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ほの研ブログ - 最新エントリー

 心の病を抱えている人たちを支えるボランティアグループに属しています。 写真はその人たちが描いた絵を表紙にした本です。活動を始めて20年以上経った時に 県の地域社会事業賞をいただきました。病気のことを多くの人に知っていただいて 差別のない社会になっていくように願って、これまでの活動を記録した記念誌を作りました。 1年に1回10回コースの病気のためのセミナーを開いて活動しています

市民研究員 A.U.さん


活動記念誌の表紙

コメント:市民研究員 H.N.さん
今でこそ、SDGsの中の大きな目的のひとつとして、重要視され、取り挙げられることも多くなったようですが、それでも差別はなかなかなくなりません。かなり前からご参加の活動と伺って、ご苦労が偲ばれました。記念誌の表紙に採用された作品(原画)をつぶさに拝見すると、どれもがほほえましいものばかり、心が温かくなりました。
 暇になったらやりたい事の一つが、保育園のボランティアです。孫がお世話になっている園は、感染対策にしても保育内容にしても、感謝しきれないほど手厚いので、いつか恩返しをさせていただきたいと考えています。園児がお迎えを待つ間、塗り絵を楽しんでいるそうですので、そのお手伝い位ならできるかもしれません。ずっと続けてきた仕事や研究の関係で、図案だけはたくさんあります。それを園でも活かせたならいいなと考えています。長い間高齢者と塗り絵を楽しんできましたので、今度は幼い皆さんと楽しみたいものです。

市民研究院 E.N.さん



長年蓄えた題材を使って、幼子達と塗り絵を楽しみたい

コメント:市民研究員 H.N. さん
認知機能が少し衰えた母のために大人の塗り絵の本を何冊がプレゼントをしたものの、絵が大得意だった彼女には見向きもされなかった苦い経験があります。それではと、自分でそれらの塗り絵を試してみたら、意外に難しかったり、つまらなかったり…。その点、E.N.さん長年多世代の方々と培われたノウハウと題材を沢山お持ちです。きっと幼い方々と素敵なコミュニケーションが図れることうけあいです。楽しみですね。

ウォーキング

カテゴリ : 
今日の共想法 » している/してみたい運動
執筆 : 
UotaniA 2024-8-25 8:00
 ウォーキングを5年ぐらい続けています。朝食後7時ぐらいに出かけて、40分ぐらい歩きます。呼吸を整えスクワット、片足立ち、つま先歩きなどをやってからこの写真の階段をのぼり、また坂道を入れたりして2000歩ほど。この頃は朝日がだいぶ強くなってきたので、日陰を選んでのウォーキングです 。行き合う人は ほぼ毎日同じ、またワンちゃんの顔も同じ、それらで癒されて心地よい朝のひとときです。人との交流は素晴らしいものですね。夕方も2000歩いていますが、程よい疲れが良い睡眠を導いてくれるそうで 、今のところ、だいたいぐっすりの睡眠を継続できています。

継続コース参加者 Y.A. さん



朝夕のウォーキングにとりいれている階段昇降

コメント:市民研究員A.U. さん
  ずいぶんと長い階段ですね。何階分くらいあるのでしょう。Y.A.さんは一休みしないで昇られるのでしょうか?降りるときにはお気を付けてくださいね。
 散歩コースになっていた市の施設が工事中でしばらく足が遠のいていましたが、最近新しくなりこのような健康遊具が5種類設置されているのがわかりました。バランスをとる―バランス円盤、アキレス腱などをのばす―ふみいたストレッチを試し、さらに背筋等をのばす遊具にちょっとぶら下がってみたら、自分の体を支えられない事がショックでした。それなのに2日後には筋肉痛になっていました。公園の遊具でもできる運動があるのは便利なので、散歩中に早速利用するようにしました。

継続コース参加者 T.M.さん



色々な運動ができる公園の健康遊具

コメント:市民研究員 H.N.さん
初めて奇妙なフォルムをした遊具を拝見して、さて?どのように使うのかしらと思いましたが、こうした大人の健康管理にもよい遊具がお近くにあるのは便利ですね。設置されて間もないようですが、しばらくすると、ランニングの途中にストレッチをしたり、ここでのトレーニングを日課にする中高年の方々が増えていくのではないかと想像しました。

電動自転車

カテゴリ : 
今日の共想法 » している/してみたい運動
執筆 : 
UotaniA 2024-8-11 8:00
 私がしている運動は電動自転車で、この電動自転車を乗る時は、平地はスイッチを切って足でがんばり、坂にさしかかった時だけスイッチをいれて、足に負荷をかけたらいいのだろうと思って実行しています。電動自転車はスイッチを切るとすごく重くて太ももを使います。重い自転車は降りて引いていくのもいいとのアドバイスをもらいました。色々試して、少しでも筋肉がついたら嬉しいことです。

継続コース参加者 T.M.さん



使い分けをしている電動自転車

コメント:市民研究員 A.U. さん
  スイッチをいれて、スイスイ買い物に、スイッチを切って筋肉トレーニングとまさに一石二鳥の使い方。私が自転車に最後に乗ったのは何十年も前のことですが、自転車はバランスをとるのが難しくても、電動三輪車があったら乗ってみたい、と思いました。

軽井沢街歩き共想法実施報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NagahisaH 2024-8-4 8:00
 2024年7月3日(水)、ほのぼの研究所 大武美保子所長がチームリーダーとして勤務する、理化学研究所革新知能統合研究センター認知行動支援技術チーム主催の軽井沢街歩き共想法を実施しました。ほのぼの研究所は、研究協力の一環として、街歩き共想法実施運営のノウハウの共有および情報発信面で協力することとなりました。

軽井沢街歩き共想法の案内チラシ

 今回、軽井沢が散策地になったのは、コロナ禍に東京から軽井沢へ移住され、ほのぼの研究所賛助会員で遠隔共想法にも軽井沢からご参加の竹田様ご夫妻が、お二人で撮りためられた軽井沢の美しい風景写真で東京で個展を開かれるなど、この地の魅力を発信して下さっていたのがきっかけで、ぜひ散策してみたいということで決まりました。

 軽井沢というと避暑地のイメージですが、当日は軽井沢在住の方も暑いとおっしゃるくらいの猛暑日。そんな暑い中にも関わらず、ほのぼの研究所継続コース参加者、理化学研究所の研究者とスタッフ一同、総勢27名が参加。またそのほかにも記録動画を作成するため映像制作会社の方や信濃毎日新聞の記者の方も同行して下さいました。

 翌日(7/4)に信濃毎日新聞朝刊に掲載された記事が、Webにも掲載されましたので、ご興味のある方はご覧下さい。
<信濃毎日新聞デジタル>
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024070400583
 今回の街歩きは、Aコース50分、Bコース30分と2つのコースに分かれて行われました。
Aコース:駅前本通り→矢ケ崎公園
Bコース:駅前周辺
 Aコースではまず、軽井沢駅を出発して軽井沢本通りへ。道路脇には等間隔に木彫りの置物やオブジェが。木彫りの動物(ふくろうやうさぎなど)はとても愛嬌があって、皆さん、各々に自分のお気に入りの動物を写真に収めていました。

木彫りの動物             オブジェ

 次に矢ケ崎公園へ。広さ約4万6000平方メートルの多目的公園。ブランコや滑り台、鉄棒などの遊具が設置されていて、観光客らしい親子連れの方々が楽しく遊んでいる姿も見られました。公園に隣接した池にはスイレンの花が咲き、池から見える浅間山、離山は絶景。木々の緑が生い茂り澄んだ空気を満喫しました。

      矢ケ崎公園散策風景      矢ケ崎公園からの池から見える風景

 その後、バスに乗って軽井沢レイクガーデンへ。ガーデン入り口ではたくさんの白いアジサイ、アナベルが私たちを出迎えてくれました。また敷地面積1万坪のレイクガーデンにはたくさんのバラが見ごろを迎え、バラの香りを感じながらゆっくり40分ほど散策。

   白いアジサイ          見ごろを迎えたバラ
 
 日差しがとても強く、日傘を借りて散策する人も。またところどころにベンチが設置されていて、ゆったりとした時間の流れを感じました。

   木陰に設置されているベンチ

 参加者の皆さんは思い思いに自分のベストショットをスマホに収め、午後の共想法に向けて準備万端。
 たくさん歩いてお腹がすいたところで、レイクガーデンにあるマナーハウス2階のガーデンカルチャークラブへ。マナーハウスとは貴族の「領主の館」を意味し、ガーデンと一体化した建物となっているとのこと。重厚な空間に浸りながら楽しく昼食をとりました。

 午後からはご参加の方々が撮影した写真を使っての共想法です。

   共想法実施風景
 
 参加者が多かったため、1グループ4〜5名で、1人写真1枚で共想法を実施することになりました。写真説明時間は1分、質問時間は2分の設定、ぼのちゃんの司会で始まりました。ぼのちゃんが、参加者の名前をフルネームで呼ぶときの間の開け方が面白くて笑い声が起こる場面も。

   司会をしたぼのちゃん

 共想法の写真では、軽井沢駅のお店で見つけた旬のあんずや矢ケ崎公園で見つけたきのこ、ベンチで休憩した時にふと目に入った雑草など、それぞれが自分の五感をフルに使って撮影された写真がお披露目されました。写真の説明ではご自身が話しながらその時の気持ちが溢れ出して、1分で収まらない方もいれば、言葉に詰まって時間が余ってしまう方も。1分という時間で話すことの難しさを体験することとなりました。また、共想法では最近の話をすることになっていますが、質問の仕方によっては過去の話になってしまったり、質問ではなく少し雑談的になってしまったりするケースもありました。
また、質問はグループの方同士で行うのですが、場の雰囲気もあったのでしょうか?グループ以外の方や後方から質問が飛び交い、和気あいあいとした雰囲気を感じる場面もありました。

 街歩き共想法は、自分の五感をフルに活用して散策し、そこで経験したこと、感じたことをすぐに周りの人と共有するので、認知予防になることはもちろん、自分という人となりを再確認できる場でもあるように思いました。

   参加者集合写真

 共想法の会場は風通しはよかったのですが、外気が暑すぎることもあり、熱中症対策をしながらの実施となりました。街歩きに参加するほど元気な皆さんでしたので、誰一人具合が悪くなることもなく、無事終了することができました。参加してくださった皆様、本当にお疲れさまでした。

 次回の街歩き共想法は千葉県我孫子市で実施する予定です。ご興味のある方は是非ご参加ください。

市民研究員 三浦 真代

 2024年7月2日13:30より、ラコルタ柏(柏市教育福祉会館)の2F多世代交流スペースにて、ほのぼの研究所主催の2024年度初めての「今から始める認知症予防 ロボット体験会」を開催いたしました。この講座は、コロナ禍以降、オンライン中心の活動が中心になり、新しいお仲間にお目にかかる機会が減少してしまったのを取り返す意味あり、とかく文章だけではイメージの湧きにくい共想法をデモンストレーションや直接ロボットを使う体験を通して理解を深めていただきたいと、昨年度来、開催している講座の一環です。
 
 柏市社協福祉協会の岩田様と、ほのぼの研究所の大武代表理事・所長の開会あいさつに続き、8月に開催する設立記念講演会や、街歩き共想法のご案内を含めた、ほのぼの研究所の活動のご紹介の後、60〜80代の市内在住者6名、見学者3名とほのぼの研究所の実施関係者全員が自己紹介を行いました。
 「入院中のご家族がロボット犬の声に反応するようになったので、ロボットに興味がある」、「認知症になりたくない思いが強い。介護ロボットについてはある程度知っているが、認知症予防にもロボットが使われることについて知りたかった」等、どの方もロボット、そして認知症予防と共想法との関連に興味を抱いてのご参加でした。

講座風景

 続く講話では、”認知症が進むと、人の話を聴き、理解して、それに対して質問をするということができにくくなる。「話す」「聴く」考える」という一連の作業を通して、加齢に伴い誰にでも起こりうる認知機能の低下を「脳の使い方を工夫するトレーニング」をすることで防ぐことを目指しているのが、会話支援手法:共想法である。”ということを、配布資料「共想法ガイドブック」をもとに説明しました。

 小休憩を挟んだ後、機器の不具合のため、予定していた研究員による共想法のデモンストレーションで司会ロボットぼのちゃんの活躍をご覧いただくのに替えて、「質問を考えることが大切であるも、なかなかそれを考えるのは意外に難しい」ことを体感していただくために、司会ロボットより小柄な対話ロボットミニぼのちゃんとの対話を参加者全員にご体験いただきました。
 これは在宅でもお一人で会話の訓練のできるロボットで、ミニぼのちゃんが発する30秒の話題写真の説明を聞いた後、4分間、AI搭載のミニぼのちゃんが、利用者の質問に答えてくれるものです。「健康に気を付けていること」「好きな食べ物」等のテーマの話題に対して、それぞれが順番に質問をなげかけると、最初はロボットと操作とのタイミングが合わなかった方も、次第になれて下さり、時には長々とした蘊蓄のある回答や、なるほどと思わせる回答に笑顔がこぼれてきました。



対話ロボット体験なさるご参加の方々

 体験後、「どのような仕組みでロボットが回答するのか」「複数人で行う共想法とこの対話ロボットとの脳の訓練の効果の違いは何か」等、今後の研究課題になるような質問も投げかけられ、皆様のロボットへのご興味は高まり、ロボットの進化が、認知症の予防に結びつく会話支援手法の進化に貢献する可能性も、ご理解いただけたようでした。
 
 事後アンケートでは、認知症予防に関心が高く、「今から始める」というタイトルに惹かれての来聴理由が上位を占めました。それだけに、対話ロボットの体験も興味を示されましたが、共想法と認知症予防との関係性をより詳しく知りたかった、共想法の実演も観たかったという声もあり、講座内容のバランスも課題だと思われました。
 
 最後にこの企画のためにご尽力いただきました柏市社会福祉協議会の関係者の方々に厚く御礼申し上げます。

市民研究員 松村光輝 吉田美枝子

 2024年7月2日10時より千葉県柏市野村證券柏支店3階のホールにて、柏シルバー大学院B組の方々へ「高齢者の認知症予防」をテーマにした出前講座を行いました。当大学院は千葉県生涯大学校を修了した後も、さらに自主的に学習を続け、社会環境の変化に順応する能力を 高め、交遊の輪を広げ、併せて社会活動に参加し、生き甲斐の高揚に資することを目的として昭和56年5月に創立されました。学生により自主的に運営されています。在校の皆様は月2日、年間18回(約72時間)の学習のほか、年3回の校外研修及び年2回の合同研修をなどに参加されるなど、まさに生涯学習を粛々と継続中の方々です。
 
 今回の講座で以上のことを実感したのは、開講時刻10時の30分前には、大学院の生徒さん達で会場(シルバー大学院では【教場】が呼称のようです)は既に満席に近い状態で学習準備万端であったことと、講座の開始には「起立」「礼」「着席」の号令がかかったこと。さらには、お世話役の方から、小休憩時に「今回は睡眠学習(居眠り)をしている人が誰もいなかった!」というお声を漏れ伺ったり、当日の出席者は72名(男39名、女33名)で出席率92.3%とのことで、皆様の意識の高さ感じ取ることができました。

 今講座は講師を大武美保子代表理事・所長が務め、共想法デモンストレーションやPC操作行うアシスタントとして市民研究員の根岸、松村、吉田、三浦、長久が参加いたしました。
 
 開会のご挨拶、講師の紹介の後、早速講座が始まりました。まず、ほのぼの研究所のトピックスでもある8月20日に開催する設立16周年記念講演会のメインが、大学時時代の恩師でもある失敗学の提唱者:畑村洋太郎先生との師弟対談であることを伝えました。そして、畑村先生の話題性の高い近著『老いの失敗学』に表された「老いの小さな失敗に対する対策や考え方」=「上手に老いる」は認知症予防のために、小さな失敗を恐れず十分に対策をした上で挑戦することにつながると述べました。

『老いの失敗学」畑村洋太郎著

 次いで、畑村先生(1941年生まれ)と同じ、あるいはそれ以上の方々も十数人いらっしゃるようにお見受けした会場の皆様に対して認知症に関する認識や日々の健康長寿や認知症予防に対する工夫の有無などを問いかけながら、長く認知症を患った祖母と、写真を介して、また質問を工夫することで会話が広がり、コミュニケーションができるようになったという経験をきっかけに、認知症予防の研究を始めたいう話や、さらに、会話に着目して進めている研究の経緯、ほのぼの研究所を設立した意味などを述べ、自己紹介をしました。

授業風景

 今講座の本題「高齢者の認知症予防」についての講話は、まず「脳や身体の疾患を原因として、記憶・判断力などの障害がおこり、普通の社会生活が遅れなくなった状態」であると、認知症の定義を述べた後、人生100年といわれる中、95歳以上の高齢者の約8割が認知症と推計されるという喫緊の課題があることを述べました。

 加えて、80歳まで20本以上の歯を残すことをスローガンとした8020運動(口腔ケア習慣の徹底)で、55歳〜64歳で歯を失う人の割合が、1975年から2005年までの間に、20%から2%に減少した成功事例を挙げ、認知機能の低下を防ぐために認知機能能をバランスよく活用する認知ケア習慣を普及させれば、認知症有病率を劇的に減少させることは夢ではない、認知症予防対策はまだまだ伸びしろがある、歯を磨くように脳を磨こうという熱い思いも述べました。

 そして、その認知症予防対策として以下の2つを挙げ、詳細を説明しました。
1)生理的アプローチ(認知症の原因の約9割を閉めるアルツハイマー病と脳血管障害を防ぐこと=身体と脳の老化を防ぐこと)➨適度な運動、食事の工夫、充分な睡眠…エビデンスが豊富
2) 認知的アプローチ(たとえアルツハイマー病にかかったとしても、認知症の症状が出るのを防ぐこと)➨社会生活を送る上で必要であり認知症になると急激に低下するとされている体験記憶、注意分割機能、計画実行機能、言語流暢性といった認知機能を必要とする、知的活動や社会的交流を行い、言語能力を高める

 さらに、体験記憶の衰えを進行度別に示し、重度の「最近のことを思い出せない」症状になる前に表れる「最近のことを覚えない、思い出さない」ような生活習慣は、いずれ重度な症状に陥る危険信号が灯っている状態なので、毎日楽しくすごし、最近のことをきちんと憶えておいて、それを話すことが大切であると添えました。

 そうした観点から、会話(最近のことを話す)に注目して、2006年に提唱した、認知症になると低下する認知機能を活用する社会的交流を、高い確率で実現するための会話支援手法:「共想法」について次のように説明しました。設定されたテーマに沿った写真を撮影し、時間と順序のルール決めて、話す、聞く、質問する、答える(会話する)もので、一連の作業を通して、加齢と共に衰えやすい体験記憶、注意分割機能、計画力を、総合的に使うことで、衰えやすい認知機能の低下を防ぎ、長持ちする脳の使い方を実践するものです。

 10分間の休憩を挟んで、市民研究員の3人が参加の、「最近やってみたこと」がテーマの、ロボットぼのちゃんが司会をする共想法デモンストレーションをご覧に入れました。しかしながら、経験豊富な共想法ベテラン?だけに、それぞれが時間をきっちり守って話題提供と質問をしてしまったため、司会ぼのちゃんが時間どおりに会話をしない参加者を容赦なく遮って、正しい進行を続けようとする役目が果たせず、賢いロボットの見せ場をご披露できなかったことは反省事項でした、

共想法のデモンストレーション

 その後、配布資料をもとに、ロボットぼのちゃんが単なる司会でなく、会話量を計測して、参加者だれもにまんべんなく会話を促す機能もあることや、共想法のような、憶えたり、質問をしたりという頭を使った会話を続けることにより、言葉を取り出す脳の機能(言語流暢性)が向上したということがRCT調査でわかったことを伝え、ぜひとも生活習慣に取り入れていってほしいと勧めました。
 最後に、大武代表理事の研究活動を発信している各種SNSツールや、ほのぼの研究所の広報・普及等の活動内容を紹介し、在宅でもご参加可能な遠隔共想法や街歩き共想法へのご参加を誘いし、終講となりました。
 
 残念ながら、時間の関係で質疑応答の時間はありませんでしたが、クラスの責任者から「大変興味のある講義であり、真剣に受講することができました。配布資料を読み返すことでようやく「共想法」について理解ができたので、改めてまたそれに関する講義を視聴したい」という感想をいただいたことは、大変嬉しいことでした。
  

クラスの責任者との記念撮影

 この講座開催に当たり、ご尽力いただきました柏市シルバー大学院の関係者の方々に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 また、講義冒頭にご案内した8月に開催する設立記念講演会へのご参加お申込みを当日から引き続き沢山いただいておりますことも、大変ありがたく厚く御礼申し上げます。

市民研究員 長久秀子

岸和田市街歩き共想法実施報告

カテゴリ : 
ほの研日誌 » 行事
執筆 : 
NagahisaH 2024-7-14 8:00
ほのぼの研究所大武所長がチームリーダーとして勤務する、理化学研究所革新知能統合研究センター認知行動支援技術チームが、2023年度、大阪府岸和田市と岸和田市にある有限会社野花ヘルスプロモートの三者共同研究として、遠隔共想法の実証実験を行いました。この実証実験のフォローアップイベントとして、岸和田市街歩き共想法を、2024年6月2日(日)に実施しました。
 ほのぼの研究所は、研究協力の一環として、街歩き共想法実施運営のノウハウの共有および情報発信面で協力することとなりました。

岸和田街歩き共想法チラシ


 岸和田といえば秋に開催される『だんじり祭り』が超有名ですが、その他にも岸和田城や八陣の庭、五風荘庭園など見所は数々存在しています。また、参勤交代の道として大阪と和歌山を結んでいた紀州街道には江戸時代から明治時代の町屋建築が残っており、当時の風情を感じることができる素敵な街並みです。

 参加者は、2023年度岸和田市で行った実証実験参加者と岸和田市役所の方 、その方々を1年間サポートしてきたほのぼの研究所賛助会員の野花ヘルスプロモートの社員の方々、大阪在住のほのぼの研究所共想法継続コース参加者、理化学研究所の研究者とスタッフ一同、総勢30名あまりです。この他に記録動画を制作するための映像制作者やその動画撮影のご支援をいただく人気ユーチューバーの方などが同行くださいました。この皆さんを野花ヘルスプ<ロモートの先導により安全に配慮した街歩きを行いました。

ご参加の皆様


 今回の街歩きは写真を撮りながらゆっくり歩いて1時間半程度のコースです。
‖膾縅僂鯔召犂瀟妥張戰ぅ┘螢△離ぅ戰鵐伐饐譟愼邀は伽撻曄璽襦戮鬟好拭璽函E卦い惑曇りで直射日光が当たらない上々の街歩き日和でした。

浪切ホールをスタート

△世鵑犬蟶廚蠅任慮せ場「やりまわし(だんじりを直角に曲げること)」が見られる『カンカン場』を通過し紀州街道へ。

カンカン場

この交差点の左右からだんじりが全力で駆けてきて減速せず正面の通りへと直角に旋回します。左にあるFOODS MARKETの駐車場に観覧席が設けられ観客で一杯になります。

5州街道を南西の方向(和歌山方向)に散策し、古い町並みを堪能。岸和田では既にだんじり祭りの準備が始まっており、お囃子の稽古をやっていました。

紀州街道道標     紀州街道の街並み


だんじり(お囃子の稽古中)
              
 
さ州街道から左に見える岸和田市役所、岸和田城を通過して左折、だんじり会館を左に見ながらちょっとした坂を登ってもう一度左折し、岸和田城の方向へ。だんじり会館の裏を通りました。左に睡蓮が咲く堀を見て岸和田城へと向かいます。途中に土産物屋もあり観光地という風情です。 

だんじり会館の裏側     水連が咲く岸和田城の壕

ゴ瀟妥直襪謀着。お城の前が八陣の庭になっています。お城の上から眺めたい庭でしたが、今回はお城には上らず地上から見ただけでした。次回訪れた時にはぜひ上から眺めたいものです。

お濠越しの岸和田城      岸和田城と八陣の庭

Δ城を出て今度は杉江能楽堂に向かいます。今この能楽堂はレストランになっており、中で食事をしないと能楽堂を見ることができないとのこと。前だけ通って帰路につきました。

左上に杉江能楽堂の看板

Г城を下って行って紀州街道まで戻ります。紀州街道を大阪方面に戻り、カンカン場の方へ曲がって横断歩道を渡れば浪切ホール。皆さん無事ゴールしました。

ゴールまで500m     ゴール

 さて各々昼食を済ませ、午後からは皆さんが午前中に撮影した写真を使っての共想法です。場所は浪切ホールの特別会議室。今回は参加者も多いことから5名1グループで一人一枚の写真を使います。説明時間は1分ですが、質問時間は3分に設定されています。全部で6グループです。広い特別会議室の前後で3グループずつに分かれ共想法の開始です。

 ここでトラブル発生。ロボットのぼのちゃんが不調です。1台はどこかがオーバーヒートしたのかちょっと焦げ臭い匂いがします。熱もあるようです。慌てて電源OFFにして匂いが消えた頃に再起動したところ声はすれども手と顔が動きません。再度確認するとケーブルがちゃんと接続されてなかったようです。これを修正し正常動作するようになりました。良かったです。あとの一台は正常に動くのですが、広い会場に対して声が小さく聞きづらいためパソコンのスピーカーから音声を流すことになりました。理化学研究所のテクニカルサポートメンバーは一瞬焦りましたが、無事、共想法を開始することができました。

 共想法での写真は岸和田城の写真やだんじりの写真、マンホールやら道路標識などそれぞれの感性で気になったものになっていました。道路標識の写真で1分説明するのは難しく時間が余るなど、持ち時間ぴったりに写真を説明し、質問するのに苦労なさる方が結構いらっしゃって、話を膨らませることで脳をたくさん使うことになったでしょう。共想法の狙いがしっかり反映される形になったと思います。

共想法の様子1


共想法の様子2

 感染症の影響で遠隔実施だった共想法を、街歩きと言う形で皆さんと直に会ってお話できたことで、経験者の方も新鮮に感じられた、岸和田に住んでいるのに今まで気づかなかったものが見えたというような感想が多くあり、皆さん楽しまれた様子でした。中には歩く事が苦手だったのに、実は歩く事は楽しい事だと気づいたという方もいらっしゃいました。
皆さん楽しくお話されたようで、笑顔と笑いの絶えない共想法になっていました。これを機会に関西方面へも共想法を広げたいですね。事実、野花ヘルスプロモートさんはお隣の泉大津市でも街歩き共想法ができないか提案に赴くようです。
 皆様、お疲れ様でした。

理化学研究所 テクニカルサポート
 平良弘之

日々測る、確認する

カテゴリ : 
今日の共想法 » 蛋白質を摂る工夫
執筆 : 
NagahisaH 2024-7-7 8:00
 昨年末から柏市柏の葉にある「まちの健康研究所 あ・し・た」のメンバーになりました。ここでは街づくりのテーマ「健康長寿」の活動拠点として、様々な活動や企画が展開されています。私は毎食の写真を送ると、総カロリーと各栄養素の摂取量を測定してスマホアプリに表示してくれる柏キャンパスの東大の企画に参加して、これをもとに、タンパク質に焦点を当てて、食事の内容を変えようと努力しています。参加者には東京大学と精肉会社が共同開発したミートボール(詳細は明らかにされていませんが、多分植物性蛋白製だと思われますが)、色々なレシピつきで月2回プレゼントされます。こうしたことを続けているせいか、私は最近 2.5kg 体重が減り、 筋肉量は0.5kg 増えました。

継続コース参加者 M.A.さん



写真を送ると、スマホに情報提供される毎食の栄養素摂取量

コメント:市民研究員 H.N.さん
「測る」「目で確認する」を継続することは、ダイエットを始めとする体調管理やその他の活動に大変効果的だということを聞いています。昨年末からの短期間に大きな効果が得られたとは、大変嬉しいことですね。奥様の協力もあってこそとも思いました。ご褒美のミートボールはとても魅力的ですが、たまさか写真に映せないレベルの手抜きの食事をする私には、なかなかハードルが高いなと感じ、それゆえ健康管理がなかなかうまくいかないのだと痛感、反省しました。