考に、「来たる11月の街歩き共想法企画を、ぜひとも楽しく有意義なものに作り上げていきたい!」という意気込みを感じさせるコメントも目立ちましたので、大変心強く思いました。どうぞ、皆様、 若い力と企業、そしてほのぼの研究所との連携企画をぜひご期待下さい。
先週よりご案内しておりました「成田山街歩き共想法」については、2015-11-15(日)成田山街歩き共想法のご案内 をご覧下さい。皆様のご参加をお待ち申し上げております。
市民研究員 長久秀子
千葉大学では、学生が地域社会の課題やニーズ、地域活動の役割や実践について体験的に深く学ぶことを目的とする、「地域NPO活動体験」という科目が開講されています。主として学部1、2年生を対象とする科目で、地域活動の担い手となっているNPOにおいて、所定の時間実習を行います。NPO法人ほのぼの研究所は、2015年度、6名の意欲的な学生の実習を担当することになりました。
実習に参加する学生は、法政経学部、工学部、看護学部、園芸学部と多岐にわたります。志望理由も、「自分が生まれ育った地元を活性化したい」「将来、地方自治体で働きたい」「高齢者を対象とする仕事に就きたいので、高齢者について知りたい」等、様々です。
実習のテーマは、「健康観光支援サービスの開発による地域活性化体験」です。認知機能低下の予防を目指す「共想法」(写真を使用するバランスのとれた会話手法)の普及と事業化を促進するため共通の体験を「街歩き」で行い、その記録を「本づくり」にする、健康観光支援サービス「本づくり街歩き共想法」事業の開発を企業と共同で行うものです。
本格的な実習に先行して、6月に体験実施を行いました。具体的には、西千葉キャンパスを題材にした写真を各自持ち寄りって、共想法を行い、その後集まった写真と話題を素材に本を試作しました。キャンパスを舞台とするおとぎ話に仕立てのものから、ガイドブック調のものまで、多様なフォトブックが仕上がりました。
西千葉街歩き共想法の実施の様子
机いっぱいに写真を広げて、本づくりのためのシナリオを作成
シナリオに沿って、本に載せる写真の並び順を考える
実習生、ほのぼの研究所、旅行社、印刷会社が連携して行う「本づくり街歩き共想法」事業開発にむけて、8月の事業者様宛て企画セールス体験、9月のほのぼの研究所の活動拠点での共想法継続コース見学と市民研究員によるほのぼの研究所の活動に関する座学、そして「街歩き共想法」の企画立案、準備〜実施へと、体験と座学とを織り交ぜて多彩に授業を進めていきます。
次週のブログでは9月15日に行われた座学の様子をお伝えいたします。また11月15日(日)に開催する千葉県成田市での「街歩き共想法」のご案内もさせていただきます。共想法継続コース参加者に加えて、幅広い方々のご参加を募りますので、どうぞご期待下さい。
実習に参加する学生は、法政経学部、工学部、看護学部、園芸学部と多岐にわたります。志望理由も、「自分が生まれ育った地元を活性化したい」「将来、地方自治体で働きたい」「高齢者を対象とする仕事に就きたいので、高齢者について知りたい」等、様々です。
実習のテーマは、「健康観光支援サービスの開発による地域活性化体験」です。認知機能低下の予防を目指す「共想法」(写真を使用するバランスのとれた会話手法)の普及と事業化を促進するため共通の体験を「街歩き」で行い、その記録を「本づくり」にする、健康観光支援サービス「本づくり街歩き共想法」事業の開発を企業と共同で行うものです。
本格的な実習に先行して、6月に体験実施を行いました。具体的には、西千葉キャンパスを題材にした写真を各自持ち寄りって、共想法を行い、その後集まった写真と話題を素材に本を試作しました。キャンパスを舞台とするおとぎ話に仕立てのものから、ガイドブック調のものまで、多様なフォトブックが仕上がりました。
西千葉街歩き共想法の実施の様子
机いっぱいに写真を広げて、本づくりのためのシナリオを作成
シナリオに沿って、本に載せる写真の並び順を考える
実習生、ほのぼの研究所、旅行社、印刷会社が連携して行う「本づくり街歩き共想法」事業開発にむけて、8月の事業者様宛て企画セールス体験、9月のほのぼの研究所の活動拠点での共想法継続コース見学と市民研究員によるほのぼの研究所の活動に関する座学、そして「街歩き共想法」の企画立案、準備〜実施へと、体験と座学とを織り交ぜて多彩に授業を進めていきます。
次週のブログでは9月15日に行われた座学の様子をお伝えいたします。また11月15日(日)に開催する千葉県成田市での「街歩き共想法」のご案内もさせていただきます。共想法継続コース参加者に加えて、幅広い方々のご参加を募りますので、どうぞご期待下さい。
ほのぼの研究所所長 大武美保子
2015年7月29日(水)14:00−16:10、千葉県八千代市米本の南自治会館において、阿蘇地域包括支援センター主催の『防ぎうる認知症にかからない社会を目指して』(ふれあい共想法の紹介と体験ワーク)と題した出前講座を行いました。
講座開催先八千代市米本南自治会館
猛暑にもかかわらず、社協関係者1名、ディサービス指導員1名、地域包括支援センター関係者4名、そして地域の方々14名と、計20名にお集まりいただき、ほのぼの研究所からは、根岸、田口、松村の3名の市民研究員が参加しました。
ご担当の吉田様のご挨拶・紹介に続き、まずは先般TBSTVで放映された『夢の扉+』のビデオを観ていただき、大武先生の研究内容と認知症予防回復支援手法である共想法の概要を紹介しました。
講座の様子
次にPPT資料『防ぎうる認知症にかからない社会を目指して』を用いて、ほのぼの研究所の活動や『ふれあい共想法』について解説しました。さらには2015年3月に名古屋大学や愛知県の足助病院との連携で、初めて関東地区以外で実施した「足助街歩き共想法」のビデオも観ていただき、日々進化している『共想法』やほのぼの研究所の実際の活動についての理解を深めていただきました。
そして10分間の休憩をはさんで、いよいよご参加の皆様に共想法体験をしていただくことになりました。6名の方に「私の好きなもの・こと」というテーマでご用意いただいた写真をもとに1分間共想法をしていただきました。比較的広いテーマだったからでしょうか、忘れられない思い出深い旅、季節を感じさせるもの、そしてペットと、大変幅広い範囲から話題が提供され、皆様が思いの丈を熱く披露されました。そして初めてとは思えないほど、色々な角度から質問が投げかけられ、それにいきいきと笑顔で答えられる様子に、会場全体は大変和やかな雰囲気に包まれました。
講義終了後の質疑応答では、共想法の実施人数や手順など具体的な質問を多数いただきましたので、ご興味を持っていただけたことを実感したことでした。
今回は講義中心にせずに、ビデオを多用、『共想法』のデモにも参加していただく等、理解を深めていただくよう努めましたので、その反応が気になりましたが、事後のアンケートでほぼ全員から「役立つ情報が得られた」とのお声をいただき、満足度も想定外の高い評価となりました。『共想法』デモに参加された方からいただいた「実際に参加して、考えることが沢山あり、頭を使っている感じがした。機会があればまた参加してみたいと思いました」というお言葉には、伺った甲斐があったと感じる共に、今後の大きな励みになったことでした。
この講座の開催にあたり、ご尽力いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
講座開催先八千代市米本南自治会館
猛暑にもかかわらず、社協関係者1名、ディサービス指導員1名、地域包括支援センター関係者4名、そして地域の方々14名と、計20名にお集まりいただき、ほのぼの研究所からは、根岸、田口、松村の3名の市民研究員が参加しました。
ご担当の吉田様のご挨拶・紹介に続き、まずは先般TBSTVで放映された『夢の扉+』のビデオを観ていただき、大武先生の研究内容と認知症予防回復支援手法である共想法の概要を紹介しました。
講座の様子
次にPPT資料『防ぎうる認知症にかからない社会を目指して』を用いて、ほのぼの研究所の活動や『ふれあい共想法』について解説しました。さらには2015年3月に名古屋大学や愛知県の足助病院との連携で、初めて関東地区以外で実施した「足助街歩き共想法」のビデオも観ていただき、日々進化している『共想法』やほのぼの研究所の実際の活動についての理解を深めていただきました。
そして10分間の休憩をはさんで、いよいよご参加の皆様に共想法体験をしていただくことになりました。6名の方に「私の好きなもの・こと」というテーマでご用意いただいた写真をもとに1分間共想法をしていただきました。比較的広いテーマだったからでしょうか、忘れられない思い出深い旅、季節を感じさせるもの、そしてペットと、大変幅広い範囲から話題が提供され、皆様が思いの丈を熱く披露されました。そして初めてとは思えないほど、色々な角度から質問が投げかけられ、それにいきいきと笑顔で答えられる様子に、会場全体は大変和やかな雰囲気に包まれました。
講義終了後の質疑応答では、共想法の実施人数や手順など具体的な質問を多数いただきましたので、ご興味を持っていただけたことを実感したことでした。
今回は講義中心にせずに、ビデオを多用、『共想法』のデモにも参加していただく等、理解を深めていただくよう努めましたので、その反応が気になりましたが、事後のアンケートでほぼ全員から「役立つ情報が得られた」とのお声をいただき、満足度も想定外の高い評価となりました。『共想法』デモに参加された方からいただいた「実際に参加して、考えることが沢山あり、頭を使っている感じがした。機会があればまた参加してみたいと思いました」というお言葉には、伺った甲斐があったと感じる共に、今後の大きな励みになったことでした。
この講座の開催にあたり、ご尽力いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 根岸勝壽 田口良江 松村光輝
2015年6月23日、柏市の東葛テクノプラザで開催の設立記念講演会・ワークショップが白熱したため、開始が少しずれこみましたが、交流会は引き続き16時30分より、2階のガラス張り、吹き抜けのラウンジにて行われました。
ほのかにコーヒーの香りが漂う明るい会場に入ると、ご参加の方々はまずはシックな色合いの椅子に腰かけ、ワークショップのほとぼりを冷まして、ほっと一息つかれた様子でした。
田口研究員の司会で交流会がスタート、ほのぼの研究所大武所長の開会の挨拶の後、共催頂いた東葛テクノプラザの山田伸所長のにこやかなご挨拶を頂き、ほのぼの研究所の上橋理事の親しみをこめたお言葉を添えた音頭で、40数名の参加者一同、大きな声で「乾杯」!体内スイッチは一気に交流会モードONとなりなりました。
ご挨拶をいただいた東葛テクノプラザ山田所長
乾杯の音頭をとって下さった上橋理事
そしていよいよ、色とりどりのケーキやサンドイッチ等を思い思いで取り分け、ゆったりと着席して歓談、心とお腹を存分に満たしました。
なごやかな雰囲気の中、くつろぎ、語らう参加者
ワークショップのテーマについて、続きを熱く語り合う方々、持ち込んだパソコンで研究課題を披露する研究者を取り囲み、盛んに質疑応答をする方々、久しぶりの再会で積もるお話で盛り上がる方々など、講演会(ワークショップ)とは違うお話の輪、多世代、多分野の交流があちらこちらで見られ、会場の雰囲気は大変和やかなものでした。
市民研究員と学生達との多世代交流
参加者同士、研究課題について語り合う
宴もたけなわになった頃、恒例の自己紹介の時間となりました。トップは企業関係の方々、そしてトリは、前回同様共催頂いた東葛テクノプラザの方々の順で進みました。どなたも、ウィットに富んだ自己紹介をして下さいましたので、参加者同士は打ち解け、会場はさらに和やかになったことでした。
そして中締めの挨拶の後、熱気と気合の入った三本締めを行い、爽やかな余韻を残して、交流会は無事閉会となりました。
最後になりましたが、このたびの設立記念講演会・交流会に対して、準備段階から、親身、かつ大変行き届いた多くのお力添えを頂戴いたしました、東葛テクノプラザの関係者の皆様に心より感謝申し上げる次第です。本当にありがとうございました。
ほのかにコーヒーの香りが漂う明るい会場に入ると、ご参加の方々はまずはシックな色合いの椅子に腰かけ、ワークショップのほとぼりを冷まして、ほっと一息つかれた様子でした。
田口研究員の司会で交流会がスタート、ほのぼの研究所大武所長の開会の挨拶の後、共催頂いた東葛テクノプラザの山田伸所長のにこやかなご挨拶を頂き、ほのぼの研究所の上橋理事の親しみをこめたお言葉を添えた音頭で、40数名の参加者一同、大きな声で「乾杯」!体内スイッチは一気に交流会モードONとなりなりました。
ご挨拶をいただいた東葛テクノプラザ山田所長
乾杯の音頭をとって下さった上橋理事
そしていよいよ、色とりどりのケーキやサンドイッチ等を思い思いで取り分け、ゆったりと着席して歓談、心とお腹を存分に満たしました。
なごやかな雰囲気の中、くつろぎ、語らう参加者
ワークショップのテーマについて、続きを熱く語り合う方々、持ち込んだパソコンで研究課題を披露する研究者を取り囲み、盛んに質疑応答をする方々、久しぶりの再会で積もるお話で盛り上がる方々など、講演会(ワークショップ)とは違うお話の輪、多世代、多分野の交流があちらこちらで見られ、会場の雰囲気は大変和やかなものでした。
市民研究員と学生達との多世代交流
参加者同士、研究課題について語り合う
宴もたけなわになった頃、恒例の自己紹介の時間となりました。トップは企業関係の方々、そしてトリは、前回同様共催頂いた東葛テクノプラザの方々の順で進みました。どなたも、ウィットに富んだ自己紹介をして下さいましたので、参加者同士は打ち解け、会場はさらに和やかになったことでした。
そして中締めの挨拶の後、熱気と気合の入った三本締めを行い、爽やかな余韻を残して、交流会は無事閉会となりました。
最後になりましたが、このたびの設立記念講演会・交流会に対して、準備段階から、親身、かつ大変行き届いた多くのお力添えを頂戴いたしました、東葛テクノプラザの関係者の皆様に心より感謝申し上げる次第です。本当にありがとうございました。
市民研究員 清水きよみ
2015年6月23日(火)13時30分から、共催させていただいた東葛テクノプラザの多目的ホールにおいて開催された講演会について、報告いたします。テーマは、「高齢者が若者・次世代を支える社会」 〜社会的交流から考える共想法〜で、未来社会に向けて、行政、企業、大学、地域活動に携わる方を迎え、実現方法について討議してきた経過を報告するとともに、更に深める場としてワークショップが企画されました。
梅雨の曇り空のもと、大武先生をはじめ講師の株式会社プレイケア代表 川崎陽一氏、6名の千葉大学学生、大日本印刷(株)の木村氏、横田氏、東葛テクノプラザの山田所長、藤原副所長、平賀氏他4名、他に産学官民の方々、そして9名の研究員、8名の継続コース参加者と70余名が参集いたしました。
設立記念講演会会場
最初に、株式会社プレイケア代表である川崎陽一氏の実践報告がありました。玩具メーカーに勤務していた川崎氏は、介護現場の悩みであるレクリエーションを支援すべく、現在の仕事を立ち上げ広く活動しておられます。その並々ならない行動力は、これからのビジネスモデルとなっていくことでしょう。
招待講演 株式会社プレイケア代表 川崎陽一氏
続く大武先生の基調講演では、本講演会のテーマが設定された経緯が説明されました。科学技術振興機構社会技術研究センターが設定した研究領域「持続可能な多世代共創社会のデザイン」の一環として、平成26年度企画調査事業「共想法による多世代交流支援方法の検討」が進められました。高齢者の認知機能訓練を目的として、高齢者を中心に共想法を実施してきましたが、社会実装に向けて、参加者と実施者を共に多世代に拡張することで、より根本から「防ぎうる認知症にかからない社会」に近づけると考えられます。そのための課題と解決策を明らかにすることを目指し、「高齢者が若者・次世代を支える社会」ビジョン作成のためのワークショップを、大日本印刷ソーシャルイノベーション研究所の協力を得て、先行実施しました。ここで得られた知見をもとに、今回同名のワークショップを企画しました。
基調講演 ほのぼの研究所所長 大武先生
講演会に続くワークショップ「高齢者が若者・次世代を支える社会に向けて」では、まず、大日本印刷の横田氏から研究経過報告、総合ファシリテータの木村氏から実施説明がありました。その後以下の3つのテーマの中から1つを選び、6〜8名に分けられたグループ毎にテーブルを囲み、選んだテーマについて自分の意見を要旨に記入し、それぞれの班毎に討議しました。そのテーマとは、1.「みんなが参加しやすいいコミュニティとは?」、 2.「継続して参加し続けるための秘訣は?」、3.「さまざまな年齢の方が一緒に活動し続けるには?」の3件です。
ワークショップグループワーク
ワークショップグループ発表
ワークショップグループ発表に熱心に耳を傾ける参加者
討議した内容は班毎に大きな模造紙にまとめ、パネルに貼り付けて公開しました。班の代表による熱心な発表は、予定時間を25分もオーバーするほどでした。最後に大武先生と川崎氏の講評を伺い、盛会のうちに講演会とワークショップの幕を閉じました。このような稀有な企画は、これからの未来社会に向けた対策を考える時、明るい見通しを抱かせると同時に、大きな励みを与えてくれるものとなりました。
梅雨の曇り空のもと、大武先生をはじめ講師の株式会社プレイケア代表 川崎陽一氏、6名の千葉大学学生、大日本印刷(株)の木村氏、横田氏、東葛テクノプラザの山田所長、藤原副所長、平賀氏他4名、他に産学官民の方々、そして9名の研究員、8名の継続コース参加者と70余名が参集いたしました。
設立記念講演会会場
最初に、株式会社プレイケア代表である川崎陽一氏の実践報告がありました。玩具メーカーに勤務していた川崎氏は、介護現場の悩みであるレクリエーションを支援すべく、現在の仕事を立ち上げ広く活動しておられます。その並々ならない行動力は、これからのビジネスモデルとなっていくことでしょう。
招待講演 株式会社プレイケア代表 川崎陽一氏
続く大武先生の基調講演では、本講演会のテーマが設定された経緯が説明されました。科学技術振興機構社会技術研究センターが設定した研究領域「持続可能な多世代共創社会のデザイン」の一環として、平成26年度企画調査事業「共想法による多世代交流支援方法の検討」が進められました。高齢者の認知機能訓練を目的として、高齢者を中心に共想法を実施してきましたが、社会実装に向けて、参加者と実施者を共に多世代に拡張することで、より根本から「防ぎうる認知症にかからない社会」に近づけると考えられます。そのための課題と解決策を明らかにすることを目指し、「高齢者が若者・次世代を支える社会」ビジョン作成のためのワークショップを、大日本印刷ソーシャルイノベーション研究所の協力を得て、先行実施しました。ここで得られた知見をもとに、今回同名のワークショップを企画しました。
基調講演 ほのぼの研究所所長 大武先生
講演会に続くワークショップ「高齢者が若者・次世代を支える社会に向けて」では、まず、大日本印刷の横田氏から研究経過報告、総合ファシリテータの木村氏から実施説明がありました。その後以下の3つのテーマの中から1つを選び、6〜8名に分けられたグループ毎にテーブルを囲み、選んだテーマについて自分の意見を要旨に記入し、それぞれの班毎に討議しました。そのテーマとは、1.「みんなが参加しやすいいコミュニティとは?」、 2.「継続して参加し続けるための秘訣は?」、3.「さまざまな年齢の方が一緒に活動し続けるには?」の3件です。
ワークショップグループワーク
ワークショップグループ発表
ワークショップグループ発表に熱心に耳を傾ける参加者
討議した内容は班毎に大きな模造紙にまとめ、パネルに貼り付けて公開しました。班の代表による熱心な発表は、予定時間を25分もオーバーするほどでした。最後に大武先生と川崎氏の講評を伺い、盛会のうちに講演会とワークショップの幕を閉じました。このような稀有な企画は、これからの未来社会に向けた対策を考える時、明るい見通しを抱かせると同時に、大きな励みを与えてくれるものとなりました。
市民研究員 永田映子
ほのぼの研究所は、このたび生活協同組合コープみらいより、ちばエリアにおける地域かがやき賞を受賞し、表彰状と助成金を頂戴することができました。
コープみらい地域かがやき賞は、コープみらいかがやき賞とともに、旧3生協(ちばコープ、さいたまコープ、コープとうきょう)の助成制度を引き継ぎ、2014年8月に新設され、各都県で社会貢献活動する団体の功績をたたえて助成金が贈られる制度です。弊所は公募を経て、県内他4団体とともに受賞するに至りました。
これまでの活動が評価されたことは感慨深いものがあり、とりもなおさず、設立以来の多くの方々の変わらぬご支援、ご鞭撻のたまものと、心より御礼申し上げる次第でございます。
《コープみらいかがやき賞、コープみらい地域かがやき賞合同表彰式》
2015年3月8日の15時15分からの両賞合同授賞式(於:コーププラザ浦和)には大武所長と2人の研究員が出席しました。
受賞者記念撮影
表彰式では、田井理事長から「地域課題の解決には自助、公助、共助のネットワークが大切。今回を機に豊かな地域社会づくりと地域ネットワークづくりにつなげてほしい」との挨拶があり、さらに、選考委員の一人である地方新聞の方から、活動の効果的普及方法のひとつとしてマスメディアの活用が提案され、今後のあり方の示唆も受けることができました。
表彰状を授与される大武代表理事・所長
表彰団体には、当所の課題とは別ジャンルにおいて喫緊の課題とされる、不登校、発達障がい、障がい者、自閉症等社会的弱者、並びに子育てに関して尽力しているところが目立ちました。各団体の地道で真摯な取り組みや切実な思いに触れ、実に頭が下がる思いがいたしました。
《2015年度ちばエリア社会貢献活動助成金活動交流会》
2015年7月11日(土)午前10時より千葉市のコーププラザ千葉会議室において、受賞団体関係者とコープみらいちばエリア関係者100名ほどが集い、2015年度ちばエリア社会貢献活動助成金活動交流会が開催されました。ほのぼの研究所からは2人の研究員が出席いたしました。
開会挨拶、主催者挨拶に続いて、第一部は助成団体活動発表でした。最初のNPO法人たからばこ(地域かがやき賞)に続いて、NPO法人ほのぼの研究所(地域かがやき賞)が、パワーポイントによる活動報告をしました。写真や図表を多く用いた説明は、分かりやすく説得力があったようで、会場からの手ごたえを感じました。その後、NPO法人外国人の子どものための勉強会(地域かがやき賞)、千葉大学コミュニティガーデンプロジェクト( くらしと地域づくり助成金制度)の学生さんによる活動報告が続き、最後は生協ピースの会全県(暮らしと地域づくり助成金制度)と、それぞれ熱のこもったお話がありました。
11時35分からは、第二部として交流分散会がありました。参加者と生協エリア担当スタッフとが8つのグループに分かれて、活発な交流がなされました。それぞれの自己紹介や活動の紹介、助成金の使途等についてお話を伺い、最後のアンケートには、今後の活動課題や、コープみらいと一緒にできることなどを記入しました。代表者の方による懇談結果発表とまとめがあり、13時に閉会となりました。
会場内は自由に写真を撮ることが許されなかったので、様子をお伝えできないのが残念ですが、参加者の熱意が印象に残る交流会でした。
今回の交流会には、前年度の地域かがやき賞受賞者や社会貢献活動助成を受けた方々も多く参加されていたため、ほのぼの研究所としては、交流の機会の少ない他の分野の方々に認知していただく良い機会を得ることができました。
ふれあい共想法の説明ビデオも参加者の皆さんに観ていただけたので、インパクトのある紹介ができたように思います。コープみらいの事務局から、終了後のアンケートに、「共想法に興味を持った」という感想が散見されたというご連絡もあり、今後の他団体との連携活動が楽しみになりました。
コープみらい地域かがやき賞は、コープみらいかがやき賞とともに、旧3生協(ちばコープ、さいたまコープ、コープとうきょう)の助成制度を引き継ぎ、2014年8月に新設され、各都県で社会貢献活動する団体の功績をたたえて助成金が贈られる制度です。弊所は公募を経て、県内他4団体とともに受賞するに至りました。
これまでの活動が評価されたことは感慨深いものがあり、とりもなおさず、設立以来の多くの方々の変わらぬご支援、ご鞭撻のたまものと、心より御礼申し上げる次第でございます。
《コープみらいかがやき賞、コープみらい地域かがやき賞合同表彰式》
2015年3月8日の15時15分からの両賞合同授賞式(於:コーププラザ浦和)には大武所長と2人の研究員が出席しました。
受賞者記念撮影
表彰式では、田井理事長から「地域課題の解決には自助、公助、共助のネットワークが大切。今回を機に豊かな地域社会づくりと地域ネットワークづくりにつなげてほしい」との挨拶があり、さらに、選考委員の一人である地方新聞の方から、活動の効果的普及方法のひとつとしてマスメディアの活用が提案され、今後のあり方の示唆も受けることができました。
表彰状を授与される大武代表理事・所長
表彰団体には、当所の課題とは別ジャンルにおいて喫緊の課題とされる、不登校、発達障がい、障がい者、自閉症等社会的弱者、並びに子育てに関して尽力しているところが目立ちました。各団体の地道で真摯な取り組みや切実な思いに触れ、実に頭が下がる思いがいたしました。
《2015年度ちばエリア社会貢献活動助成金活動交流会》
2015年7月11日(土)午前10時より千葉市のコーププラザ千葉会議室において、受賞団体関係者とコープみらいちばエリア関係者100名ほどが集い、2015年度ちばエリア社会貢献活動助成金活動交流会が開催されました。ほのぼの研究所からは2人の研究員が出席いたしました。
開会挨拶、主催者挨拶に続いて、第一部は助成団体活動発表でした。最初のNPO法人たからばこ(地域かがやき賞)に続いて、NPO法人ほのぼの研究所(地域かがやき賞)が、パワーポイントによる活動報告をしました。写真や図表を多く用いた説明は、分かりやすく説得力があったようで、会場からの手ごたえを感じました。その後、NPO法人外国人の子どものための勉強会(地域かがやき賞)、千葉大学コミュニティガーデンプロジェクト( くらしと地域づくり助成金制度)の学生さんによる活動報告が続き、最後は生協ピースの会全県(暮らしと地域づくり助成金制度)と、それぞれ熱のこもったお話がありました。
11時35分からは、第二部として交流分散会がありました。参加者と生協エリア担当スタッフとが8つのグループに分かれて、活発な交流がなされました。それぞれの自己紹介や活動の紹介、助成金の使途等についてお話を伺い、最後のアンケートには、今後の活動課題や、コープみらいと一緒にできることなどを記入しました。代表者の方による懇談結果発表とまとめがあり、13時に閉会となりました。
会場内は自由に写真を撮ることが許されなかったので、様子をお伝えできないのが残念ですが、参加者の熱意が印象に残る交流会でした。
今回の交流会には、前年度の地域かがやき賞受賞者や社会貢献活動助成を受けた方々も多く参加されていたため、ほのぼの研究所としては、交流の機会の少ない他の分野の方々に認知していただく良い機会を得ることができました。
ふれあい共想法の説明ビデオも参加者の皆さんに観ていただけたので、インパクトのある紹介ができたように思います。コープみらいの事務局から、終了後のアンケートに、「共想法に興味を持った」という感想が散見されたというご連絡もあり、今後の他団体との連携活動が楽しみになりました。
市民研究員 清水きよみ 永田映子 長久秀子
継続コースでは、防ぎうる認知症にかからない生活を保つことを目標に、認知機能訓練となる会話支援手法として、共想法を実施しています。
「最近の体験を覚える。最近の体験を思い出す。過去の体験を思い出す。」これらの事は認知症が進行するとだんだん難しくなります。これを防ぐには日頃から、良く見る、聞く、話す、覚えて思い出すという訓練が必要で、常に新しい話題を吸収することが、大切だといわれています。
いよいよ、今年度の継続コースがスタートしました。まずは4月21日オリエンテーションには9名に参加していただきました。13時30分から15時30分まで、?大武先生の挨拶 ?継続コースのビデオ鑑賞 ?研究員を含む全員の自己紹介 ?講師の田崎研究員によるタブレット演習のスケジュールで実施しました。
ほのぼの研究所より全員にタブレットを1台ずつ貸し出し、タブレットに触れるのが初めての方でも写真が撮れる段階まで、丁寧な説明をしました。例え何度か失敗しても夏学期を通じてマスターしていただければ、幸いだと思っています。
タブレットで特訓中の参加者と田崎講師
夏学期は5月12日から7月7日までにわたり4回実施、テーマは「小さな発見」「居心地の良い場所」「衣替え」「これも芸術」と毎回異なるテーマで、話題提供していただくつもりです。また今学期から、併せて話題提供していただいた写真の説明を200字にまとめていただく作業もしていただきます。
秋学期には街歩き共想法にも参加していただき、旅行をしながら脳トレをして思い出す、そして皆様が写した写真を中心にした本作りにも着手する予定にしています。
今年度も楽しみながら継続コースを行っていきたいと思っています。
継続コースの受講者と市民研究員
「最近の体験を覚える。最近の体験を思い出す。過去の体験を思い出す。」これらの事は認知症が進行するとだんだん難しくなります。これを防ぐには日頃から、良く見る、聞く、話す、覚えて思い出すという訓練が必要で、常に新しい話題を吸収することが、大切だといわれています。
いよいよ、今年度の継続コースがスタートしました。まずは4月21日オリエンテーションには9名に参加していただきました。13時30分から15時30分まで、?大武先生の挨拶 ?継続コースのビデオ鑑賞 ?研究員を含む全員の自己紹介 ?講師の田崎研究員によるタブレット演習のスケジュールで実施しました。
ほのぼの研究所より全員にタブレットを1台ずつ貸し出し、タブレットに触れるのが初めての方でも写真が撮れる段階まで、丁寧な説明をしました。例え何度か失敗しても夏学期を通じてマスターしていただければ、幸いだと思っています。
タブレットで特訓中の参加者と田崎講師
夏学期は5月12日から7月7日までにわたり4回実施、テーマは「小さな発見」「居心地の良い場所」「衣替え」「これも芸術」と毎回異なるテーマで、話題提供していただくつもりです。また今学期から、併せて話題提供していただいた写真の説明を200字にまとめていただく作業もしていただきます。
秋学期には街歩き共想法にも参加していただき、旅行をしながら脳トレをして思い出す、そして皆様が写した写真を中心にした本作りにも着手する予定にしています。
今年度も楽しみながら継続コースを行っていきたいと思っています。
継続コースの受講者と市民研究員
市民研究員 佐藤由紀子
2015年3月27日(金)10:00-12:00、千葉市生涯学習センター大研修室において、同所主催『60代からのハッピーライフ』〜脳を活性化して健康寿命をのばそう!〜シリーズ「『共想法』から学ぶ ことばの力で加齢に強い脳をつくる」と題した講座を受け持ちました。
50余名の方々に受講いただき、ほのぼの研究所からは、事務局長の長谷川と講師として市民研究員田口が参加しました。なお、開講に当たっては、同所ご担当はもとより、講座運営支援ボランティア学びコムの方々にも多大なご協力をいただきました。
ご担当の佐々木陽子様の挨拶・紹介に続き、大武先生監修の動画資料並びに論文、寄稿記事をもとに認知症、認知症予防に関する考え方、そして認知症予防回復支援手法である『共想法』、『街歩き共想法』、大武先生の研究やほのぼの研究所の活動について講義を進めていきました。
体験を交えて講義する田口市民研究員と長谷川事務局長
最初にNHKの『おはよう日本』のビデオで『共想法』やほのぼの研究所の概要を伝えしました。その後、「10年前にくも膜下出血で緊急入院をしました。幸い後遺症もなく回復した私でも、3週間の集中治療室での生活を余儀なくされ、52日間の入院生活で身体じゅうの筋肉が萎えて体力は落ち、思考力も低下、退院後も四六時中赤ちゃんのように眠る生活が1年間続きました。これではいけないと歩く練習を始めました。柏市介護予防センターに通いリハビリに努めました。今日の講義でも触れますが、皆さんは脳障害を起こさないように心掛けて下さい、周りで不自由な方がいたら、支えて上げて下さい。ひとりひとり障害の程度は違うので、リハビリの効果が上がらない人もいます。私は一例ですから比べないでいただきたい」と当事者としての思いの丈を披露、さらに、認知症になりたくない一心で参加したほのぼの研究所の『共想法』との出会い、現在の元気を取り戻すまでの8年間の体験を述べさせていただきました。
次の『夢の扉+』のビデオ視聴では、大武先生の認知症予防等に関する研究やほのぼの研究所の活動、認知症予防手法である『共想法』についての興味をさらに深めていただきました。
さらに、「認知症予防に役立つICT(情報通信技術)―防ぎうる認知症にかからない社会に向けて」と題する大武先生の論文(論文[1])をもとに、認知症の定義、発生リスクを高める生活習慣とその予防方法について、図1を用いて説明いたしました。
図ー1認知症の発症リスクを高める生活習慣、症状と生活習慣病(論文[1]より)
《認知症は、一度発達した認知機能が後天的な障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障を来すようになった状態であることです。その発症を防ぐには、発症のリスクを高める危険因子を取り除く、すなわち中年期からかかりやすい糖尿病、高血圧、心臓病といった生活習慣病を防ぐことが大切です(図ー1)。生活習慣を改善しこれらの病気を予防、症状を抑えたりすることで認知症発症の確率を下げることができるのです。》
表ー4 認知症の発症を抑制する因子と栄養の関係(論文[1]より)
《また、その予防のためには、認知症発症の抑制因子であるところの食事、運動、知的活動、社会的交流生活を生活の中に積極的に取り入れることが大切です(表-4) 。食事は量と質を考えて摂ること、運動については1週間に3回以上、少々汗をかく程度の有酸素運動がお奨めです。文章を読んだりゲームをしたり囲碁、将棋、料理、パソコンなど楽しみながら知的活動を生活習慣に取り入れることや、引きこもらずに積極的に外に出て人と社会的交流の機会を持ち、会話することが有効であるとされています。》
いよいよ今講座の本題「『共想法』による認知症予防、言葉の力で加齢に強い脳を作る」:認知機能訓練のための認知症予防会話支援手法『共想法』の説明になりました。
《認知症発症を抑制する因子のうち知的活動と社会的交流の基礎となるのが会話です。テーマに沿って話題と写真を用意し、一人ずつの持ち時間を決めてグループで会話をする『共想法』は、話題や写真を用意する段階で体験記憶の活用を支援し、人の話を聞きながら話を考え、話をしながら周囲の反応を聞く、複数のことに同時に注意を向けることで注意分割機能の活用力が養われます。さらにテーマに沿って準備した話題を、時間内にまとまるよう組み立てて話す計画力を含む実行機能の活用を支援します。こうして実施項目と認知機能を対応づけてみると、『共想法』は参加者が認知症予防を目的としていることを意識して参加し、認知症予防効果が上がるように一工夫して行うことから見て、目的型の認知症リハビリと位置付けられます。》
《認知症は現状では一度発症すると、進行の遅延や症状の緩和はできても、完治する治療法は確立していません。そのため発症の予防が最も重要であり、今後の超高齢社会を考えると社会全体としての発症率を減らすことが不可欠です。
近年、口腔ケアの習慣化普及活動や「8020運動」が奏功して、それまで20%だった55歳から64歳の歯が1本もない人の率が、今ではその10分の1の 2%に激減しました。脳に対してもこのような生活習慣が行き渡ることで認知症発症率が低く抑えられ、「防ぎうる認知症にかからない社会を創る」ことを目標に、研究が続けられています。》
最後にこれまでの『共想法』を、社会の中でより自然にやっていくひとつの手法として開発された『街歩き共想法』を、川口SKIPシティでのレポートビデオと大武先生の『毎日フォーラム』「視点」寄稿記事「認知症を防ぐ 新しい話題で会話する『共想法』を開発」(記事[2])を用いて紹介しました。『街歩き共想法』は従来の『共想法』に「街歩き」と組み合わせ、健康づくりと楽しみを付加した新しい会話支援手法です。
千葉市での講座のため、同市海浜ニュータウン高洲団地にて団地再生プロジェクトの一環として、住民の意見を反映した高齢者向けリフォームを話題にして行った『海浜ニュータウン街歩き共想法』の写真も紹介して、興味を持っていただきました。
床を上げ、手すりをつけてどの世代にも使いやすくリフォームされた風呂場
(海浜ニュータウン街歩き共想法話題提供写真)
また、『街歩き共想法』が参加者や実施者の利便性や社会への受容性を高めるために、撮影や画像登録にタブレット端末を使用するようになったこと、他の機関・企業、多世代との連携、他エリアでの開催等々、回を重ねるごとに進化を続け、多角的になってきていることも伝えました。
講義終了後の質疑応答では『共想法』は高齢者同士だけではなく、多世代間の交流においてさらに効果が発揮されるのではないかという前向きな意見を頂戴し、大いに納得するとともに、興味を持っていただけたことに感謝しました。
今回の講座は『共想法』体験デモを実施せず、講義中心だったため、十分に理解していただけたのかと反応が大変気になりましたが、事後のアンケートでは回答者の9割近くから好意的ご意見をいただきました。そして、「会話」「コミュニケーション」やそれらによる脳の活性化、そして認知症予防の大切さについて同感、理解していただけた感想が多かったのは大変嬉しいことでした。また、講師の体験に裏打ちされた講義内容に共感して下さったという温かいお声を頂戴したことは有難く、今後の励みとなりました。
[1] 大武美保子.認知症予防に役立つ ICT ─防ぎ得る認知症にかからない社会に向けて─, 情報処理, Vol.56, No.2, pp. 145-151, 2015.
[2] 大武美保子.認知症を防ぐ 新しい話題で会話する「共想法」を開発, 毎日フォーラム, 2014年10月号,pp.38-39.
50余名の方々に受講いただき、ほのぼの研究所からは、事務局長の長谷川と講師として市民研究員田口が参加しました。なお、開講に当たっては、同所ご担当はもとより、講座運営支援ボランティア学びコムの方々にも多大なご協力をいただきました。
ご担当の佐々木陽子様の挨拶・紹介に続き、大武先生監修の動画資料並びに論文、寄稿記事をもとに認知症、認知症予防に関する考え方、そして認知症予防回復支援手法である『共想法』、『街歩き共想法』、大武先生の研究やほのぼの研究所の活動について講義を進めていきました。
体験を交えて講義する田口市民研究員と長谷川事務局長
最初にNHKの『おはよう日本』のビデオで『共想法』やほのぼの研究所の概要を伝えしました。その後、「10年前にくも膜下出血で緊急入院をしました。幸い後遺症もなく回復した私でも、3週間の集中治療室での生活を余儀なくされ、52日間の入院生活で身体じゅうの筋肉が萎えて体力は落ち、思考力も低下、退院後も四六時中赤ちゃんのように眠る生活が1年間続きました。これではいけないと歩く練習を始めました。柏市介護予防センターに通いリハビリに努めました。今日の講義でも触れますが、皆さんは脳障害を起こさないように心掛けて下さい、周りで不自由な方がいたら、支えて上げて下さい。ひとりひとり障害の程度は違うので、リハビリの効果が上がらない人もいます。私は一例ですから比べないでいただきたい」と当事者としての思いの丈を披露、さらに、認知症になりたくない一心で参加したほのぼの研究所の『共想法』との出会い、現在の元気を取り戻すまでの8年間の体験を述べさせていただきました。
次の『夢の扉+』のビデオ視聴では、大武先生の認知症予防等に関する研究やほのぼの研究所の活動、認知症予防手法である『共想法』についての興味をさらに深めていただきました。
さらに、「認知症予防に役立つICT(情報通信技術)―防ぎうる認知症にかからない社会に向けて」と題する大武先生の論文(論文[1])をもとに、認知症の定義、発生リスクを高める生活習慣とその予防方法について、図1を用いて説明いたしました。
図ー1認知症の発症リスクを高める生活習慣、症状と生活習慣病(論文[1]より)
《認知症は、一度発達した認知機能が後天的な障害によって持続的に低下し、日常生活や社会生活に支障を来すようになった状態であることです。その発症を防ぐには、発症のリスクを高める危険因子を取り除く、すなわち中年期からかかりやすい糖尿病、高血圧、心臓病といった生活習慣病を防ぐことが大切です(図ー1)。生活習慣を改善しこれらの病気を予防、症状を抑えたりすることで認知症発症の確率を下げることができるのです。》
表ー4 認知症の発症を抑制する因子と栄養の関係(論文[1]より)
《また、その予防のためには、認知症発症の抑制因子であるところの食事、運動、知的活動、社会的交流生活を生活の中に積極的に取り入れることが大切です(表-4) 。食事は量と質を考えて摂ること、運動については1週間に3回以上、少々汗をかく程度の有酸素運動がお奨めです。文章を読んだりゲームをしたり囲碁、将棋、料理、パソコンなど楽しみながら知的活動を生活習慣に取り入れることや、引きこもらずに積極的に外に出て人と社会的交流の機会を持ち、会話することが有効であるとされています。》
いよいよ今講座の本題「『共想法』による認知症予防、言葉の力で加齢に強い脳を作る」:認知機能訓練のための認知症予防会話支援手法『共想法』の説明になりました。
《認知症発症を抑制する因子のうち知的活動と社会的交流の基礎となるのが会話です。テーマに沿って話題と写真を用意し、一人ずつの持ち時間を決めてグループで会話をする『共想法』は、話題や写真を用意する段階で体験記憶の活用を支援し、人の話を聞きながら話を考え、話をしながら周囲の反応を聞く、複数のことに同時に注意を向けることで注意分割機能の活用力が養われます。さらにテーマに沿って準備した話題を、時間内にまとまるよう組み立てて話す計画力を含む実行機能の活用を支援します。こうして実施項目と認知機能を対応づけてみると、『共想法』は参加者が認知症予防を目的としていることを意識して参加し、認知症予防効果が上がるように一工夫して行うことから見て、目的型の認知症リハビリと位置付けられます。》
《認知症は現状では一度発症すると、進行の遅延や症状の緩和はできても、完治する治療法は確立していません。そのため発症の予防が最も重要であり、今後の超高齢社会を考えると社会全体としての発症率を減らすことが不可欠です。
近年、口腔ケアの習慣化普及活動や「8020運動」が奏功して、それまで20%だった55歳から64歳の歯が1本もない人の率が、今ではその10分の1の 2%に激減しました。脳に対してもこのような生活習慣が行き渡ることで認知症発症率が低く抑えられ、「防ぎうる認知症にかからない社会を創る」ことを目標に、研究が続けられています。》
最後にこれまでの『共想法』を、社会の中でより自然にやっていくひとつの手法として開発された『街歩き共想法』を、川口SKIPシティでのレポートビデオと大武先生の『毎日フォーラム』「視点」寄稿記事「認知症を防ぐ 新しい話題で会話する『共想法』を開発」(記事[2])を用いて紹介しました。『街歩き共想法』は従来の『共想法』に「街歩き」と組み合わせ、健康づくりと楽しみを付加した新しい会話支援手法です。
千葉市での講座のため、同市海浜ニュータウン高洲団地にて団地再生プロジェクトの一環として、住民の意見を反映した高齢者向けリフォームを話題にして行った『海浜ニュータウン街歩き共想法』の写真も紹介して、興味を持っていただきました。
床を上げ、手すりをつけてどの世代にも使いやすくリフォームされた風呂場
(海浜ニュータウン街歩き共想法話題提供写真)
また、『街歩き共想法』が参加者や実施者の利便性や社会への受容性を高めるために、撮影や画像登録にタブレット端末を使用するようになったこと、他の機関・企業、多世代との連携、他エリアでの開催等々、回を重ねるごとに進化を続け、多角的になってきていることも伝えました。
講義終了後の質疑応答では『共想法』は高齢者同士だけではなく、多世代間の交流においてさらに効果が発揮されるのではないかという前向きな意見を頂戴し、大いに納得するとともに、興味を持っていただけたことに感謝しました。
今回の講座は『共想法』体験デモを実施せず、講義中心だったため、十分に理解していただけたのかと反応が大変気になりましたが、事後のアンケートでは回答者の9割近くから好意的ご意見をいただきました。そして、「会話」「コミュニケーション」やそれらによる脳の活性化、そして認知症予防の大切さについて同感、理解していただけた感想が多かったのは大変嬉しいことでした。また、講師の体験に裏打ちされた講義内容に共感して下さったという温かいお声を頂戴したことは有難く、今後の励みとなりました。
[1] 大武美保子.認知症予防に役立つ ICT ─防ぎ得る認知症にかからない社会に向けて─, 情報処理, Vol.56, No.2, pp. 145-151, 2015.
[2] 大武美保子.認知症を防ぐ 新しい話題で会話する「共想法」を開発, 毎日フォーラム, 2014年10月号,pp.38-39.
市民研究員 田口良江
2015年3月20日13時より、ほのぼの研究所市民研究員は、3月18日から東京で開催された独立行政法人科学技術振興機構とスイスのチューリッヒ大学が主催し、スイス大使館が協賛するJAPANESE-SWISS JOINT WORKSHOP ON "AGING,HEALTH, AND TECHNOLOGY” (「加齢と健康とそれらに関する技術」に関する日本ースイス共同ワークショップ)の最終日に組み込まれた、柏の葉スマートシティにおける現地視察の、現地サポートをさせていただきました。
日本−スイス「AGING, HEALTH, AND TECHNOLOGY」共同ワークショップの開催について(科学技術振興機構トピックスへリンク)
このワークショップの議長は、ほのぼの研究所の海外研究交流拠点であるチューリッヒ大学教授のマーク・マーティン先生と、千葉大学准教授でほのぼの研究所所長の大武先生でした。マーティン先生とは以前、スカイプを介して交流をさせていただいたこともありましたので、お目にかかるのが大変楽しみでした。
参加者とほのぼの研究所研究員との顔合わせ・挨拶
ミュージアム内ドームシアターを見学する参加者
まずは、柏の葉スマートシティミュージアムロビーで、連日の研究発表や討議の疲れも見せずに訪れた参加者30余名と、サポートを受け持つ研究員とのグループごとの初顔合わせです。記念撮影、挨拶、タブレット操作方法の説明等を済ませた後、ミュージアムの見学がスタートしました。ここでは、英語のイヤホンガイドサービスが提供され、ITを駆使したダイナミックなプレゼンテーションや展示は好評で、街づくりのコンセプトや概要を理解していただけたようでした。
ゲートスクエアのインフォメーションボードで施設を検索する参加者
いよいよ、屋外に出て1グループにつきプ2台のタブレットを携えての、街歩きグループ行動が始まりました。研究員の役目は、日本人研究者に通訳をお願いしてガイド、タブレットによる写真撮影をサポートすることでした。幸いなことに、研究者の方々にはタブレット操作はお手のものでしたので、身振り手振り、年々在庫減少の途を辿る英語語彙をフル稼働して、街並みや施設の迷ガイドに専念することができました。
まちの健康研究所を見学中の参加者
次いで訪れたのは、ららぽーと北館3階の、街のすこやかステーションフロアのまちの健康研究所「あ・し・た」。「食べる」「歩く」「しゃべる(コミュニケーションをとる)」ことで、年齢を問わず、街ぐるみで健康づくりを目指すというコンセプトは、参加者の研究にも関係が深いことから、所長みずから英語のガイドを買って出て下さいました。熱の入ったトークには笑いが起こり、体力測定にも渾身でチャレンジして下さる等、関心を持っていただけた様子でした。
スイスから訪れた研究者が多数参加した「共想法」
「共想法」の質疑応答に会場も引き込まれて…
いよいよ共想法デモンストレーション実施会場KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)に到着。3Dファクトリーの見学後、季節の和菓子(桜餅、草餅等)等を添えてのティーブレイクで一休み。女性達には、お土産に用意した古裂の小物や千代紙も好評で,笑顔の輪が広がりました。
海外の方にとっての共想法の受け止め方には関心がありましたが、提供された話題はスマートートシティ関連ばかりでなく、コカ・コーラや沿線鉄道のディスカウントチケットの自販機等、日本の不思議発見にも至り、多様な発想はとても興味深いものでした。また質疑応答も盛んに行われ、それに聴衆の方々も引き込まれている様子を実感できたことは収穫でした。
盛会の余韻を楽しむ余裕もなく、あわただしくお別れの時が到来してしまいましたので、バス延着で30分短縮された過密スケジュールの現地サポートは、実に濃密すぎるものでした。言葉の厚い壁がある中、大勢の、しかも外来の参加者への準備や対応は初めて尽くしで、いつも以上に脳も身体も活性化され、かつ少々疲労したことも事実です。しかしながら、アンケートの中に私たちのサポートに対して、「非常に友好的で親切…」という温かいコメントをみつけた時には、それは快いものに変わったことでした。
最後に、大勢の英語ガイド受け入れや度重なるスケジュール変更に、臨機応変に快く応じ、アドバイスをして下さった柏の葉スマートミュージアム、まちの健康研究所、KOIL、UDCK等、関係各位に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
日本−スイス「AGING, HEALTH, AND TECHNOLOGY」共同ワークショップの開催について(科学技術振興機構トピックスへリンク)
このワークショップの議長は、ほのぼの研究所の海外研究交流拠点であるチューリッヒ大学教授のマーク・マーティン先生と、千葉大学准教授でほのぼの研究所所長の大武先生でした。マーティン先生とは以前、スカイプを介して交流をさせていただいたこともありましたので、お目にかかるのが大変楽しみでした。
参加者とほのぼの研究所研究員との顔合わせ・挨拶
ミュージアム内ドームシアターを見学する参加者
まずは、柏の葉スマートシティミュージアムロビーで、連日の研究発表や討議の疲れも見せずに訪れた参加者30余名と、サポートを受け持つ研究員とのグループごとの初顔合わせです。記念撮影、挨拶、タブレット操作方法の説明等を済ませた後、ミュージアムの見学がスタートしました。ここでは、英語のイヤホンガイドサービスが提供され、ITを駆使したダイナミックなプレゼンテーションや展示は好評で、街づくりのコンセプトや概要を理解していただけたようでした。
ゲートスクエアのインフォメーションボードで施設を検索する参加者
いよいよ、屋外に出て1グループにつきプ2台のタブレットを携えての、街歩きグループ行動が始まりました。研究員の役目は、日本人研究者に通訳をお願いしてガイド、タブレットによる写真撮影をサポートすることでした。幸いなことに、研究者の方々にはタブレット操作はお手のものでしたので、身振り手振り、年々在庫減少の途を辿る英語語彙をフル稼働して、街並みや施設の迷ガイドに専念することができました。
まちの健康研究所を見学中の参加者
次いで訪れたのは、ららぽーと北館3階の、街のすこやかステーションフロアのまちの健康研究所「あ・し・た」。「食べる」「歩く」「しゃべる(コミュニケーションをとる)」ことで、年齢を問わず、街ぐるみで健康づくりを目指すというコンセプトは、参加者の研究にも関係が深いことから、所長みずから英語のガイドを買って出て下さいました。熱の入ったトークには笑いが起こり、体力測定にも渾身でチャレンジして下さる等、関心を持っていただけた様子でした。
スイスから訪れた研究者が多数参加した「共想法」
「共想法」の質疑応答に会場も引き込まれて…
いよいよ共想法デモンストレーション実施会場KOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)に到着。3Dファクトリーの見学後、季節の和菓子(桜餅、草餅等)等を添えてのティーブレイクで一休み。女性達には、お土産に用意した古裂の小物や千代紙も好評で,笑顔の輪が広がりました。
海外の方にとっての共想法の受け止め方には関心がありましたが、提供された話題はスマートートシティ関連ばかりでなく、コカ・コーラや沿線鉄道のディスカウントチケットの自販機等、日本の不思議発見にも至り、多様な発想はとても興味深いものでした。また質疑応答も盛んに行われ、それに聴衆の方々も引き込まれている様子を実感できたことは収穫でした。
盛会の余韻を楽しむ余裕もなく、あわただしくお別れの時が到来してしまいましたので、バス延着で30分短縮された過密スケジュールの現地サポートは、実に濃密すぎるものでした。言葉の厚い壁がある中、大勢の、しかも外来の参加者への準備や対応は初めて尽くしで、いつも以上に脳も身体も活性化され、かつ少々疲労したことも事実です。しかしながら、アンケートの中に私たちのサポートに対して、「非常に友好的で親切…」という温かいコメントをみつけた時には、それは快いものに変わったことでした。
最後に、大勢の英語ガイド受け入れや度重なるスケジュール変更に、臨機応変に快く応じ、アドバイスをして下さった柏の葉スマートミュージアム、まちの健康研究所、KOIL、UDCK等、関係各位に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 長久秀子