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人工知能学会現場イノベーション賞は、実生活やビジネスの現場における実問題に関して、人工知能技術により解決した事例を学会として評価した上で、その研究開発を遂行した個人や団体を表彰するものです。NPO法人ほのぼの研究所は、「認知症予防を目的とする会話支援技術『共想法』の開発と超高齢社会における実用化」について、2015年度人工知能学会現場イノベーション賞銀賞を受賞しました。以下が受賞理由です。
現在の高齢社会において認知症の克服は、社会的緊急課題となっている。受賞者は人工知能技術がその解決策となる可能性を示し、かつ一般市民による参加型手法により認知症克服を実践した。具体的には、認知症の予防を目指した会話支援技術「共想法」を開発し、そこでの認知機能の積極的な活用により、認知症予防の手段を提供した。そして、共想法支援システムを開発し、高齢者が参加するサービスを通して得られた知見を基に方法を改良しつつ、共想法プログラムを展開してきた。共想法では参加者が「市民研究員」として実践研究者になるという特長があり、得られた知見を市民研究員が人工知能学会全国大会近未来チャレンジセッション「認知症予防回復支援サービスの開発と忘却の科学」において報告を行っている。その結果、当該セッションは高い評価を得て、修了認定を受けている。このような人工知能技術の社会的課題への適用と実践的な活動により、認知症の克服という課題解決へ大きく貢献したことを評価し、現場イノベーション賞銀賞を授与いたします。
表彰式は、2016年6月24日に開催されました。
人工知能学会現場イノベーション賞受賞
現在の高齢社会において認知症の克服は、社会的緊急課題となっている。受賞者は人工知能技術がその解決策となる可能性を示し、かつ一般市民による参加型手法により認知症克服を実践した。具体的には、認知症の予防を目指した会話支援技術「共想法」を開発し、そこでの認知機能の積極的な活用により、認知症予防の手段を提供した。そして、共想法支援システムを開発し、高齢者が参加するサービスを通して得られた知見を基に方法を改良しつつ、共想法プログラムを展開してきた。共想法では参加者が「市民研究員」として実践研究者になるという特長があり、得られた知見を市民研究員が人工知能学会全国大会近未来チャレンジセッション「認知症予防回復支援サービスの開発と忘却の科学」において報告を行っている。その結果、当該セッションは高い評価を得て、修了認定を受けている。このような人工知能技術の社会的課題への適用と実践的な活動により、認知症の克服という課題解決へ大きく貢献したことを評価し、現場イノベーション賞銀賞を授与いたします。
表彰式は、2016年6月24日に開催されました。
NPO法人ほのぼの研究所代表理事・所長
大武美保子
人工知能学会現場イノベーション賞受賞
「食べるにぼし」とア−モンドの料理です。にぼしをレンジでカリッとするまで加熱します。それに、フライパンで空炒りして、少しつぶしたア−モンドを混ぜて、砂糖醤油を絡めれば、でき上がりです。にぼしに塩味があるため、醤油は控えめにします。
おせち料理の田作りは少々高いですが、「食べるにぼし」はそれほどではありません。テ−ブルに置いておくと、食事以外のときにもついつまんでしまいます。孫たちも大好きで、よく食べてくれます。
田作り風にぼし
コメント:市民研究員 T.T.さん
ナッツもにぼしも大好きです。簡単にできそう。すぐに材料を調達して作ります!小さい子も大人もついつい手が出て・・大量に材料が必要になりそう。噛むことも大事!あっちにもこっちにも効きそうで、おまけにおいしいなんて、いいことを教えていただきました。
おせち料理の田作りは少々高いですが、「食べるにぼし」はそれほどではありません。テ−ブルに置いておくと、食事以外のときにもついつまんでしまいます。孫たちも大好きで、よく食べてくれます。
継続コース参加者 C.O.さん
田作り風にぼし
コメント:市民研究員 T.T.さん
ナッツもにぼしも大好きです。簡単にできそう。すぐに材料を調達して作ります!小さい子も大人もついつい手が出て・・大量に材料が必要になりそう。噛むことも大事!あっちにもこっちにも効きそうで、おまけにおいしいなんて、いいことを教えていただきました。
設立記念講演会終了後、さわやかちば県民プラザ1階のレストラン赤坂クーポールに場所を移して、交流会が開かれました。参加者55名の楽しい交流の模様をお知らせしましょう。予定より少し遅れて、元気な田崎研究員の司会でいよいよスタートです。
まず、ほのぼの研究所代表理事 大武先生がご来場の御礼の後、様々な分野の20代から90代までの参加者同士、ひとりでも多くの方に声をかけるというチャレンジをしてほしいこと、またほのぼの研究所は高齢者以外の方々にも広く門戸を開いているので、多世代の方々から参加方法やチャレンジしてみたいことについての提案も大歓迎と、開会の辞を述べました。
次に、ユカイ工学株式会社代表の青木俊介様より、来賓のご挨拶を頂きました。もとより個人賛助会員として大武先生の研究に興味を持たれ、サポートしていただいておりましたが、自社で開発されているロボットを共想法の社会実装に役立てられるのではないかと、最近、法人賛助会員となられたこと、また、法人会員の特典のひとつでもある評価調査に、市民研究員が携わった事例も紹介していただきました。
法人賛助会員 ユカイ工学株式会社代表 青木俊介様
続いて、ほのぼの研究所の長谷川副代表理事が、設立以来10年近くを経て、「ふれあい共想法」が、社会参加を加味した新しい形「街歩き共想法」を生み出したこと、活動を通じて90歳をこえても元気であることへの感謝の意を述べ、一同の健康と、ほのぼの研究所の発展を祈念して乾杯の音頭をとりました。
乾杯する参加者達
しばらく、歓談しながらのティータイムを楽しみ、和やかな雰囲気になった頃、恒例の自己紹介タイムに入りました。「街歩き共想法」のデモンストレーションにご協力いただいた、トップバッターの柏の葉ウォーキングクラブのメンバーからは、楽しそうな活動の一端も紹介されました。次いで、2014年コープみらい地域かがやき賞を頂いたコープみらい千葉県本部の方々、賛助会員の方々からは、ほのぼの研究所とのかかわり、初めてご参加の方々からは、共想法へのご興味、市民研究員や大武研究室の面々からはそれぞれの担当業務や研究課題等が披露されました。
多世代交流の輪
トリの大武先生は、ひとりでも多くの人の認知症予防が可能になるよう、招待講演で飯島先生が紹介されたサルコペニア発症の自己診断基準となる「指輪っか」のような、わかりやすい基準や兆候を、会話の中から早くみつけたいという展望を語りました。
中締めの挨拶 上橋監事
最後に、ほのぼの研究所監事で柏市議会議員 上橋 泉様から、熱い思いを込めた中締めのご挨拶としていただいた後、威勢のよい三本締めで、まだまだお名残惜しいなか、閉会となりました。
まず、ほのぼの研究所代表理事 大武先生がご来場の御礼の後、様々な分野の20代から90代までの参加者同士、ひとりでも多くの方に声をかけるというチャレンジをしてほしいこと、またほのぼの研究所は高齢者以外の方々にも広く門戸を開いているので、多世代の方々から参加方法やチャレンジしてみたいことについての提案も大歓迎と、開会の辞を述べました。
次に、ユカイ工学株式会社代表の青木俊介様より、来賓のご挨拶を頂きました。もとより個人賛助会員として大武先生の研究に興味を持たれ、サポートしていただいておりましたが、自社で開発されているロボットを共想法の社会実装に役立てられるのではないかと、最近、法人賛助会員となられたこと、また、法人会員の特典のひとつでもある評価調査に、市民研究員が携わった事例も紹介していただきました。
法人賛助会員 ユカイ工学株式会社代表 青木俊介様
続いて、ほのぼの研究所の長谷川副代表理事が、設立以来10年近くを経て、「ふれあい共想法」が、社会参加を加味した新しい形「街歩き共想法」を生み出したこと、活動を通じて90歳をこえても元気であることへの感謝の意を述べ、一同の健康と、ほのぼの研究所の発展を祈念して乾杯の音頭をとりました。
乾杯する参加者達
しばらく、歓談しながらのティータイムを楽しみ、和やかな雰囲気になった頃、恒例の自己紹介タイムに入りました。「街歩き共想法」のデモンストレーションにご協力いただいた、トップバッターの柏の葉ウォーキングクラブのメンバーからは、楽しそうな活動の一端も紹介されました。次いで、2014年コープみらい地域かがやき賞を頂いたコープみらい千葉県本部の方々、賛助会員の方々からは、ほのぼの研究所とのかかわり、初めてご参加の方々からは、共想法へのご興味、市民研究員や大武研究室の面々からはそれぞれの担当業務や研究課題等が披露されました。
多世代交流の輪
トリの大武先生は、ひとりでも多くの人の認知症予防が可能になるよう、招待講演で飯島先生が紹介されたサルコペニア発症の自己診断基準となる「指輪っか」のような、わかりやすい基準や兆候を、会話の中から早くみつけたいという展望を語りました。
中締めの挨拶 上橋監事
最後に、ほのぼの研究所監事で柏市議会議員 上橋 泉様から、熱い思いを込めた中締めのご挨拶としていただいた後、威勢のよい三本締めで、まだまだお名残惜しいなか、閉会となりました。
市民研究員 佐藤 和子
2016年6月28日(火)13:30より、柏市柏の葉のさわやかちば県民プラザ3階中研修室において、ほのぼの研究所設立記念講演会を開催致しました。さわやかちば県民プラザの利用は、2008年秋の「ふれあい共想法実施者養成講座」、2009年の設立2周年記念講演会以来久方ぶりでしたので、懐かしく、感慨深いものでした。
講演会のテーマは「フレイルと認知症の予防」、団塊の世代が後期高齢者になるという2025年問題も喫緊の課題となっている中、タイムリーで興味深いテーマであったこともあり、ご案内早々から申込みが殺到しました。果たして、あいにくのはっきりしないお天気にもかかわらず、20〜90歳台の幅広い年代の100名近くの方々にご参集いただきました。また、会場周辺エリアの、しかもほのぼの研究所の講演会に初めてご参加の方々が多かったことも、嬉しいことでした。
さわやかちば県民プラザ
満席の講演会会場
大武美保子 ほのぼの研究所代表理事・所長、千葉大学准教授の開会の挨拶のあと、まずご来賓の挨拶として、柏市福祉活動推進課課長で、ほのぼの研究所の活動拠点:柏市介護予防センター ほのぼのプラザますおの所長でもいらっしゃる佐藤盪塒佑、柏市の認知症予防、フレイル予防の具体的施策や、アカデミアとの連携をさらに密にした今後の事業展開について述べられました。
ご来賓 ほのぼのプラザますお佐藤盪埆蠶垢琉Щ
次いで、千葉大学・産業連携研究推進ステーション・特任准教授の片桐大輔先生がこれまでの「病気になったら治療」という考え方から「病気にならない”未病”」という考え方が重要、「それには楽しく参加して継続できることが大事」と述べられ、そしてその具体的な方策である、「フレイル予防と共想法による認知症予防」が柏市を起点にして広がり、全国的な健康寿命の延伸へつながることへの大きな期待が述べられ、設立記念を祝して下さいました。
ご来賓 千葉大学片桐大輔先生の挨拶
いよいよ、東京大学 高齢社会総合研究機構准教授の飯島勝矢先生による招待講演「市民の手による『フレイル予防』活動〜3つの原点から〜」が始まりました。飯島先生は東京大学医学部加齢医学講座やスタンフォード大学研究員を経て現職に就かれるとともに、一億総活躍国民会議の有識者民間議員もなさっている、老年医学、循環器内科学、総合老年学のスペシャリストでいらっしゃいます。
「フレイル」(Fraility)という用語は、予防意識を高めるために、2014年に日本老年医学会が提唱した、高齢になって多面的な能力や筋力が衰え、要介護になる手前、かつ介入次第で元の状態へ戻りうる状態を表すもので、まだまだ耳慣れないものでした。けれども、どれもが納得させられてしまう事例を挙げてのエネルギッシュな解説に、会場の方々は引き込まれ、しっかりインプットされた様子でした。さらに、フレイルを予防し、健康長寿を保つためには、より早期からの「栄養(食・口腔機能)、身体活動(運動、社会活動など)、社会参加(就労・余暇活動・ボランティア)」の3つが必要で、その中でも社会参加が最重要であることも語られました。まさに、すぐにでも予防のために意識改革をしなければという思いに駆られたことでした。
最後に、地域住民のフレイル予防のために、市民サポーターが中心となって予防活動を実践し、その効果が如実に表れているという柏市民の活動(柏スタディー)が全国に拡散し、それが「総合知としてのまちづくり」につながっていると、締めくくられました。
招待講演 東京大学飯島勝矢先生
休憩をはさんでの大武先生の基調講演は「歩いて、話して、認知症予防-街歩き共想法のすすめ」についてでした。テーマを決めて写真と話題を持ち寄り、話し手と聞き手が交互に交代しながら、会話する共想法の開発・研究経緯、体験記憶・注意分割力・計画力といった総合的な認知機能を活用し高めることが認知症予防につながること、知識を得るだけでなく、実践し、継続することの大切さについて述べられました。
基調講演 大武美保子所長・代表理事
その後、ほのぼの研究所の活動主体である市民研究員と、柏市認知症予防コミュニケーション体験講座参加者による「好きな食べ物」をテーマにした「ふれあい共想法」の実演を見ていただきました。大勢のギャラリーの前での実演は、百戦錬磨の研究員たちも最初は少々上がり気味でしたが、徐々に興に乗ってきました。会場に笑いが広がるなど、参加者に楽しんでご理解いただけたようでした。
市民研究員らの「ふれあい共想法」実演
次に、加齢に伴い途切れがちな最近の話題づくりと、体験記憶の機能を高めるために新しく考案された、「街歩き」と「共想法」を組み合わせた新手法:「街歩き共想法」実演が続きました。「柏の葉エリアのおすすめの場所」のテーマで、飯島先生の柏スタディーにも関わりの深い柏の葉ウォーキングクラブの有志6人に、事前に街歩きをして撮影していただいた写真をもとにお願いしました。さすが、日頃から活動的にフレイル予防に努めていらっしゃる方々だけに、初めてとは思えないほどスムーズに話題提供、質疑応答が進み、驚かされました。また、柏の葉の隠れたおすすめスポット、柏の葉ウォーキングクラブの活発な活動情報を伺うことができました。
柏の葉ウォーキングクラブのメンバーによる「街歩き共想法」実演
会場が温かい雰囲気に包まれた中、大武先生がほのぼの研究所のこれまでと、これからの展望を熱く語り、講演会は閉会となりました。
事後のアンケートでは9割以上から好評価を頂き、「役立つ情報を得られた」というお声が大変多かったのは嬉しいことでした。
最後になりましたが、このたびの開催に際しましては、講演会場に隣接する、県立柏の葉公園を拠点に広く活動なさっている、柏の葉ウォーキングクラブの方々に、共想法の実演はもとより、企画準備、参加者募集等々、多大なご協力をいただきました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
講演会のテーマは「フレイルと認知症の予防」、団塊の世代が後期高齢者になるという2025年問題も喫緊の課題となっている中、タイムリーで興味深いテーマであったこともあり、ご案内早々から申込みが殺到しました。果たして、あいにくのはっきりしないお天気にもかかわらず、20〜90歳台の幅広い年代の100名近くの方々にご参集いただきました。また、会場周辺エリアの、しかもほのぼの研究所の講演会に初めてご参加の方々が多かったことも、嬉しいことでした。
さわやかちば県民プラザ
満席の講演会会場
大武美保子 ほのぼの研究所代表理事・所長、千葉大学准教授の開会の挨拶のあと、まずご来賓の挨拶として、柏市福祉活動推進課課長で、ほのぼの研究所の活動拠点:柏市介護予防センター ほのぼのプラザますおの所長でもいらっしゃる佐藤盪塒佑、柏市の認知症予防、フレイル予防の具体的施策や、アカデミアとの連携をさらに密にした今後の事業展開について述べられました。
ご来賓 ほのぼのプラザますお佐藤盪埆蠶垢琉Щ
次いで、千葉大学・産業連携研究推進ステーション・特任准教授の片桐大輔先生がこれまでの「病気になったら治療」という考え方から「病気にならない”未病”」という考え方が重要、「それには楽しく参加して継続できることが大事」と述べられ、そしてその具体的な方策である、「フレイル予防と共想法による認知症予防」が柏市を起点にして広がり、全国的な健康寿命の延伸へつながることへの大きな期待が述べられ、設立記念を祝して下さいました。
ご来賓 千葉大学片桐大輔先生の挨拶
いよいよ、東京大学 高齢社会総合研究機構准教授の飯島勝矢先生による招待講演「市民の手による『フレイル予防』活動〜3つの原点から〜」が始まりました。飯島先生は東京大学医学部加齢医学講座やスタンフォード大学研究員を経て現職に就かれるとともに、一億総活躍国民会議の有識者民間議員もなさっている、老年医学、循環器内科学、総合老年学のスペシャリストでいらっしゃいます。
「フレイル」(Fraility)という用語は、予防意識を高めるために、2014年に日本老年医学会が提唱した、高齢になって多面的な能力や筋力が衰え、要介護になる手前、かつ介入次第で元の状態へ戻りうる状態を表すもので、まだまだ耳慣れないものでした。けれども、どれもが納得させられてしまう事例を挙げてのエネルギッシュな解説に、会場の方々は引き込まれ、しっかりインプットされた様子でした。さらに、フレイルを予防し、健康長寿を保つためには、より早期からの「栄養(食・口腔機能)、身体活動(運動、社会活動など)、社会参加(就労・余暇活動・ボランティア)」の3つが必要で、その中でも社会参加が最重要であることも語られました。まさに、すぐにでも予防のために意識改革をしなければという思いに駆られたことでした。
最後に、地域住民のフレイル予防のために、市民サポーターが中心となって予防活動を実践し、その効果が如実に表れているという柏市民の活動(柏スタディー)が全国に拡散し、それが「総合知としてのまちづくり」につながっていると、締めくくられました。
招待講演 東京大学飯島勝矢先生
休憩をはさんでの大武先生の基調講演は「歩いて、話して、認知症予防-街歩き共想法のすすめ」についてでした。テーマを決めて写真と話題を持ち寄り、話し手と聞き手が交互に交代しながら、会話する共想法の開発・研究経緯、体験記憶・注意分割力・計画力といった総合的な認知機能を活用し高めることが認知症予防につながること、知識を得るだけでなく、実践し、継続することの大切さについて述べられました。
基調講演 大武美保子所長・代表理事
その後、ほのぼの研究所の活動主体である市民研究員と、柏市認知症予防コミュニケーション体験講座参加者による「好きな食べ物」をテーマにした「ふれあい共想法」の実演を見ていただきました。大勢のギャラリーの前での実演は、百戦錬磨の研究員たちも最初は少々上がり気味でしたが、徐々に興に乗ってきました。会場に笑いが広がるなど、参加者に楽しんでご理解いただけたようでした。
市民研究員らの「ふれあい共想法」実演
次に、加齢に伴い途切れがちな最近の話題づくりと、体験記憶の機能を高めるために新しく考案された、「街歩き」と「共想法」を組み合わせた新手法:「街歩き共想法」実演が続きました。「柏の葉エリアのおすすめの場所」のテーマで、飯島先生の柏スタディーにも関わりの深い柏の葉ウォーキングクラブの有志6人に、事前に街歩きをして撮影していただいた写真をもとにお願いしました。さすが、日頃から活動的にフレイル予防に努めていらっしゃる方々だけに、初めてとは思えないほどスムーズに話題提供、質疑応答が進み、驚かされました。また、柏の葉の隠れたおすすめスポット、柏の葉ウォーキングクラブの活発な活動情報を伺うことができました。
柏の葉ウォーキングクラブのメンバーによる「街歩き共想法」実演
会場が温かい雰囲気に包まれた中、大武先生がほのぼの研究所のこれまでと、これからの展望を熱く語り、講演会は閉会となりました。
事後のアンケートでは9割以上から好評価を頂き、「役立つ情報を得られた」というお声が大変多かったのは嬉しいことでした。
最後になりましたが、このたびの開催に際しましては、講演会場に隣接する、県立柏の葉公園を拠点に広く活動なさっている、柏の葉ウォーキングクラブの方々に、共想法の実演はもとより、企画準備、参加者募集等々、多大なご協力をいただきました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
市民研究員 松村 光輝
柏市名戸ヶ谷には、昼間でも薄暗い森に水源があります。木々が茂り、夏は風通しがよく涼しく、人も余りみかけません。よく見ると、柏市水道局が水をくみ上げてタンクに送る所があります。モーター音がかすかにきこえるぐらいのこの静かな森に、上質で安全な水が湧いているのは不思議にさえ思えます。多くの人が喜んでいることでしょう。
このあたりは恵まれた湧水群が数々あり、水質が日本一ということで、近くにウィスキー工場が進出してきたという話もあります。この水源をこれからも保全することで、安心して暮らしていけることでしょう。
柏市の水源の森
コメント:市民研究員 K.S.さん
恵まれた湧水群がある水源の森が近くにあるなんて耳寄り情報です。湧水や冷たい空気、そして森の香りの中はなんと極上の響きなのでしょう。柏市の増尾周辺には、毎月たびたび足を運んでいても、いつもとんぼ返り。寄り道したいな〜。
このあたりは恵まれた湧水群が数々あり、水質が日本一ということで、近くにウィスキー工場が進出してきたという話もあります。この水源をこれからも保全することで、安心して暮らしていけることでしょう。
継続コース参加者C.A.さん
柏市の水源の森
コメント:市民研究員 K.S.さん
恵まれた湧水群がある水源の森が近くにあるなんて耳寄り情報です。湧水や冷たい空気、そして森の香りの中はなんと極上の響きなのでしょう。柏市の増尾周辺には、毎月たびたび足を運んでいても、いつもとんぼ返り。寄り道したいな〜。
林や、周辺のもと田んぼだったところ等を、市民が守り育てている、「増尾の里山を守る会」の行事で出会った案山子たちは、とてもかわいらしく、寄り添って楽しそうにおしゃべりをしているようでした。
ここの花畑では、四季折々の花が育てられていますが、私も5mほどの畝にひまわりの種を蒔きました。夏には満開のひまわりを楽しめるほか、上手の水源にはホタルが飛び交います。近くの高齢者施設の人々も楽しみに見学に訪れると聞いています。
里山の案山子
コメント:市民研究員 T.T.さん
ご夫妻で座っておられるのかと思うほど、仲睦まじい案山子の写真ですね。鳥も驚くことなく一緒に羽を休めてしまいそうです。温かい気持ちになる案山子も癒しとしてお役に立っているはずですね。
ここの花畑では、四季折々の花が育てられていますが、私も5mほどの畝にひまわりの種を蒔きました。夏には満開のひまわりを楽しめるほか、上手の水源にはホタルが飛び交います。近くの高齢者施設の人々も楽しみに見学に訪れると聞いています。
継続コース参加者 Y.H.さん
里山の案山子
コメント:市民研究員 T.T.さん
ご夫妻で座っておられるのかと思うほど、仲睦まじい案山子の写真ですね。鳥も驚くことなく一緒に羽を休めてしまいそうです。温かい気持ちになる案山子も癒しとしてお役に立っているはずですね。
父はミョウガが大好きでした。夏には、茄子とミョウガのお味噌汁をよく作りましたが、子供たちには、茄子しか入っていませんでした。「幼いうちに食べると、物忘れがひどくなる」というのが、理由でした。ある時、そうめんに入れたみょうがを少しつまんでみると、香りが口いっぱいに広がって、美味しいと思いました。大人になってから、狂言の「附子」を知って、父はこの話を応用していたのかな、と思いました。
ミョウガ
コメント:市民研究員K.S.さん
お話を読んで、ひとりでに笑いがこみ上げてきました。私の父も同じことを言っていたからです。昭和の初め頃、日本の父親達は、そんなかわいらしい嘘で子供たちを騙していたのでしょうか!?ミョウガは、当時、希少価値があったのでしょうね。おかげで記憶力の良い子供がたくさん育ちました。今は、どうなのでしょう?
継続コース参加者 A.U.さん
ミョウガ
コメント:市民研究員K.S.さん
お話を読んで、ひとりでに笑いがこみ上げてきました。私の父も同じことを言っていたからです。昭和の初め頃、日本の父親達は、そんなかわいらしい嘘で子供たちを騙していたのでしょうか!?ミョウガは、当時、希少価値があったのでしょうね。おかげで記憶力の良い子供がたくさん育ちました。今は、どうなのでしょう?
昨年の暮れ、近所のお宅にレモンが沢山実っていたので、とても気になっていました。しばらくして、そのお宅を通りかかって、そこの奥様と立ち話をしてきたというお客様が、私の店にいらして、おっしゃいました。「随分沢山実りましたね〜、すごいですね〜」というと、「すごいでしょう」とだけ、「私ならおひとついかがですか」というのにね…と。
うーん、誰でも感じる事は同じ、自慢ばかりではねぇ。ますます気になってしまいました。
レモンの木
コメント:市民研究員E.N.さん
黄色に輝くレモンは、さぞかしつややかだったことでしょう。ついおおすすめし忘れたのかもしれませんね。
うーん、誰でも感じる事は同じ、自慢ばかりではねぇ。ますます気になってしまいました。
継続コース参加者M.S.さん
レモンの木
コメント:市民研究員E.N.さん
黄色に輝くレモンは、さぞかしつややかだったことでしょう。ついおおすすめし忘れたのかもしれませんね。
平成28年度の継続コースは、4月26日のオリエンテーションから始まりました。共想法「継続コース」は、ほのぼの研究所のオリジナルプログラムで、発足から6年目になります。昨年度末のコース終了時アンケートでは、9割の方が、引き続き参加を希望されたのは嬉しいことでした。新参加者を含めて11名のスタートとなりました。
認知症予防を目標に、4回を1シリーズとして3ターム、年間に12回の共想法を実施します。年度初めには、継続コース参加者、研究員全員が恒例の健康テストを受けることになっています。
毎回、課題のテーマに沿って、参加者は2枚の写真を撮り、準備します。1グループ5〜6名で行います。2枚の写真の説明時間はひとり2分、一巡して次に、ひとり3分の質疑応答になります。ルールで、持ち時間と順番が決められるので、全員参加となります。初めは話すのに夢中になって、他の人の話を聞くのがおろそかになりがちですが、お互いによく聞くようになると、質疑が活発になります。他の人に決められた時間内に説明すること、そしてメモをすることは許されていませんから、目で写真をしっかりと確かめ、皆さんの話をよく聞いて記憶するトレーニングになります。
聞く力をつけて認知症予防
共想法で使用するテーマ(課題)の写真は、今まではデジカメで撮って、実施者宛てに送信していましたが、昨年度からは、参加者に貸与されたタブレット(ほのタブ)を利用して写真を撮影、それをそのまま実施者の表示パネル(ほのぼのパネル)に登録出来るようになったので、便利になりました。そのシステムも日々使い勝手が便利に更新されていますので、タブレットを活用するようになって、参加者も実施者もますます共想法を楽しめるようになりました。
平成28年度夏学期の共通テーマは「やってみた」。課題のための写真を撮るために、自分の体を使って、これまで経験したことのないことに挑戦することで、見たことのない風景に出会ったり、気づかなかったものごとを発見したりする喜びを味わうことができて、運動と満足感の両方が得られます。すなわち、課題のために新しいことを計画し、身体を動かし、体験を記憶し、テーマを気にかけつつ行動して注意分割力を養うことで、おのずと脳をフル回転させることになり、認知症予防へつながるのです。
共想法終了後は、お茶の時間を設けて、おやつをいただきながらくつろぎ、和やかに歓談、ひといき気分転換をしてから帰途につきます。今回はそれに先立ち、全員で記念写真を撮りました。
共想法継続コース参加者全員で記念写真
夏学期の2回目は、5月10日に実施されました。テーマは前述の「やってみた」シリーズの「10分歩いて発見したもの」でした。いつも通る道とは反対方向に歩いてみつけたもの、いつもと違う観点で巡った街並みから見えてきたもの等、楽しい話題が挙げられました。今後、折に触れてご紹介してまいりますので、どうぞお楽しみに。
認知症予防を目標に、4回を1シリーズとして3ターム、年間に12回の共想法を実施します。年度初めには、継続コース参加者、研究員全員が恒例の健康テストを受けることになっています。
毎回、課題のテーマに沿って、参加者は2枚の写真を撮り、準備します。1グループ5〜6名で行います。2枚の写真の説明時間はひとり2分、一巡して次に、ひとり3分の質疑応答になります。ルールで、持ち時間と順番が決められるので、全員参加となります。初めは話すのに夢中になって、他の人の話を聞くのがおろそかになりがちですが、お互いによく聞くようになると、質疑が活発になります。他の人に決められた時間内に説明すること、そしてメモをすることは許されていませんから、目で写真をしっかりと確かめ、皆さんの話をよく聞いて記憶するトレーニングになります。
聞く力をつけて認知症予防
共想法で使用するテーマ(課題)の写真は、今まではデジカメで撮って、実施者宛てに送信していましたが、昨年度からは、参加者に貸与されたタブレット(ほのタブ)を利用して写真を撮影、それをそのまま実施者の表示パネル(ほのぼのパネル)に登録出来るようになったので、便利になりました。そのシステムも日々使い勝手が便利に更新されていますので、タブレットを活用するようになって、参加者も実施者もますます共想法を楽しめるようになりました。
平成28年度夏学期の共通テーマは「やってみた」。課題のための写真を撮るために、自分の体を使って、これまで経験したことのないことに挑戦することで、見たことのない風景に出会ったり、気づかなかったものごとを発見したりする喜びを味わうことができて、運動と満足感の両方が得られます。すなわち、課題のために新しいことを計画し、身体を動かし、体験を記憶し、テーマを気にかけつつ行動して注意分割力を養うことで、おのずと脳をフル回転させることになり、認知症予防へつながるのです。
共想法終了後は、お茶の時間を設けて、おやつをいただきながらくつろぎ、和やかに歓談、ひといき気分転換をしてから帰途につきます。今回はそれに先立ち、全員で記念写真を撮りました。
共想法継続コース参加者全員で記念写真
夏学期の2回目は、5月10日に実施されました。テーマは前述の「やってみた」シリーズの「10分歩いて発見したもの」でした。いつも通る道とは反対方向に歩いてみつけたもの、いつもと違う観点で巡った街並みから見えてきたもの等、楽しい話題が挙げられました。今後、折に触れてご紹介してまいりますので、どうぞお楽しみに。
継続コース担当 市民研究員 田口良江
2016年4月19日(火)、13時30分より、柏市介護予防センターほのぼのプラザますお「まなび館」にて「ふれあい共想法」1日体験コースを実施しました。今回は20〜70歳台の幅広い年代・分野の方々9名が参加して下さいました。
まず、大武先生から、ほのぼの研究所の誕生から今日までの経緯や、認知症予防、そして認知症予防手法である共想法、さらに進化した街歩き共想法についての説明がありました。
大武先生による共想法についての講義
研究員、参加者の自己紹介を終えると早速、研究員4人による共想法のデモンストレーションを観ていただきました。その後、2016年1月から始まった街歩き共想法について、実際に街歩きや共想法を実施している写真や、期待される効果などを示した画面資料を用いて、具体的な理解を深めていただき、街歩きの際に使用する専用アプリを搭載したタブレットの使い方も簡単に説明しました。
今回は、1日体験コースとしては初めての試みとして、実際に街歩き共想法体験をしていただく企画でしたので、早速、会場周辺散策に出発しました。共想法のテーマは「沿線の風景」。研究員がタブレットの使用方法等をサポートしながら、会場周辺の東武野田線(アーバンパークライン)沿い一帯を、30分ほど巡りました。新緑に映える空のもと、初夏を思わせる陽気も手伝って、初めて会った方々ともすぐに打ち解けて、和気あいあいの話題探しが進みました。
会場周辺を散策しながら街歩きの話題を探す参加者
会場に戻って、共想法に使用する写真を取り込む間は、当講座主務の田口研究員が、認知症予防に関する座学を行いました。前段の自身の脳血管系疾病を経ての共想法との出会い、それに続くほのぼの研究所との長年にわたる関わりについての体験談や、その後の生き方への熱い思いには、熱心に耳を傾けていただきました。後段の大武先生の論文に基づく「認知症発症リスクを下げる生活習慣、症状と生活習慣病」「認知症の発症を抑制する因子と栄養との関係」(認知症予防に役立つICTより)の講義では、認知症とその予防について理解を深めていただきました。
いよいよ、参加者に2グループに分かれての、共想法がスタート。短時間で巡ったにもかかわらず、話題は空の色、懐かしい趣の時計屋さん、珍しい苗字の表札、興味深い土地区画、マンホール、桜花の花筏、コーラスのサークル案内ポスター等々、参加者の幅の広さを反映した多岐にわたる話題が提供されました。質疑応答ではその道のうんちくが語られたり、出身地や知人との人間関係等へとどんどん話が広がったりと、話題沸騰、お楽しみいただけた様子でした。
参加者による共想法体験
すべてのスケジュールを終えた後の1階の談話室でのお茶の時間には、アンケートの記入をしていただきながら、大武先生、参加者、研究員との懇談の輪がさらに大きく広がり、和やかに親睦を深める中、閉会となりました。
アンケートでは、「共想法やほのぼの研究所への理解を深めることができ、相互に情報交換ができて有意義だった」という旨の好意的ご意見を多くいただきました。これを励みに、認知症予防に関する認識がさらに高まり、共想法がひとりでも多くの方にご理解いただけるよう、今後も活動に邁進していきたいと思いました。
まず、大武先生から、ほのぼの研究所の誕生から今日までの経緯や、認知症予防、そして認知症予防手法である共想法、さらに進化した街歩き共想法についての説明がありました。
大武先生による共想法についての講義
研究員、参加者の自己紹介を終えると早速、研究員4人による共想法のデモンストレーションを観ていただきました。その後、2016年1月から始まった街歩き共想法について、実際に街歩きや共想法を実施している写真や、期待される効果などを示した画面資料を用いて、具体的な理解を深めていただき、街歩きの際に使用する専用アプリを搭載したタブレットの使い方も簡単に説明しました。
今回は、1日体験コースとしては初めての試みとして、実際に街歩き共想法体験をしていただく企画でしたので、早速、会場周辺散策に出発しました。共想法のテーマは「沿線の風景」。研究員がタブレットの使用方法等をサポートしながら、会場周辺の東武野田線(アーバンパークライン)沿い一帯を、30分ほど巡りました。新緑に映える空のもと、初夏を思わせる陽気も手伝って、初めて会った方々ともすぐに打ち解けて、和気あいあいの話題探しが進みました。
会場周辺を散策しながら街歩きの話題を探す参加者
会場に戻って、共想法に使用する写真を取り込む間は、当講座主務の田口研究員が、認知症予防に関する座学を行いました。前段の自身の脳血管系疾病を経ての共想法との出会い、それに続くほのぼの研究所との長年にわたる関わりについての体験談や、その後の生き方への熱い思いには、熱心に耳を傾けていただきました。後段の大武先生の論文に基づく「認知症発症リスクを下げる生活習慣、症状と生活習慣病」「認知症の発症を抑制する因子と栄養との関係」(認知症予防に役立つICTより)の講義では、認知症とその予防について理解を深めていただきました。
いよいよ、参加者に2グループに分かれての、共想法がスタート。短時間で巡ったにもかかわらず、話題は空の色、懐かしい趣の時計屋さん、珍しい苗字の表札、興味深い土地区画、マンホール、桜花の花筏、コーラスのサークル案内ポスター等々、参加者の幅の広さを反映した多岐にわたる話題が提供されました。質疑応答ではその道のうんちくが語られたり、出身地や知人との人間関係等へとどんどん話が広がったりと、話題沸騰、お楽しみいただけた様子でした。
参加者による共想法体験
すべてのスケジュールを終えた後の1階の談話室でのお茶の時間には、アンケートの記入をしていただきながら、大武先生、参加者、研究員との懇談の輪がさらに大きく広がり、和やかに親睦を深める中、閉会となりました。
アンケートでは、「共想法やほのぼの研究所への理解を深めることができ、相互に情報交換ができて有意義だった」という旨の好意的ご意見を多くいただきました。これを励みに、認知症予防に関する認識がさらに高まり、共想法がひとりでも多くの方にご理解いただけるよう、今後も活動に邁進していきたいと思いました。
市民研究員 長久秀子